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カテゴリー「アウトドア(Outdoor)」の12件の記事

2012年9月29日 (土)

英国製のアウター(British Outdoor)

クリサリスというブランドの名前をご存じだろうか。1990年代、ポールスチュアートが好きで原宿や銀座の路面店に足繁く通っていた頃、秋冬物の季節になると毎年並ぶツィードのフィールド・コートがあった。ライセンス物やアメリカ製、あるいはイタリア製の直輸入物の中にあってそのコートだけが英国製、目についたことを思い出す。アメリカンブランドであるポールスチュアートなのにカジュアルな印象は全くなく、まるでアウターのレンジ・ローバーといった雰囲気で、値段も気軽には手を出せない価格だったことを覚えている。

暫くしてそのコートを作っているのがクリサリスというメイカーだと知った。当時スウェイン・エドニー・ブリッグやコーディングス、ハロッズなどロンドンの名店にはたいてい置かれていて優秀なサプライヤーだった事がうかがえる。その後、ロンドンに行く機会が減ると日本のポール・スチュアートに時々顔を出してはクリサリスのコートをチェックしていたが、試着までには至らなかった。ところがこの9月、20年越しでようやく袖を通し購入する機会に恵まれた。そこで今回は端正な英国製フィールド・コートを中心に秋冬の装いを考えてみたい。

1.Green on Green(緑の重ね着)

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英国のアウトドアウェアと言えばツィード。ただし決してラフすぎることは決してない。何しろゲームフィッシングの時でさえジャケットを着てタイドアップするくらいだ。写真のようにジャケットにシャツ&ネクタイは当然、ボトムスこそコットンパンツを履いているがツィードのパンツだって十分OKに違いない。

さて、もう少し近くで英国製のアウターを見てみると…

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2011年12月16日 (金)

Buying Outerwear(既製服を買う)

体型が変わったこともあってこのところ既製服を買う機会が増えている。誂え品は完成までスケジュールが決まっているが、既製品ならば体に合いそうなものを手早くワードローブに加えることができるからだ。色々な売り場を廻ったが特にジャージ素材のジャケットとパンツが気になった。どちらも見た目はテイラードなのに着心地はスェットという二兎を追った製品だ。ワードローブの主役にはならないが、ジャージ素材のもつリラックス感は1度着てみたくなる魅力を放っている。

そもそもJersey(ジャージ)とはメリヤス編物のことで、糸を丸く編むことで生まれる伸縮性を生かしてスポーツウェアや肌着、靴下などに使用されている。素材をコットンからウールに替えたり、編み方を丸編みや他の編み方と組み合わせたりすることで様々な風合いの生地ができるようだ。この新しいジャージ素材をジャケットに使うと、正に「カーディガンのような着心地」の1着になるという。そこで今回はこのジャージを使ったジャケットならぬアウターウェアを中心にカジュアルな着こなしを紹介しようと思う。

1.ハンティング・ジャケット

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コットンダックのような風合いと長年着古したようなヴィンテージ加工が施されたアウターはコーデュロイの襟と大ぶりなフラップがついたポケットが印象的だ。着丈の長さからジャケットの範囲に入るようで、素材はコットン100%のツイル・ジャージ。ハードな外見とは裏腹に着心地はすこぶる快適だ。サイズはUSサイズのMを選択したがジャージのもつ伸縮性を生かしたフィッティングを考えて小さめに作られているようだ。

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2011年10月29日 (土)

RRL Outerwear

カジュアルなアウターウェアは週末にしか着る機会がないのに、いつの間にかスーツやジャケットよりも多くクローゼットの一角を占めるようになってしまった。生地感や色目、デザインや用途、着心地や季節感などテイラードクロージングよりも違いがはっきりとしていることもあるが、何より仕事を忘れ心身をリラックスさせてくれる代えがたい魅力がカジュアルウェアにはある。似たようなアウターがクローゼットに並んでいるように見えても、機能も違えばフィット感も違う。その個性に惹かれて様々なアウターを買い求めてきた結果がクローゼットに満ちている。

既にシェラ・デザインズのマウンテン・パーカを紹介したが、今回も同じく60/40クロスを使ったアウターを紹介しようと思う。横糸にコットン、縦糸にナイロンを配した(正確には58/42)生地は雪や雨など湿度の高い状態ではコットンが膨らみ防水、防風機能を高め、反対に乾燥時はコットンが収縮して通気性を良くするという両面性がある。またナイロン100%のものより摩擦や引き裂きに強く着心地もソフトなため様々なアウトドアメイカーのシェルに採用されているとのこと。そこで、今回は前々回のブーツに続いて60/40クロスを用いたRRLのアウターウェアを取り上げてみたい。

1.マウンテンパーカ

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RRLらしく本来機能的なマウンテンパーカにラルフ・ローレンの拘りが加わるとぐっとお洒落なタウンウェアに変身する。ウォッシュ加工を加えた60/40クロスのシェルはあたりも柔らかく、既に十分着込んだような味わいさえある。このヴィンテージ感こそRRLの真骨頂だと思う。インナーにドレスゴードンのタータンBDシャツを、ボトムスはダメージ加工済のブラウンデニムを配した。足元の仕上げは編み上げブーツとマウンテンソックスを合わせ、この後デニムの裾をブーツインすればぐっとRRLらしくなる。

アウトドアの定番60/40クロスを使ったパーカの実力や如何に…

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2011年9月30日 (金)

Rugged Style #2(ラギットスタイル第2回)

この夏久し振りで訪れたニューヨークで買い求めたアメリカ製のジーンズだが、だいぶ涼しくなってきたのでそろそろ履こうと思い始めている。ジャケットやドレスシャツの下に合わせるのも悪くはないが、どうせならワークウェアらしい着こなしを楽しみたい。となると合わせる靴は断然ブーツ、それもトリッカーズやオールデン、レッドウィングやラルフローレンの編み上げブーツなど野趣あふれるものが良い。

インナーはワークウェアらしいチェック柄のシャツにしてアウターはラフなコートやざっくり編んだニットを羽織る。古くはメンズクラブ、最近ではフリー&イージーが紹介している大好きなラギットトラディショナルの世界だ。ワイルドなベルトを締め、ごつくてバルキーなブーツを履けばそのまま秋のカントリーサイドに出かけても大丈夫。今回は深まりゆく秋を前にNY持ち帰りのジーンズを中心としたカジュアルな着こなしを楽しんでみようと思う。

1.ナッパレザーのフィールドコート

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懐かしいフィールドコートは素材がレザーのもの。本来は目の積んだコットン地、所謂ブラウンダックが用いられる。L.L.ビーンやカーハート、ラルフ・ローレンなど様々なブランドがブラウンダックのフィールドコートを展開していて、ブランドごとに揃え、よく似た色眼のコートが何着もコートハンガーに掛っていたことが懐かしい。写真のコートはライニングがキルティングと赤のウールタータンというトラッドな雰囲気満点だ。

もう少し詳しく見ると…

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2011年5月 7日 (土)

南半球の旅

北半球に位置する日本が夏の時、南半球は反対の冬だということを知ってから、いつか夏場に南半球を旅してみたいと思っていた。念願がかなったのは日本を離れ海外に駐在していた時だったが、夏のバカンス休暇を利用して冬のオーストラリアやニュージーランドを訪れた。ところが目的地が赤道に近い所と南極に近い所では当たり前だが全く気候が違う。

それでも冬に相応しいウールのセーターやブーツを持参したニュージーランド1周旅行、カラフルな色目のマリンウェアを持参したハミルトン島など、目的地に合った服装を楽しんだことが懐かしい。そこで今回はマウンテンエリアでの装いやビーチリゾートでの装いを思い出しながら、当時のウェアを交えた南半球の旅姿を振り返ってみたい。

Ⅰ Outdoor Wear in New Zealand(山間での装い)

1.コーディネイト

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ニュージーランドは1日のうちに四季があると言われるそうだが、冬の時期でも日中はそれなりに暖かく、セーターとマフラーがあれば殆ど事足りる。写真のマフラーは当時旅行に合わせて英国から取り寄せたもので、ウェアやセーター、ブーツは駐在時に購入したものと最近のものを組み合わせている。大体こんな格好で車を借りて各地を回っていた。余談だがニュージーランド屈指のスキーリゾート地と言われるクィーンズタウンでウェアも含めフルレンタルでスキーを楽しんだ時は日本よりも寒いと感じた。

もう少し詳しくデザインを見てみたい…

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2011年3月 5日 (土)

Walking in the field(散策)

3月に入ると春分も近いせいか、かなり日が長くなったように感じる。田舎のコテージ周辺も朝夕はまだまだかなり冷え込むが、雪はほとんどなくなり、道の両脇を流れる用水路のつららもなくなった。枯葉を踏みしめて森を抜けるとアルプスを望む草原に出る。晴天の朝に見るアルプスは格別で小川のせせらぎとまだ深雪を頂く山々を眺めていると早春賦の歌を思い出した。

コテージの前から続く森を散策する時は、雪がないのなら脱ぎ履きの不便なブーツではなく短靴を履きたい。それもソールにグリップ力があって枯れ枝や小岩を踏み抜いても平気なものの方が重宝する。となるとティンバーランドの3アイレットモカシンのようにコマンドタイプのソールを装着したタフなアメリカンアウトドアシューズが最適だ。そこで今回はラギットなアメリカンモックシューズを紹介しようと思う。

1 ビブラムソールのU.S.メイドモックシューズ

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左からポロラルフローレンのヴァンプシューズ、中央がヌバック、右端がバーガンディオイルドレザーのティンバーランド3アイレットクラシック。昔はハンドソーンカジュアルという名前で発売されていたそうで、その名の通り手縫いのモカシン部分がチャームポイントになっている。左端のポロ社のラグシューズはデニムはもとよりチノーズやウールパンツにも合うカジュアルドレスタイプでありながら、ソールが黒のビブラムというラルフローレンらしい個性的な1足である。

ラギットなギアをもう少し詳しく見てみたい…

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2010年12月 8日 (水)

Military jacket(ミリタリージャケット)

前回のブログでも紹介したように、年末・年始はスーツやジャケット、ネクタイと無縁なカジュアルスタイルで過ごしたいと思っている。日頃着用する機会の少ないフィールドジャケットなどラギットな衣類は既にカントリーハウスに運び込み、クローゼットに掛けておいた。お陰で手ぶらで行っても長逗留できるようになっているのだが、滞在中は自分で気に入ったコーディネイトも少しは楽しみたい。そこで行く度に毎回何着分かツーリングワゴンの後ろに積んで出かけることにしている。

カントリーハウスの前に広がる庭を抜け、国有林の間を通って用水路まで出ると、そこは背後に雪を頂く山々を望む小路に通じる。このコースが散策には一番なのだが、もともと人が歩くための道などあろうはずもなく、行く手を棘のある小枝が塞ぐ。こんな時ウールコートでは棘に生地が引っかかるのだが、ソーンプルーフ(棘に対する強度)機能のあるバーブァーのジャケットならお手のものに違いない。そこで今回はコットン生地にワックスを塗りこむことで棘はもちろん防水性や防寒性も高めたバーブァーのコーディネイトを紹介するとともに、実際着てみてその実力を確かめてみようと思う。

1 コーディネイト(その1)

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今回は英国調のコーディネイトを意識してみた。ただし、ジャケットやネクタイは身に付けないので、首元にはネクタイの代わりに大きめのシルクチーフをスカーフ替わりに巻き、更にカシミヤのマフラーをジャケットの内側に挟みながら差し色を加える。英国流アウトドアスタイルを愛好する人ならば当たり前のことだろうが、「カシミヤのマフラーやペッカリーの手袋にオイルが付かないように」などと気にせず、オイルドジャケットを楽しむ。ジャケットの下にはスェードのヴェストを加え、足元はトリッカーズで締めくくる。

さて、もう少し英国製のミリタリージャケットを見てみよう…

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2010年11月30日 (火)

Rugged style(ラギットスタイル)

冬にが近づくとタフで機能的なカジュアルアイテムが気になる。後一月余りでウィンターホリデイだ。休みに入ったらスーツやジャケット、ネクタイとは決別し、カジュアルスタイルで寛ぐ。心からリラックスするにはこの思い切りの良さが必要で、以前は外国で年末・年始を過ごすこともあったが、馴染みのテーラーを訪ねたりディナーに出かけたりとタイドアップが必要な場面も多かった。だから、ここ数年は専らカントリーハウスで休暇を過ごすことにしている。この時期になるとラギットなアイテムに目が行くのもそのせいに違いない。

かつてラギット・トラディショナルという名前でアメリカのタフなアウトドア用品やその着こなしを紹介したのはメンズクラブだった。最近は他の雑誌でそうした特集を組んでいるようだが、そもそもラギッド(Ragged)とはぼくとつな、無骨な、飾り気のない、あるいは丈夫な, しっかりしたという意味だそうだ。更にアメリカでは肯定的に用いて「〈人が〉男性的でたくましい」という意味にも用いているとのこと。そこで今回はラギッドの言葉の意味どおり、無骨で男らしいアイテムを紹介しようと思う。

1 コーディネイト

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今シーズンのPolo.comにはラギッドなアイテムによるラフル・ローレンの世界が提案されていて、どのレイヤードルックも懐かしく見応えがある。特に一見合わせなないような物同士を組み合わせて新しいスタイルに昇華させるのがポロというブランドの十八番、写真のレザージャケットも昔からポロが色々な素材でリリースしてきたものの一つだ。これに合わせるシャツやパーカ、靴も全てポロのもの。これだけ幅広い商品展開は他のブランドにはない。

さて、もう少し詳しくポロ製A-2を見てみたい。

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2009年12月19日 (土)

Winter Holiday No.2

ホリデーシーズンを前に、久しぶりでブーツの手入れを行った。靴棚にあるトリッカーズの長靴も短靴もうっすらと埃を被っている。履かなくても定期的にポリッシングするのがお洒落の基本だとすると失格は免れそうもない。磨き始めたついでに似た色目のブーツ、イタリアはシルバノ・ラッタンジのものを一緒に引っ張り出して手入れをしてみた。革というのは不思議なもので、購入直後よりも何年か経った方がワックスの乗りがよく、光沢が増すようだ。新品の時は磨き甲斐のないアッパーと思っていたトリッカーズも程よい光沢が出てきているし、ラッタンジのつま先も鏡面のように輝いている。そこで、今回は前回のブログで紹介したアイテムをもとにトリッカーズやラッタンジを交えたコーディネイトを再び提案してみたい。

1 カントリーブーツ

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カントリーブーツと言えばトリッカーズ(右側)が真っ先に思い浮かぶ。それもエイコン色(明るい茶の意)が定番といったところか。写真のものはダイナイトソールを装着したStowと呼ばれるモデルで、ダブルのレザーソールよりも履き心地は快適だ。隣は今回一緒に磨いたシルバノ・ラッタンジのセミブローグブーツ(左側)。クラシックなイタリアの手縫い靴はショートノーズで堅牢な作りの靴が多い。インソールもコルクではなく、レザーを挟んだウェルト製法のものが多く、タフで長持ちするが、足に馴染むには時間がかかる。

もう少し詳しくブリティッシュアウトドアシューズを詳しく見てみよう。

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2009年11月12日 (木)

愛用品(My favorite goods)

秋はまとまった休みがとれると田舎に行くことが多い。夏のむし暑い空気が日を追って冷たく澄んでくるこの時期は一年で一番楽しい季節だ。紅葉の椚林を散歩したり、家の庭で割った薪をストーブにくべ、傍らで本を読んだりする時間をのんびりと味わう。そんな時はアメリカのアウトドアクロージングが一番。フィールドジャケットやウールシャツにジーンズ、足元はワークブーツやスニーカーで出かけるもよし、手編みのセーターを着て室内で過ごすもよし。オンタイムにタイを締めてドレスアップする機会が増えるにつれて、オフこそリラックスできる環境や服装が欲しくなる。

イタリアの知人の別荘に招かれた時のことだが、別荘の主はLLビーンのフリースにティンバーランドの3アイレットモカシンを履いていた。彼のアメリカンアウトドア製品に対する信頼はとても厚いようで、長年愛用していることからも、真に優れた商品は国境を越えて愛されるようだ。勿論、英国製のオイルドコートやスコティッシュニットも悪くはないが、心からリラックスしたいと思う時には一寸堅苦しい。今回はそんなアメリカのアウトドア用品から愛用しているものを紹介してみたい。

写真1 コーディネイト

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田舎では写真のようなスタイルで過ごすことが多い。中でも一番の愛用品がブラウンダックのフィールドジャケットだ。気候に合わせてライニングが着脱できるので真夏以外は殆ど羽織っている。いつもは田舎の家の玄関に置きっぱなしだが、今回着たまま自宅に戻ってきたので撮影した。インナーはウールのチェックBD。タータンチェックはスコットランドが発祥だがアメリカのカジュアルウェアにもよく合う。ボトムスはヴィンテージデニムにフィールド用のブーツやタウン用のスニーカーを使い分けてコーディネイトする。アウトドア用品とスニーカーは思ったより相性が良い。昔LLビーンのカタログになぜニューバランスの靴が掲載されていたのか、今になってよく分かる。

もう少し詳しくフィールドジャケットを見てみたい。

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