最近のトラックバック

« John Lobb(キングオブシューズ):後編 | トップページ | Savile Row(スーツの聖地:その2) »

2017年9月 9日 (土)

Shoe repair(アンラインドペニーの修理)

ブルックスブラザーズがオールデンに作らせているアンラインドペニーは類い稀なる履き心地の持ち主、最強のアイビーシューズではないかと思っている。思えば2013年12月26日、ボクシングデーにNYから届いたのが付き合いの始まりだった。

到着後すぐにトウプレートを付けてデビュー。以来4年半、連日履くこともあるほどのヘビーユースに耐えてきたが、ついに靴底に穴が開き。オールソールを迎えた。そこで今回はアンラインドペニーのリペアーに出した時の様子を紹介しようと思う。

1.オールソールの前後

00c

オールソール前に一度ヒールリフトを付け替えていたが今回の修理ではダヴテールに交換、オリジナルに近い感じに仕上がっている。修理前の革底は穴の開いていない側を比較したが中央は薄皮1枚の状態なのが色の違いで分かるだろう。

2.レザーソールの交換時期

01c

本来は中央部分を指で押して凹むような感覚があったらそろそろ交換の目安だと聞く。このように穴が開いてコルク層が見えてからだと修理も大変だそうだ。分かっているけどつい履いてしまう…靴好きとして大いに反省している。

3.トウプレートの装着前後(その1)

02c

リソールに伴いプレートも交換。雨の中を歩いたり段差に引っかけたりして無残に曲がっていたが、交換後は見違えるようだ。レンデンバッハ(硬めのソール)も選べるということだったがアンラインドの柔らかな履き心地に合う通常の底革を選んでいる。

4.トウプレートの装着前後(その2) 

03c

こちらはソールに穴が開いた側のつま先部分。先に穴が開くということはそれだけこちら側の足に力が掛かっていることの証拠。アルミ板のように薄く擦り減っていたトウプレートも革底ごと付け替えられまるで新品の靴を見ているようだ。

5.つま先部分の表情

04c

捲れ上がったつま先や剥がれかけていたトウスチールなど、ヘビーユースがもたらした結果は一目瞭然、それがリペア後はかくも綺麗になって戻ってくる。これがリソール出来るグッドイヤーウェルトの長所。まさに「修理して長く履く靴」と実感できる。

6.アッパーのケア

05c

今回修理を依頼した新宿のリファインアームズではリソールの際アッパーのケアを無料でしてくれるとのこと。靴底交換のついでに保革・保湿のケアをしてくれるというのだから有難い。受取時にロウ成分入りのポリッシュで磨くと良いとの助言を貰った。

~ポリッシュ~

7.パレードグロスの無色で磨く

06

欧州の靴好きはサフィールを薦めるが今回はキィウィのパレードグロスをチョイス。冷たい氷水の助けを借りながら薄いワックスの層を被せるつもりでつま先部分を中心に作業してみた。残暑のせいか室温が高いのだろう、中々ワックスの層が乗らない。

8.ヴァンプ部分を光らせてみる

07

皺の入り易いヴァンプ部分は磨きをかけない方が良いのだろうが、つま先だけでは物足りずについヴァンプ部分に延長…そうこうしているうちにサドル部分まで延びて来てしまった。こうなれば靴の前半をくまなく光らせるしかなさそうだ。

9.水を数滴たらす

08

アメリカでは軍隊のスピット(唾)シャインという単語もあるくらい水分を使って靴を光らせる方法アポピュラーだったようだ。水を数滴たらした後は鏡面磨き用のクロス(市販品)を使って円を描くように丹念に磨いていく。

10.最終仕上げ

09

右はポリッシュ作業を終えてからセーム革を使っての最終仕上げ、サドルも含め磨き上げた様子が分かるだろうか。左は鏡面磨き用のクロスで光らせた状態。やはりセーム革で乾拭きすると断然光り方が違うようだ。

11.磨きを終えたアンラインドペニー

10

左右ともにセーム革による乾拭きを終えて光の当たり具合を確認してみる。靴の皺が入った部分はどうしても光り方が鈍くなる。それが却って靴の表面に入った皺を強調するようで、これぞコードバンといった雰囲気になるのが嬉しい。

靴底の交換目安は履き方に因るが、4年半で交換というのは早くはないだろう。最初は1回履いたらシューキーパーを入れ、最低中3日を守っていた。だが、クールビズが主流になると連投が増え、一気に交換時期が早まったと想像している。

それでも連登に耐えよく足元を支え続けたと感謝したい。今回は純正仕上げではない分履き心地は変わるだろうが、純正を使うより遥かにリーズナブルでオリジナルの雰囲気を残して仕上げるリファインアームズは何とも心憎いではないか。

« John Lobb(キングオブシューズ):後編 | トップページ | Savile Row(スーツの聖地:その2) »

衣類・靴のケア(Maintenance)」カテゴリの記事

コメント

管理人様

アイランドペニーの完全復活、おめでとうございます!
偶然ですが本日は私もアンラインドペニーで一日を過ごしました。
自分のはブルックスから届いて2年余りで、ヘビロテのおかげ(?)かすっかり貫禄がついてしまいました...

今日も履いていて左の靴底に若干の違和感があり、
「これはオールソールの時期も思ったより早いかもしれないな」
と考えた矢先の師匠の記事、大変参考になりました!
ありがとうございました!

TantaWaka様

お休みのところ早速のコメントを有難う御座います。

アンラインドペニーの貫録の付き方の早さはやはりアンラインドという構造上の特徴があるように思います。柔らかいがゆえに皺が寄りやすく返りの良いソールは底が摩擦で削れやすくヒールも同様に減る。

つまり、無理なく各パーツがヘタってくるので貫録があっという間につくのかと想像しています。ただ有難いことにオールソールをすると再び甦ってくれるのでまたしばらくは大活躍してくれそうです。

今回出した新宿のリファンアームズはラコタの純正に出すよりもかなりリーズナブルなので修理に出されるときは選択肢として検討されても良いかもしれません。

管理人様

休日にご返信ありがとうございます!
なんだか逆にオールソールするのが楽しみになってきました。
(立派な変態です....)

残念ながらリファンアームズは東海地方にないのですが、最近リファーレの支店がオフィスから歩いてすぐのところにできましたので、いざとなったらそこに持ち込もうか?と思っています。

その時、
「リファインアームズだとリソールの際アッパーのケアを無料でしてくれるらしいじゃん。おたくはどうなの?」
と聞いてみようかな(笑)

TantaWaka様

リファーレとリファインアームズは同系列ですので間違いなく丁寧な仕事をしてくれることと思います。ソールを選ぶ時も硬くて高級なものと通常のもの、ヒールもダヴテールや半月タイプオールラバーなど色々です。

アッパーが柔らかいのでソールもそれほど硬くない通常のものなしましたがオールデン純正よりもやや硬いのか最初はよく滑ります。でも過度の負担がアッパーにかかることはないようですのでこのまま柔らかフィットのアンラインドペニーと新しい靴ライフを楽しめそうです。

こんばんは!
セーム革で磨く…
恥ずかしながら、セーム革という言葉すら初めて聞きました(>_<)
セーム革はパンストのような感じなのでしょうか?

jack様

世界最小の鹿、キョンの頭皮をなめしたもので眼鏡や楽器、車や靴磨きに使えて洗いながら何度でも使えるポリッシュクロスのようなものです。

アマゾンや楽天でも買えますし、東急ハンズでも買えるかと思いますあまり高いものではないので是非一度使ってみて下さい( ^_^)/~~~

管理人様

ありがとうございます!一度試してみたいと思います!

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« John Lobb(キングオブシューズ):後編 | トップページ | Savile Row(スーツの聖地:その2) »