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2017年6月10日 (土)

手元に残る40足(#07~#11英国靴編その2)

既成靴の寿命はどれくらいだろうか…?手入れ次第と言われるが一つの目安が30年らしい。厚手のモミ革などは靴底の張替で更に延命できるかもしれないが、カーフは25年を過ぎるとクラックが入り始め、そこから一気にやれる印象がある。

80年代末購入した靴が30年の寿命を前にリタイアし始めた。新旧交代は世の常だが、クールビズによって黒靴の需要が減り「手元に残る40足の靴選び」も前回とはかなり異なっている。そこで今回は新たな気持ちで第2回目に挑戦してみようと思う。

1.ジョンロブの既成靴

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「キングオブシューズ」の名に相応しい佇まい。E.グリーンの工場を買収して自社製の靴を展開するや否や一気にトップに上り詰めた。デッドストックものの新品ダービー(手前右)から最古参のシャンボード(後ろ左)まで全て自社工場製のものだ。

2.手元に残る40足:#07(ジョンロブパリス:シャンボード#8695)

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手元に残る靴#07はアルディラカラーのシャンボード。ドーバーとは外羽根の付け根(第1アイレット両脇)が手縫いか機械縫いかだけの違いだが、敢えて機械縫いにしたロブの堅牢な作りは革質と相俟って元祖ドーバーを上回る品質を手にしたと言えよう。

3.シャンボードを履く

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初夏の日差しの下では薄茶のアルディラ色がヒュームドオーク色に映る。このシャンボード、出し縫いが生成ステッチというところがかなり珍しく、恐らくは夏仕様の靴なのだろう。できれば麻素材のスーツにパナマハットなど似合いそうだ。

4.手元に残る40足:#08(ジョンロブパリス:セイムール#8695)

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正統派のセミブローグ、しかも踵付近はパーフォレーションのない通好みのデザインだ。ロブのラスト#8695はグリーンの#202を参考にロブが独自に解釈して作り上げたラウンドトウ。アッパーに使う革もこの時代のものがベストだったと思う。

5.セイムールを履く

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焦茶の紐靴はグレーやネイビーのスーツは勿論ブレザールックにも合う。ただし同じ色でも隣のバックスキンでは相性の良し悪しが出てしまうので要注意だ。羽根が綺麗に閉じたロブパリのセイムール(写真)、ここまで17年、靴は育てるものだと実感する。

6.手元に残る40足:#09(ジョンロブパリス:ロペス#4395)

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自社工場製のロペスはクロケット製のものよりモカの丁寧さが売り。恐らくは手縫いなのだろう。端正な作りは高級紳士靴に相応しい。個人的にはクロケット製の旧モデルも好きで、1足持っているが傷みが激しくなり、残念ながら現役引退も間近な状況だ。

7.ロペスを履く

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ロブパリというとエレガントなイメージだが如何にもアメリカンなチノパンや刺繍入りパンツ(写真はラルフのもの)との相性も悪くない。そもそもロペスとはアメリカの大リーグ選手の名らしく、ロブパリに注文したローファーが定番になったという話がある。

8.手元に残る40足:#10(ジョンロブパリス:フィリップⅡ#7000)

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初代フィリップは#8695ラスト製だったが、ロブパリ工場でE.グリーンのビスポークラスト#808に対抗すべく完成させたのが今回のラスト#7000だ。フィリップⅡのDウィズの美しさは正にビスポーク級、残念ながらDウィズはバイリクエストとのこと。

9.フィリップⅡを履く

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靴紐をオレンジの丸紐に替え、王道のコンビスエード&フラノで組み合わせてみた。横に置いたハリスツィードのトートバッグが両者をさらに盛り上げる。靴の(内)羽根が綺麗に閉じるところが流石のロブパリ、グリーンだと中々こうはいかない。

9.手元に残る40足:#11(ジョンロブパリス:ダービー#8695)

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最近手に入れたものだが現行品ではなく旧ロブの「ダービー」だ。名ラスト#8695を使って90年代末から2000年代初めに作られたものと考えられる。革質も作りも一頭地を抜く品質だ。ネット販売のお蔭で買い逃した靴が手に入る喜びは大きい。

10.初代のDarby

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こちらはパリのエルメスに注文して届いた初代Darby。デザインはDerby(外羽根)だが名前はDarbyというからややこしい。95年製のこの靴は正にエルメス品質。最上級の革を優先的に使えたという伝説が納得できる。やや小さかったために泣く泣く手放したものだ。

11. 旧ロブを磨く

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最近のジョンロブはデザインを一新したりヒールトップを変更したり、ロゴ自体をシンプルにしたりとイメージチェンジの真っ最中だ。ここで磨き終えた旧ロブはレギュラーラインだが、品質は今のプレステージラインに勝るとも劣らないと感じる。

ベルルッティ以来、ロブやグリーンもデザインや色ムラ感のある仕上げなど見た目に拘るようになったが、紳士靴は堅牢で長く履けるクラシックなものであるか…というポイントが大きい。ベルルッティを手放しても旧ロブを残した理由はそこにある。

今後デッドストックものの旧ロブが出てきたら…その時はまた手元に残る40足に新たに加わるのかもしれない。ただ、靴作りで最も重要な革の品質問題を考えると、昔といっても10年前の靴を作ることさえも既に難しいのかもしれない。

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コメント

九州は思った程雨も降らず気温もそう高くなくて過ごしやすい日曜日です。ジョンロブ、さすがに品質の良さが全ての靴に垣間見えますね!シャンボードは麻素材のスーツに本当に似合いそうですね!麻のスーツは持っておりませんが麻のアッパーを靴全体に施しました6アイレットのプレーントウやタッセル、それにヴァンプに施しました例のローファー等を出してみた次第です。

浦野様

お休みのところコメントをいただき有難うございます。
麻とのコンビシューズ…RLでしたでしょうか、如何にもこれからの季節に合いそうですね。

そんな遊び心のある靴が欲しいのですが、履く機会が少ないとついつい我慢しちゃうのが消費者の心理というものでしょうか…欲しいものを買うのが一番賢い買い方だと知っていても中々踏み切れないものですね〜。

インスタグラムでも見ていると実用的な汎用性の高い靴がアップされていて、趣味製の強い靴は少ないことからも遊び心のある靴は後回しというのは世界共通かと思いました。

毎回関係ない私の戯れ言に丁寧な返信に頭が下がってしまいます。管理人様ご存知のようにヴァンプの麻はイタリア製のRL。全体の麻はRECCです。ヤフオクでREGALの25,5センチにこの麻素材の6アイレットのPTが出ておりました!よろしかった検索願います!きっと管理人様も良い靴だな、と思われると確信致しております。この👞を履いて25年ほど前にREGALシューズ長崎店のY様と特急カモメ『当時は赤いカモメ』で私は諫早駅から同乗して出来たばかりの博多駅前のホテル日航福岡でありました、フランチャイズREGALシューズだけを呼んでの秋冬モデルの展示会にご一緒させて頂いた事を思い出した次第です。

こんばんは、心から素敵な男性ですね。何時までも手元に残る存在でいさせて貰えたら嬉しいです😆

浦野様

それは素晴らしい!フランチャイズ店のオーナーと一緒に展示会に参加したのですね。

そういった特別な体験は後々まで心に残るものではないでしょうか。私も原宿のラルフローレンが昔クエストビルにあった頃、お得意様ということでランウェイショウを拝見したことがあります。

何だかワクワクしてラルフローレンの世界を満喫したような気がしました。もし今見たらどう思うかな…なんて考えています。

あとでオークションの方を見てみます。

ペコちゃん様

コメントをいただき有難うございます。

小難しい話ばかりでおタッキーな中身でしたが、それでも見てもらえるのは嬉しいもの。

ペコちゃんの優しさで1週間が楽しく始まれそうです。

今回もたわいも無い戯れ言に丁寧な返信感謝致しております!ホテル日航福岡でのランチは佐世保のREGALシューズのオーナー様と3人で食べました。佐世保と言えば軍港ともう一つテーマパークハウステンボスがあります。ハウステンボスのホテルで全国のREGALシューズの総会が挙行された際に今でもお付き合いがあります長崎REGALシューズのオーナーのY様が乾杯の音頭を取られたとお聞きしたのを覚えております。謙虚なY様は地元佐世保店のオーナー様ががハウステンボスですのでするのが本当ですのに突然のサプライズに一瞬戸惑った。とおっしゃった言葉を未だに忘れる事がありません。

浦野様

リーガルショップのオーナーさんもそれぞれお店の運営に尽力され、またこうして集まることで繋がりをもちながら、リーガルの靴をお客様に自信をもって販売されているのですね…。

消費者に舞台裏は分からないもの、それは日本だけでなくロンドンやニューヨーク…どの店舗もそうなのだろうなと思いました。気軽に安い、高い、品揃えなどいろいろ勝手に述べちゃいけないなって反省しています。

30年。よほどメンテナンスするか履かないか。考えようでしょうか?一度もクリームを塗布されることなくて捨てられる👞が年間何千、何万足あることが現実ではないでしょうか?またお洒落を自負するお方やグループでもシューツリー入れられる事が無くて寿命を全うされる👞も多いと思われます!管理人様、そしてコメントをなさるゲストの皆様のようにimport👞など持ち合わせておりませんが足立区南千住で出荷検査をクリアーして私の歪な足元を飾ってくれた靴群をせめて出来る限り全うされますようにメンテナンスして行こうと今回のスレッドを拝見、書き込みさせて頂き改めて痛感致しました!古い話ではありますが先々月の小倉詣での帰りに連日の雨で今泉に行けずに岩田屋で友のお土産に例のカンパニーカラーの○セデスグリーンのsocksを購入させて頂いた後に今泉に電話して雨で足元が悪い上に細いマッケイソールのRL履いていたので立ち寄る事が出来なかったと話しますと女性スタッフが、また良い👞を履いていらっしゃったんでしょね!と嬉しいコメントを下さったのを忘れる事が出来ませんでした。

浦野様

歳を重ねると革靴を履く機会も少しずつ減ってくるのでやがては今ある靴の大半も旅立つことになるかもしれません。

その時が来たら本当に手元に残る靴が何足あるか分かりませんがどれも万遍なく大切に手入れし足入れしてあげたいです。

お洒落(特に靴)ですね…なんて女性に褒められるとそれだけで一日中良い気分になりますよね~

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