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2017年5月27日 (土)

Care for toe tips(つま先の修理)

最近インスタグラムで足元を撮影しようとするとつま先が気になって仕方がない。極端に減ったつま先をそのまま写してポストしたら…世界中の靴好きから間違いなく「つま先を修理した方が良い」とコメントを貰うのが目に見えているからだ。

特につま先の減った靴を馴染みの修理屋に持参、「革のパーツを当ててからメタルプレートを装着して欲しい…」とお願いしたところ、何と1時間で仕上げてくれた。そこで今回は戻って来たばかりの修理靴の見事な出来栄えを紹介しようと思う。

1.修理前と修理後

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アウトソールはおろかミッドソールまで擦り減ったつま先…ウエルトに達する寸前で、修理のタイミングとしては「かなりの怠け者」というレベルだ。にも拘わらず下の写真でも分かるように戻ってきた靴はまるで新品のようではないか。

2.修理前

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この靴を買った当時はトウメタルを付けてくれる靴修理屋は少なく、取り敢えず履きながら、時間のある時に修理をお願いしようと思ってた。ところがそんなことはすっかり忘れ、気付いた時は上の写真のように無残なつま先になっていた。

3.修理後(その1)

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戻ってきた靴のつま先を見ると赤い矢印の部分に革が重ねられていることが分かる。左右でつま先の減り方も違えば減る部分も変わる中、片足ずつ革を当てて研磨し、メタルプレートを装着したのだろうか…丁寧な仕事ぶりが窺える。

4.修理後(その2)

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つま先の減りに比べて接地面の減りは殆どない。このことからソールの材質が密で減り難くい反面、返りの悪さがつま先の極端な減りに結びついていると考えられる。真横から見るとつま先の減りなど全くなかったかのようで新品…と言えそうなほどだ。

5.修理後(その3)

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折角なので修理後のソールに靴クリームを塗ってみた。アッパーの革と違ってソール用の革は頑丈で減り難くい分、成長線や細かな傷など購入時には見えなかったものが見えてくる。そう言えばソール用のクリーム(タピア)もあったはずだ…。

6.靴を磨く

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修理から戻ったら恒例の靴磨き。21世紀初頭のシャンボードは当時の上質でモッチリとした革が特徴、それだけでも歴史的価値がある。つま先とヒールカウンターを中心にキィウィの無色ワックスを使ってワックス層を重ねるうちに鏡面磨きが完成だ。

7.ポリッシュ後

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1995年~2005年頃(自社工場立ち上げ後)までのジョンロブ(ノーザンプトン製)はオーバークオリティと言われるほど堅牢で上質な革を使っていた。写真でも分かるように厚みがあって弾力性のある革らしく、その分光らせるのは中々容易ではない。

8.靴の両サイド

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つま先が綺麗だと靴が新品に見えるというのは本当のようだ。最近は暫く履いてから…ではなく購入時にメタルプレートを付ける人も多いと聞く。ハーフミッドソールに出し縫いの白ステッチが夏をイメージさせるが、柔らかな雰囲気とは裏腹にタフな1足だ。

09.ケアインストラクションと一緒に撮影

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このシャンボードはノーザンプトンのアウトレット購入品で値段は£200。他にもイヤーモデルやプレステージライン、中には旧エドワードグリーンのクロコダイルやリザードなどを見つけたこともある。一日中いても飽きいほど靴が好きだった頃が懐かしい。

10.旧ジョンロブの魅力

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先日購入した旧ジョンロブと並べて撮影。エルメス傘下のジョンロブパリは自社工場を構えた時(1995年頃)から既に自らを「キングオシューズ」と謳い、世界トップの靴作りを標榜していた訳で、その頃の靴は間違いなく世界最高峰だと今でも思う。

11.シャンボードを履く

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修理を終え、新品のようになって戻ってきた靴を履く時は気分が良いものだ。休日は専らブルージーンズや5ポケット&ジャケットのスタイルだ。今日はホワイトジーンズを合わせてみたが、流石はジョンロブ、カジュアルを格上げする品の良さがある。

肝心の修理金額だが、ヴィンテージスチールの装着のみだと3,240円。ただし今回は革のパーツを間に挟み成形してから金具を装着しているのでそれなりの値段だろう…と思ったら何と1,000円増しの4,320円で仕上げてくれたことに驚いた。

これほど完璧な仕事ながら低価格で短時間(僅か1時間)というサービスを考えると日本の靴修理屋の実力が世界一なのは間違いない。尤も世界一様々な靴が集まる日本ならば靴修理の技術が世界一というのもこれまた尤もな話なのだが…

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衣類・靴のケア(Maintenance)」カテゴリの記事

コメント

お久しぶりです。いつみてもJLのブルッチャーは素敵ですね!私もこのようなタンカラーの色の靴は大好きです。私が所有するRECCのフルサドルローファー『メダリオン付き』これが発売された時に似たようなブルッチャーもありました!私はこのカラーの靴はprocessがGYのポロのタッセルにバルモラルのWT、昨年ペパーミントカラーのレイスでヴァージンアップしたREGALシューズオリジナルのリーガルクラシックシリーズのST,WT6アイレット持っております。大好きな色です。

浦野様

お休みのところコメントをいただき有難うございます。

これから夏にかけて淡い色の靴が履きたくなります。本来は紐靴よりローファーの方がいいのですが、短めのパンツに半袖BDを合わせてかっちりとしたブルッチャータイプの靴を履くと気分も上々、街へショッピングに繰り出したくなります。

ご返信ありがとうございます。もう1足ラルフローレンの内張無しのマッケイソールのカジュアルローファーもタンカラーです。ソール用にはコロンブスのブートブラックのソールローションも使いやすいですよ。また日本の靴リペアの職人様の技術の高さはさすがですね!私や姉ががお世話になってるシューズ○○様のN様もビックリするような料金で施工なさってくださる良き職人様ですよ。

浦野様

本当に日本の職人さんは仕事に向き合う姿勢が違いますね。
探究心や技術向上への意欲など、いずれも世界有数かなと思います。

どんな店に出しても期待を裏切られるようなひどい仕上げを絶対にしない、という安心感が頼む我々の側にも有りますが、この信頼関係があることこそ、日本の誇りですね。

ブートブラックのソールローション…今度見てみます。

素敵な色の革ですね。

浪漫様

ホント良い色ですよね〜。
こんな良い革今は中々ないです。90年代から05年頃までのロブは凄かったなとしみじみ思います。

浪漫様もおっしゃったように本当にこのような淡いタンカラーの靴は良い色だと思います。今は全体的に見ましても濃いブラウンカラーが出回っているように感じます。以前にも書き込みましたようにタンカラーは服に合わせにくい!と言われております。そこで以前のREGALシューズ長崎店は仕入れなかったとおっしゃってました。私は一見くろ8に見える濃いネイビーの6釦Wスーツ『JP,RL』両方に敢えて合わせております。今泉の女性スタッフは原則的には黒のレイスアップシューズだと言われましたが、元、八代REGALシューズ、今は熊本REGALシューズの女性スタッフは解って敢えてタンカラーを履かれるから良いのではないでしょうかと言われました。

浦野様

確かにミディアムからダークにかけての茶色の方が需要があるので靴屋としては薄い茶色の靴のリスクを考慮してオーダーを控えたり足数を少なめにしたりしているのかもしれませんね〜。

でも夏だけじゃなくてこの靴結構秋冬も重宝します。何しろダブルソール(ウエストはシングルですが)なのでカントリー調の服に合うんです。

浦野様はネイビーのスーツに合わせるとのことですが、私はもっぱらドレススタイルならブレザーとグレーパンツ、カントリー調ならばツイードジャケットにモールスキンやコーデュロイパンツと合わせています。

あとは定番のジーンズルックでしょうか…。

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