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2017年3月26日 (日)

There is space for boots(ブーツは別腹)

料理を堪能して満腹だと思っても最後のデザートがすんなり入るのは世の東西を問わない。「デザートは別腹…」という言い方が各国にあるのは言わずもがな。それに倣えば十分過ぎる程短靴を持っていても「長靴は別腹…」という言い訳をしがちなのが靴好きの性だ。

前回と前々回に続いての「既成靴の誘惑」。今回は数としては少ないブーツ。故に既成靴(短靴)を減らそうとしている最中でも「ブーツはあまり持ってなかったはず…」と別腹論理を展開してつい手を出しがちだ。そうして増えたブーツをここで紹介しようと思う。

1.イタリアンプロダクツでラギットスタイルに挑戦

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マルモラーダはイタリア製ながらラルフ御大推奨のラギットブーツ。出自に合わせイタリア製品でラギットなコーデを考えてみた。ボレッリのネルBDシャツにイザイアのツィードジャケット、締めのウールタイはマニファッととゥーレクラバッテとクラシコ三昧だ。

2.増えていった別腹のブーツ達

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新たに増えた既成のブーツ。共通点はジョッパーやチェルシーの様なドレスタイプではなく、ラギットでカジュアルなタイプということだ。左からアレンエドモンズ製ラルフのブーツ。中央がブルックス別注オールデンのスエードブーツ、右が1で紹介したマルモラーダ。

3.アメリカ製のハイキングブーツ

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マルモラーダ別注を経てラルフローレン社が米国の老舗アレンエドモンズに別注を掛けたオリンピック選手用ブーツ、その色違いだ。敢えて英国の香りがするツィードコートにフェアアイルニットを合わせスコティッシュハイランドを散策するイメージを再現してみた。

4.スェードブーツの履き方

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アメリカ製(オールデン)のブーツらしく下はデニムが一番、となると上はラギットなフィールドコートが思いつく。ここではフィルソン社の名作ウールパッカーコートを用意してみた。襟のシャーリングが冷気を遮断する優れもののコートは厳冬期の必須アイテム。

5.ブーツの手入れ(その1マルモラーダ)

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ラギットなブーツは傷がつきもの。時折紐を外して手入れしてこそ靴愛好家と言えよう。濃茶のマルモラーダに合うのがコロニル1909ダークブラウン、保革成分入りのクリーム(ワックス成分を含む)らしく塗るだけでしっとりとしつつ輝きも増す(写真は使用前)。

6ブーツの手入れ(その2:アレンエドモンズ)

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アレンのブーツは革質が厚く柔らかく表面がマットな感じなので、敢えてつま先だけを光らせるべくキィウィのパレードグロス(無色)用意。つま先の鏡面磨きに挑戦したが、あまり光らない。何回かワックスを重ね塗りするとようやくつま先が光ってきた。

7.磨き終えたブーツ

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磨き上げたブーツを撮影してみた。左のマルモラーダは1909で磨き上げた後、更にキィウィで鏡面磨きに挑戦したので黒光りする何とも言えない雰囲気に仕上がっている。一方右側アレンのブーツもつま先が光り始めたことで雰囲気が変わったことが感じ取れる。

8.ブーツの履き方(その1:マルモラーダ)

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ブーツを「ジャケットスタイルに履く」イメージだとこうなる。ブラックウォッチながら生地は厚手のメルトン。ならば上に羽織るジャケットもネイビーのメルトンかフラノ、金ボタン付きのブレザーでも良い。奥に見えるのはポールスチュアートのトートバッグ…。

9.ブーツの履き方(その2:アレンエドモンズ社製ハイキングブーツ)

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アレンエドモンズ社のハイキングブーツは上のマルモラーダとは真逆で幅広のコッペパンスタイル。ならばパンツは短く裾が細い方がマッチする。ここではスリムフィットのPT01を用意。最近はもっと細いものも増えてきたが発売当時はその細さに驚いたものだ。

10.ブーツの履き方(その3:ウールパンツに合わせて)

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オールデン別注のスエードタンカーブーツもジーンズだと裾のインディゴ染料がブーツに移り青くなりがちだと教えて貰ったので敢えてのウールチェックパンツを用意。柄の中の茶がブーツとぴたり重なり、パンツとブーツのベストカップリングが誕生した。

3連続アップの「既成靴の魅惑」。履く機会が少ない靴を整理している最中に購入した靴はどれも魅力的だ。尤もそこは既成靴メイカーもよくしたもの。従来の製品だけでは売上維持が難しいのか魅力的な靴を次々に出してくる。その魅惑から逃れるのは中々難しい。

一方でビスポーク靴は既定の60足まであと1足、充足感もあり最後の1足が中々絞りきれないこともあって新作をブログに紹介することは今後ぐんと減るはずだ。そういった意味でもブログの中身や方向性は今後更に変わっていくだろうと想像している。

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靴(Readymade shoes)」カテゴリの記事

コメント

今回の更新をもって、ブログにはキリをお付けになられるのですか?

浪漫様

以前も書きましたように、週末とか隔週とか、今回でケリをつけるとか、しばらく続けるとか、全ては未定です。

気が向けば3日連続アップするかもしれないし、忙しければ暫くそのままかもしれないし…。ただし定期的にアップする形でのブログはひと段落です。

ブーツは別腹!さすがはセンスある管理人様。おもしろいスレッドですね。私は👢よりも3本のチェックのパンツに気が行ってしまいました!定番のブラックウヲッチ、二番目のグレナカートタータンに赤のウインドウペン、最後の渋いブラウン系のパンツ。どれもステキですね!宜しかったら裾幅を教えて下さいませんでしょうかお願いします!すみません、主賓は👢の話になるのに脇役のコメントになってしまいまして。

ありがとうございます。
時たまの週末に覗いてみます。その際に更新されていましたらこの上なく嬉しいということで。
ひとまず、ご苦労様でした。

ブーツは別腹・・・なんと素敵な文句でしょうか(笑)
そうですね、ブーツのギア感はまさにラギッドですし、ドレス靴とはまた違うものですから・・・。

ラギッドな足元のジャケットスタイルのツイストした取り合わせの面白さに、私はただただ感心するばかりです。

きっとコットンスーツとも合わせたくなりますよ・・・。

それにしても・・・やはりレアなこだわりのあるアイテムをお持ちなのが素敵です!
よだれが出そうになりました(俗な表現で申し訳ありませぬ)

浦野様

お休みのところコメントを有難う御座います。

パンツはポロのブラックウオッチが20.5㎝、グレンチェックのPT01が20㎝、ロータの茶色チェックパンツが21㎝です。こうして靴とパンツの組み合わせを紹介すると、見ているゲストの方は、自分なら上に◯◯を合わせるかな〜と想像するかと思います。

実は全て組み合わせたコーデを見せるのも悪くはないのですが、折角なので訪問していただいたゲストの方もご自身の組み合わせを考えるきっかけになれば、と思って載せています。脇役ではなくパンツも立派な主役…ということかもしれません。

浪漫様

何か紹介してみたいネタが出てきたときは、お知らせできる手段としてブログがあるのも悪くないのかなと思ってます。

えいでん様

お休みのところ、コメントをいただき有難う御座います。

デニムとブーツはマイフェイバリットですが、パンツ類とブーツというのも実は嫌いじゃなくて…しかもジャケットルックに合わせるのも実は大好きなのです。

ただ、今まではドレスタイプのブーツが中心だったのですが最近はタフなブーツをツイードジャケットに合わせるえいでん様スタイルも取り入れています。暖かくなって暫くブーツを履く機会が減りますがこれからも時々出しては手入れを怠らぬよう心がけます(^^)

管理人様
久し振りの投稿となりますが、いつも楽しく拝見させて頂いてます。
今回はラギッドということで、40年近く前、メンズクラブではイラストレーター小林泰彦さんの提案でヘビーデューティーアイビー、略してヘビアイなるジャンルが好評でしたが、その進化版ですね(笑)。当時紹介されていたブランドのひとつがフィルソン。ダブルマッキノークルーザーだったと記憶しています。
近年になり、一時期ラインナップされたフィルソンのイタリー製ジャケットを入手、野暮と洗練が混ざった、なんともフィルソンなところがお気に入りです。
別件です。年末、サフィールから鏡面磨き専用のワックスがリリースされました。仕上がり速くなりました。お試しください。

結構巾が広いンですね!と、申しますのも裾がWで管理人様お好みの4センチの折り返しなのでもしかしましたら、今流行りの19センチのパンツではなかろうかと思ったんです。裾幅を意識したのは、と、ある、出来事があったからなんですよ!後ほどコメント書き込みさせていただきますので。

こんばんは。久しぶりに投稿します。

アレンエドモンズのマウンテンブーツ、とても魅力的です! 初めて見ました。エベレストへも履いて行けそうなくらい頑丈そうですね。私はパラブーツのアヴォリアーズで冬の上高地へ行きましたが、さすがにエベレストは無理そうです。

またまた、欲しい靴、とくにブーツが増えそうです。

パードレ

「ブーツは別腹」とのことですが、珠玉のコレクション、お手入れ方法、そして垂涎のコーディネートと、これだけでもフルコースという感じですね。

これまでこのブログにお邪魔して、気になっていたこと。
私は仕事で所謂クリエイターの人たちとご一緒することが多いのですが、
このブログはキャッチから写真に至るまで、プロの手法を感じることが多いのです。
管理人様はもしかしたらそちらの世界の方かも知れないと思っておりました。
そう言えば、もしかしたら松任谷さんですか、と書かせていただいたこともありました。
この話には続きがあって、今月のメンクラの松任谷さんの連載は、自身のニューバランスのコレクションから最近買ったのはジバンシイ

誤って送信してしまいました。大変失礼いたしました。


(続き)最近買ったのはジバンシイのスニーカーという流れなのですが、原稿を読んでいて、これは管理人様がその昔、ニューバランスとダミエのスニーカーのことを書かれたときと構成がそっくりだと感じたのです。偶然かもしれませんが。


いろいろと書かせていただきましたが、今回も更新を拝読できてとても嬉しかったです。ありがとうございました。

中尾様

サフィールの鏡面磨き用クリームが新発売されたとのこと、今度扱っているお店にでも寄ってみます。為になる情報を教えていただき有難う御座いました。最近はそういった情報に疎いもので…

ヘビアイも好きで当時本格派と言われたレッドウイングのワークブーツが買えなくてリーガルのワークブーツを買ったことを思い出します。後年本物を買った時の嬉しさはひとしおで、ブルックスのBDやJプレスのブレザー、フィルソン然り、なんでもすぐに本物が買える今の時代よりも良かったかもしれません。

今回紹介したフィルソンのコートはダブルマッキノウクルーザーより更にヘビーなウールパッカーコートです。これ本当に暖かで雪の降る信州で大活躍するんです。ただし重くて…文字どおりヘビー(な)アイビーアイテムではあります。

浦野様

実は19センチのものを昨日履いていましたが、わずか1cm違うだけでシルエットはぐっと変わりますね。昔の22cmのパンツだとものすごく太く感じました。

勿論目の錯覚なのでしょうが、それにしてもある出来事とはなんでしょうか?気になりますね〜。

パードレ様

冬の上高地ですか、良いですね〜メチャメチャ憧れます。

パラブーツのアヴォリアーズを選ぶところから心構えが違います。私ならば多分厚手の靴下にLLビーンのメインハンティングブーツでやりくりしたかもしれません。

やはり本物の登山靴ならばかの有名なゴローの登山靴あたりをチョイスすれば良いのかもしれませんね〜。

BB様

ブログの中身についてまで色々とコメントをいただき有難う御座います。好きな時に好きなように続けながら気がつくと10年が過ぎていましたが、考察を交えて色々な感想をいただき嬉しい気持ちです。

最近は装いから少しずつ違うことにも興味が湧いてきているので頻度は減るかもしれませんがブログを暫く残しておこうかと思ってます。アイビーやアメトラ、プレッピーからイタリアンモード、ニューヨークデザイナーからイタリアンサルトにクラシイタリア、そしてサビルロウやビスポーク更に原点回帰のアメカジと色々試したことを自分なりにもまとめられると良いのですが…。

と、申しますのは以前購入したJPの紺ブレ、4釦のニューポートブレザー。古いキャメルカラーの同じサイズの、同じデザインのブレザーより釦の位置が約、2,5センチ高くて釦しめると窮屈でしたので長崎浜屋デパートのJPに電話しますと今はパンツの裾幅が20センチ切って18~19センチになっている!ですから釦の位置が上がった。とおっしゃいました!そんな事があったので管理人様の裾幅をお聞きしたわけなんですよ。そしてオンワードの御方が着にくいかもしれませんがお身体を服に合わせて下さい。と言われましたので私はこう、申しました。戦前の軍隊では靴が大きい、小さいと上官に言うと上官が靴に足を合わせろ!と。言ったとか?まるで戦前の軍隊みたいですね!と。『笑』その後夏物のライトグレーのグレンチェックのパンツの左膝下が少し傷んでいましたので行きつけの補正屋さんに補正を頼んだ際に話しましたら少しだけ数値にすると釦半分、約1,5センチ内側にずらすと着易くなるとおっしゃいましたので頼みましたら、わずかこの数値ずらしただけで着易くなりました!これを着て来月10日の小倉詣では決まりました!

浦野様

オンワードの店員のお身体を服に合わせて下さい…は私的には禁句かと思いました(笑)

もし服に体を合わせられなかったとしたら、当然着られないつまりはレディメイドの本質である誰にでも着ることのできる服という概念から外れてしまいます。着手を選ぶという点でJプレスはデザイナーズブランドになってしまう訳です。

ブルックスやJプレスのアイコンであるI型のサックスタイルは、寸胴で絞りがないデザインにすることで誰にも合う既製服というものをアメリカに広めた功績があるのですから、ここはひとつサイズを上げてお直しを入れれば同じ着心地になるのでお任せ下さいといって欲しかったです。ブルックスのアメリカはNY本店はそんな対応をいつでもしてくれます。アメリカは買った服を自分に合わせて直すのが当たり前の文化なようです。

とは言え流行に乗るのは既製服業界も同じ、誂えの世界でさえ微妙に変わりますので店員の一言は「さもありなん」かもしれません。それにしてもJプレスでさえもすそ幅19cmですか…それはちと驚きでしたʕʘ‿ʘʔ

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