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2016年7月 9日 (土)

Derby shoes(外羽根の靴)

いつだったかインスタグラムでノルウェジアン・ダービーと書いたら、ダービーはイギリスのダービー伯爵が主催した競馬が始まりうんぬん…ということでノルウェーのダービーという言葉はおかしいと指摘を受けたことがある。言葉を正確に記すのは中々難しいものだ。

そのダービーだが、近頃は市民権を得たのかカントリーサイドで履かれる靴からビジネスでもカジュアルでもOKの万能靴に格上げされつつあるようだ。そこで今回は手持ちのダービーシューズをTPO(日本の造語)に合わせて見比べてみようと思う。

1.手持ちのダービーシューズ(外羽根靴)

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手持ちの外羽根靴。何と25足もある。ダービースタイルは羽根が完全に開くので足に合わせやすく脱ぎ履きが楽という利点がある。前列左側に黒一点、シボ革のエプロンダービーがあるが、トムブラウンのおかげでこの靴も出番がぐんと増えた。

2.ダービースタイルのビスポーク靴(ジャケパンスタイルに)

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ビスポークの外羽根式は10足、かなりオーダーしていることに気が付いた。そういえば初ビスポークも外羽根だった。Eグリーンのドーバー好きが高じて外羽根靴ファンになったからかもしれない。ジャケットスタイルによく合う靴として重宝している。

3.ビスポーク・ノルウェジアンエプロンフロント(デニムやヘビーツイルのパンツに)

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ダービースタイルの靴で一番のお気に入りは?と言われれば「エプロンフロント」と答えるだろう。先述したようにドーバーが良い靴の基準なっているので仕方がない。左側3足が英国調、右側3足がラテン系。ブリトラやアメトラ、クラシコイタリアに合う布陣だ。

4.英国調スプリットトウエプロンダービー

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誂えらしい手仕事が光る。左端がクレバリーで後の2足はフォスター、両端がリバースライトアングルモカで、中央がドーバー同様のオーソドックスな縫い方になっている。誂え靴らしくトウのスキンステッチはどれも綺麗な仕上がりだ。

5.ラテン系エプロンダービー

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こちらはラテン系の所謂Uチップ。ビスポークのメッシーナとサンクリスピンにハンドメイドのラッタンジ既成(手前左)やビスポークサンプルのアルカンド(手前右)を並べてみた。やはりラテンの靴はラテン(イタリア)のサルトが作る服と合わせたい。

6.スタイリッシュなダービー(スリムフィットなトラウザーズと合わせて)

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こちらはスタイリッシュなダービー。5アイレットながらレースステイを短くしたり3アイレットにしたりとロングノーズでスタイリッシュな雰囲気に仕上げている。左からフォスター、クレバリー、コルテの3足。エレガントな外羽根の代表だ。

7.ウィングチップダービー(ブルッチャー)

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こちらは正にカントリーライクなフルブローグダービー。ツィードコートやコーデユロイと合わせたい。中央が最も古い30年物のリーガル。左2足がグリーンにトリッカーズ。右の2足がオールデンにクロケットだ。ぽっちゃり型の靴には独特の魅力がある。

8.プレーントウ三国対抗(プレッピー調に履きたい)

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英米欧のプレーントウ対決。左からグリーン、オールデン、ボノーラのプレーントウ。どれもそれぞれ魅力があるがグリーンが一番細面でオールデンが一番幅広、ボノーラは作りこそカントリー風だが(ベローズタンなど)綺麗なエッグトウで履き手を魅了する。

9.グリーン&ロブ 外羽根対決

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本格靴に魅せられるきっかけとなったロイドのドーバー(右)。価格が48,000円だった1980年代前半は靴天国の時代だったと思う。その後出されたシャンボール(中)はドーバーよりぐっと頑丈に出来ていて10日間の欧州旅行を1足で乗り切った実績がある。

10.ダービーシューズinコードバン

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こちらはコードバンのダービー、ブルッチャーといった方がピッタリかも知れない。外羽根の靴はコードバンが映えるデザインだと思う。外羽根の前端のすぐ下にコードバン独特のクリースが入るだけで様になる。左からクロケットにオールデン×2。

11.ダービー・セミブローグ

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セミブローグのダービーも忘れてはいけない。フルブローグほど派手ではないせいかあまり目立たないが、ロンドンハウスの当主はこのタイプの靴をスーツに合わせていた。それが中々格好良くて今も印象に残っている。

ダービーシューズの良いところはお洒落すぎないところだろうか。黒のキャップトウといったオックスフォーズはスノッブでエレガントな代わりにデニムやチノパンなどラフな服に合わせるにはドレッシー過ぎると感じることがある。

その点ダービーならば(しかも黒でなければ尚更)エレガントなスーツ以外何でも合う。梅雨が明ければ紐靴を履く機会も減るだろうが、その間に手持ちの靴を見直しておけばいざという時どんな靴を履くか迷わずに済むかもしれない。

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コメント

6番のフォトの右側、コルテの3アイレットの小豆色のプレートウのつま先に管理人様の頭文字のメダリオン。素敵ですこんな小粋な仕草もさすがビスポークと感じました!

ため息が出るほどのカラーバリエーション、多様なトウシェイプ、既成靴では不可能な特殊なスキンステッチとウェルトの技術、そして多国籍なメーカー...... 圧巻です

ジーンズとチノパン、各一本で一生コーディネートが愉しめるコレクションは羨ましいかぎりです^ - ^

本記事と関係のない内容で恐縮ですが、革靴のステッチで、レイクlakeとはどのような技法なのか教えて頂けないでしょうか。

私のが数少ないブルッチャーの靴の紐を通す時はほとんどがオーバーラップです。管理人様の靴を拝見しておりますと前者もありますがドレッシーな内羽根によく合う結び方も見受けられました!何を基準に結び方を選ばれてるのでしょうか?

浦野様

お休みのところ早速のコメントを有難う御座います。

コルテはこの靴をオーダーした頃とてもアグレッシブで、既成靴にイニシャルを入れるというサービスを始めました。恐らくこの靴を作って閃いたのではないかと密かに思って居ます。

ビスポークは二人三脚とはよく言ったものですね〜。

アラキ様

お休みのところコメント並びにお褒めの言葉を有難う御座います。

ビスポークは人が作るので例え同じ木型で作っても一足毎に違うのが特徴です。一方、ノーザンプトンのファクトリーで作られる既成靴も機械製とはいえ、温もりのある出来栄えです。誂えと既成をこうして並べてみてもお互いに溶け込んだ感じになるのがウェルトシューズのもつ大きな魅力なのかなと思います。

既成靴を何足かお持ちになられたら是非、英国の誂え靴も味わってみてください。ユーロ離脱前とでは1£で40円ほど安くなるのも時間の問題、もしかすると1£=1$になるかもしれませんね。

浪漫様

私もよくわからないのですが摘みモカのようにU字部分を盛り上げたものをRaised lakeと呼ぶようです。その後盛り上がった部分に切れ目を入れてドーバー風にしたのが最新のブーツのエプロン部分だと職人さんから聞きました。

ドーバーとの大きな違いは別パーツを縫い合わせるのがドーバー、あくまでも一枚革をU字型に仕上げるのがレイクということになりましょうか。

浦野様

パラレルが似合いそうな場合、アンダーラップが良さそうな場合、オーバーラップがふさわしい場合のいずれか自分の感覚で決めています。明確な基準はないのですが、時々メーカーのカタログやホームページを参考にすることもあります。

私は英国調が好きなので、ビジネスユースのレザーシューズは内羽根式です。
 
しかし、カジュアルユースを考えたり、ショップで取り扱っている品数も考えると、外羽根式に軍配が上がりますね。
 
昔は、外羽根式のレザーシューズ(特に黒のプレーントウのもの)は「サラリーマンのおじさんの履くもの」という固定観念がありました。

しかし、年齢を重ねていくと、外羽根式はシンプルでベーシック故に奥が深く、あらゆるシーンで活躍できる機能性の高さがあることがわかってきました。
 
相変わらず内羽根式を愛用しているものの、特に管理人様のブログを拝見するようになってからは、カジュアルシーン用に一足、外羽根式も欲しくなりました。

ありがとうございました。

現行ジョンロブよりも、クロケット製だったころのジョンロブの方が私は魅力的なのですが、管理人様はどう思いますか?

oisan様

週明けのコメントをいただき有難う御座います。

内羽根式をビジネスで履かれているとのこと、流石です。英国紳士と同じドレスコードをきちんとお持ちでいらっしゃる姿勢、私も見習わなくてはと思いました。

私などつい楽なローファーやサイドエラスティック、外羽根を選んでしまい、英国紳士とは正反対の怠け者になっています。こう暑いと紐靴を結ぶのが億劫で(爆)…汗をかかずに玄関ですぐ履けるスリッポンが第一候補、次が羽根が全開する外羽根、内羽根は時間のあるときにしか履かないという訳です。

あまり高級なものでなくとも真っ当に作られた外羽根のウェルトシューズはおっしゃるように用途が広いと思いますので機会がありましたら是非試されてみてください。

浪漫様

バロスやロペス、ウィリアムやラッセル、あとはチェルシーブーツぐらいしかクロケット製のロブを知りませんがどれも良かったと思います。特にバロスとロペスはクロケット製の方が格好良かったなと個人的には思っています。

私の数少ないダービーシューズはホーウイン社のレザーを使ったUチップ、これは日立建機の機関紙、トゥエラに、南千住のコレクション登載されたお礼にいただきました靴でして後に続くのはブリコレのプレートウ、確かこの靴に関しては以前書き込ませて頂きましたので管理人様覚えがあると思います。そしてリーガルパターンオーダーで発注したのにあまりにもオーダーが無くて代わりに頂きました黒のUチップ、後はRECCのダーテーバックスの4足だけ。と思っていましたがよく見ると昨年9月に青いストリングスで誂えたRLのUチップ、それにコロンブスにレンタル中の一度しか履いていない同じRLのUチップ、最後に昨年5月に岩田屋でありましたSFのパターンオーダー会に見本に使って下されば幸いです。と、言っても体良く断られたAFのマット仕上げのクロコダイルのUチップと当時レイスアップの靴でさえ、マッケイ仕立てで造っていたRLのスコッチゲレンレザーアッパーが私の外羽根の全てでした。管理人様の約、三分の一弱ですね。

浦野様

思い返せば今回ご紹介いただいた靴の多くは、当ブログでいろいろとやり取りさせていただく中で登場してきた靴ですね〜。懐かしいです。

まだ見ぬ靴ばかりですが中でもアランフラッサーのクロコダイルUチップはフラッサーブランドが展開されていた頃からの憧れの靴、しかもリーガル製でしたから未だに目を閉じると瞼に浮かんできます(笑)

外羽根の黒のプレーントウをグレーのJプレスI型スーツと合わせてトラッドに着たいな…なんて妄想するもスーツ姿は必要なくなりつつある仕事場環境を考えると外羽根の靴を新調するチャンスが中々なくなってきたのを実感します。

いつも丁寧な返信ありがとうございます。忘れていました!Uチップではなくてトウの縫い目が斜めではなくて垂直に縫い込まれているAFのキルティーモンクブラッチャー色は黒ですがスペアのタンカラーのキルトを造って履いてるレザーソール、レザーヒールに細い波形のビブラムソール貼り付けたのも忘れていました!これはずいぶん昔に、博多駅地下街へ降りる時に靴磨きのおじさんからヒール、お外側の摩耗を指摘されて勾玉模様のヒールプロテクターを施工された靴です。きっと管理人様も記憶にあられると思いますが!

浦野様

やはりお洒落な浦野様、持っていないようでもかなりの外羽根靴をお持ちのようですね~。

最近再びスニーカーに凝り始めていて、スーツを着なくなったらスニーカーとジーンズやコッパンなんて言うのが一番良さそうだな…なんて思いはじめています。

怠け者の癖がどんどん服飾にも表れているようで、どうもいけません(泣)

9番目のワードから、本当に1980年代は良い時代でしたね!ドーバーが48,000円で買えたのですから。私も一回飲みにいかなかったら、イーストコーストの上代に飲み代+したらドーバーを買えたのに!トホホ

浦野様

正に80年代は良かったです。

1980円のYモバイルの宣伝でボディコン姿の田中美奈子が出て来るとおーっと当時のことを思いだします。

その後に続く超円高時代、ドーバーの48000円やクロケットのチャッカブーツが39000円だった頃も中々良い時代でした。

あの頃から比べて靴の値段が何倍にもなっているのにビジネスマンの年俸はさほど増えていないのですから、今の若い人たちがグリーンやロブを買う感覚は自分達の頃とは違うだろうと思います。

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