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2016年6月11日 (土)

Care for suede(スエード靴の衣替え)

スエードの靴といえばウィンザー公がチョークストライプのフランネルスーツに合わせて以来、洒落者の靴の代名詞だが本来はカントリーシューズだ。今では年中履くピッティの常連も多いが、それでも秋冬のツイードルックとの相性は格別。

暑い季節はスエード靴の出番も減るせいか我が家では自然と靴棚の上段に仕舞うようになる。手入れをしたら晩秋の出番まで暫し安息の機会を与えるのが習わしという訳だ。そこで今回は立夏の恒例「スエード靴」の衣替えを紹介しようと思う。

1.スエード靴のケア用品

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スエード靴は混雑した電車の中で黒靴に擦られただけでも黒く線が付く。そんな時はスエードシャンプー(モウブレイ)で洗うと良い。それより汚れが付かないよう防水スプレー(コロンブス)が良さそうだ。ただし反対意見も多いので自己責任ということになる。

2.スエード靴の手入れ(その1)

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スエード靴が好きなのか、並べてみると結構あることに気付く。定番オックスフォード(紐靴)からダブルモンク、ローファーやチャッカブーツなど一通り揃っている。これにグリーンやネイビーのスエードもあったらと思うのだが茶系ばかり買うのが悪い癖だ。

3.カントリーシューズ

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水で全体を濡らしたアッパーにスエードシャンプーを染み込ませたスポンジで洗い乾燥させたところ。写真は生乾き状態なので皺の窪み部分が湿っている。自然乾燥させている最中の様子だ。左はEdward Green Sandringham右はChurch's Fairfield

4.アンラインドのアッパー

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3足とも柔らかなスエード革の質感を堪能できるアンラインド仕立ての靴達。左端はピールネーム(アルフレッドサージェント)、中央がポールセンスコーン(クロケット製)、右端がポールスチュアート(クロケット製)。洗靴したローファーの靴が生乾きの状態だ。

5.上質な革素材を手入れする

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ビスポークの靴(後3足)とジョンロブのプレステージ、ヴィンテージのワイルドスミスを並べた写真。既成靴とはいえ上質なスエードを使った2足とビスポーク専用の革を使った3足は汚れが付かない限り洗わず防水スプレーもかけずブラッシングのみ。

6.毛足を寝かしつけた(左)時と毛羽立たせた(右)時の違い

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こちらは長い間供給の止まっていたスタグスエード。再供給が始まったとの話も聞くが現物は未確認。毛を寝かしつけた状態の左と毛羽立たせた右の違いを見て欲しい。同じ靴とは思えないほど表面の違いが際立つ。極上の絨毯を撫でているようだ。

7.バックスキンとスエード

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同じデザインの靴をバックスキン(鹿革:左)とスエード(牛革:右)で作ったもの。毛足の長いバックスキンの方が皺が寄りにくい。鹿革を使っていることで靴自体のフィット感も柔らかい。尤も色目と合わせ易さでは右のスエードに軍配が上がる。

8.ビスポークとプレタの違い

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左はビスポーク用のスエード、右は上質なパリジャンスエードを使ったロブプレタのフィリップ。履いた回数もほぼ同じだがスエードの質感はかなり違うようだ。ブラッシングで皺が消えるのがビスポーク、どうしても皺が残りがちなのがプレタということになる。

9.ビスポークとプレタの違い(革の表面)

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同じスエードながらビスポーク素材とプレタ素材の違いは近づいて観ると一目瞭然。スエードの起毛部分の繊維の細かさがクレバリー(左)とフィリップ(右)では全然違うことに気付くだろう。この差が革の柔らかさや皺の残り難さにもつながってくる…

10.昔の素材と今の素材の違い

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ワイルドスミス(EG製)のスタグ(牡鹿)スエードとジョンロブフィリップのカーフ(子牛)スエードの比較。鹿と牛の違いがあるのでそのまま比べてはいけないが、昔は左のようにきめ細やかなスエードが市販靴にも採用されていたことに改めて驚かされる。

スエード靴はカーフ素材のようにポリッシュやクリームを定期的に塗る手間がないので楽な反面、汚れが付くと拭き取れない分厄介なことが多い。今回使ったスエードシャンプー以外にも丸ごと水に漬け込んで汚れを落とす洗靴も一つの手だ。

これから更に暑くなると朝、玄関で靴紐を結ぶ時でさえ暑さを感じるようになる。そうなるとスリッポンシューズに勝るものはない。スエードでスリッポンの靴ならば活躍しそうだが、多くを占めるスエードの紐靴には一足早く夏休みを取って貰うことにした。

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衣類・靴のケア(Maintenance)」カテゴリの記事

コメント

大好きなsuedeシューズの新しいスレッド。後程書き込みいたします。懐かしいワードも出てまいりましたね!久しぶりですね。

これまた流石のコレクションです
スウェードのビスポークは粋人ならではですよね

後一足 カジュアルな靴をフォスター&サンでBespoke しようと思っているのですがスウェードは 履く季節が限定されるのがちょっと 、、、
ただその分すごくおしゃれですよね
Stag スウェードすごく好きです

浦野様

土曜のひと時早速のコメントを有難うございます。

スエード靴は最近夏でも履く人が増えてきているので丁度いい特集になったかもしれません。私は今まであまり履かなかったのですが、もう少し試そうかと思っています。

nn様

土曜夜のコメントを有難うございます。

スエードでも比較的暗くない色ならば夏でも履く習慣が一般化してきているので用途は広がってきているかなとも思いました。個人的にはホワイトバックスの靴をビスポークで作ったら、何て妄想しましたが白い色を白く保つのは中々大変そうなのでオールデン当たりのホワイトバックスで我慢しようかなと思っています。

フォスターでスエード靴を作ったらさぞ格好いいでしょうね。私も作ろうと考えましたが後回しにしつつ今に至っています。

ポールセンスコーン!なんと心に響くワードでしょうか!梅雨空を吹っ飛ばすような心地よい言葉でした。こうして拝見させて頂いておりますと素材の違いが本当によくわかりますね!靴の色に合わせたシューレイスにも脱帽しました。靴のボリュームに合わせた平紐、私風に申せばシューレイスでしょうか?そんな中にあえて細い丸紐を装着しましたスタダグスーエードのWT、シューストリングス、渋いですね。秋になれば私のRLのレイスアップスーエード靴のメダリオンとビンギング無しのストレートキャップトウに渋い色の細い丸紐を装着して闊歩してみましょうか。

浦野様

流石は靴紐に一家言ある浦野様、敢えての丸紐を装着したスタグを見逃しません。平紐だと擦れて毛足が減ってしまいそうなので目下丸紐に替えています。

スエード靴はカントリーシューズですが、今は一年中街中で履くのもOKのご時世のようです。ならばと、私も時々試そうと思っていますが、この場合スマートなスエード靴でないと暑苦しさが先に立ってしまいますのでデザイン、色目、ソールの厚さがポイントになるかなと思っています。


そんなことを考えていたらスエード≒バックスキン→夏!!と言う脈絡でホワイトバックスが欲しくなってきてしまいました。浦野様は内羽根を推奨されていますがオールデンの外羽根も中々良いですし、Uチップのホワイトバックスまで出回っていてビックリします。

当分オンラインショップを訪問してみて楽しむことが出来そうです(笑)

ご丁寧なコメントありがとうございます。
昨夜から貴ブログを遡り拝見したのですが 量、質、共に群を抜いたブログだと改めて 思い知らされました。もし可能であれば なのですが後世のためにも書籍化するご予定はないのでしょうか ?

nn様

書籍化してはとのお言葉、恐縮します。

いつかそんな時が来ましたら書籍化できれば良いなとは思っていますが、まだ細々と投稿を続けていますのでその間は更新を中心に、頑張らせていただいています。

スエード靴もスタイリッシュなものや涼しげなスリッポンタイプがだいぶ出回りましたのでこまめにチェックしつつ、特にホワイトバックスに的を絞ってオンラインぶらっとショッピングを楽しんでいます。

返信ありがとう御座います。ファッションに対して以前はこの○にはこの□、この●にはこの△などとこだわりがありました世代に生きてきた私たちの考えでは冒険が出来ない事が多々あります。夏場のスーエードと申せば毛足の短いnubuckではないでしょうか?そしてホワイトバックスの件ですが、私のたっての願でオールデンのブラッチャーのHBやUチップもステキですが時間を掛けてでもバルモラルの靴をゲットしてくださいませんでしょうか。なぜかと申しますのもIVYの大御所、くろすとしゆくが出した本でリーガルブックというのがありました。いろんな靴がイラスト入りで紹介されてましたが一番に思い出すのがHBでこれだけは内羽根でなければならない!というワードが心に残ってるからです!

浦野様

夏の靴としては白カーフや白グレインレザーが扱いやすく、白ヌバック、白スエード、ホワイトバックスの順に扱いが難しくなる感じがします。ただ、ホワイトバックスは立派に夏の靴だったようです。

昔は本当のバックスキンだったホワイトバックスも今は殆ど白スエードであることを考えると夏場のスエードはあながち間違いではないのかもしれませんね。もっともソールの厚さやデザイン、色目や作りにもよりますが…。

ホワイトバックスを探しているものの殆どは外羽根で、内羽根は今季ものではない感じです。Uチップのホワイトバックス(白スエードです)が思ったより格好良いのでついつい買いたくなってしまいました。

スエードは、自分にとっては秋冬向きの素材というイメージが強いです。
管理人様のスエードシューズは、一足先に夏休み(?)といったところでしょうか。
豊富なコレクションをお持ちの分、お手入れや保管が大変ですね。

oisan様

元々秋冬に履きたくて作って貰いましたが、明るめの色ならば夏でもいけそうかなと思っています。ダーティーバックスだと思えば夏もOKですし、その方が靴も一年中履いてもらえて幸せかも…

なんて思っていましたがいざ履こうとするといつもの癖で明るめのローファーや慣れた紐靴を選んでしまいます。

習慣というのは恐ろしいものです(^_^;)

申し遅れました!6の写真の靴のWT、トウのメダリオンの模様は管理人様の頭文字だったんですね。

浦野様

そうなんです。私のイニシャルが入ったスタグ(雄鹿)スエード靴です。

あまりにも毛足が長くてケバ立たせるとメダリオンが見えなくなるくらいです。その分、とっても柔らかいですが。

そして、もう一つ。バルモラルの靴ですが羽根が広がらずにベロが見えにくいのは管理人様のワイズが狭いからなんでしょうか?

浦野様

同じ6の写真の靴でしょうか?

この靴は特にベロが柔らかくてツリーを入れると中に入ってしまうほどなので実際はもう少し出てきます。

他の靴も誂えたものは私の高い甲に合わせていますので羽根があまり開かずベロが見えにくくなっているかもしれません。

こんばんは。スエードがテーマでしたので1つ質問がございます。
ダブルモンクの購入を考えており、カジュアルとオンを兼用したいのですが、スーツにスエードは基本的にNGという声も聞きました。スーツにスエードの組み合わせについて、どう思われますか?そんなにうるさくない業種ではありますが、基本は守るべきかなと考えたりしています。

ころ様

個人的な意見で申し訳ありませんが、スーツにスエード靴、私はOKだと思っています。恐らくころ様も表革の所謂ビジネスシューズはお持ちだと思うので、足元に変化を付ける意味でも硬い職種でなければ気にせず履かれるのが良いのではと思いました。

ダブルモンクのスエード靴ならばジーンズでもチノパンでもOKそうで大正解の選択なのではないでしょうか!!

こんにちは。ありがとうございます。実は、ジョンロブのチャペルをモデルにダブルモンクをオーダーしました。そのときに表革で注文したのですが、そのときに革選びで迷いました。結局、表革が仕事上いいだろうと思って選びました。
スエードの方がカジュアルと兼用できるので、着まわしの幅は広かったですよね〜f^_^;)買う前にご質問すればよかったですf^_^;)

ころ様

私も以前は仕事で使えるようにと誂えてきましたが、はっきりとこれはオフ、これはオンオフ共用、これはオン専用と分けて作った方が扱いやすいことに気が付きました。

中途半端ではなくしっかり用途が決まっている方が扱いやすいということなんですね…それが最初のころは分かりませんでした。

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