最近のトラックバック

« Selvedge Denim(赤耳付デニム) | トップページ | 10th Anniversary »

2015年3月28日 (土)

Vintage Coat(70~80年代のコート)

ビンテージクロージングというと響きは良いが古着には違いない。ただし古着であっても、優れた縫製やデザイン、希少性など他とは差別化できるものは年を経て”ビンテージ”の冠が付く。つまり今着ている服や靴が将来ビンテージになるかどうかは、後世にかかっているという訳だ。

自宅のクローゼット奥にも昔の衣料が眠っているせいか、古着に興味をもつことはなかったが、今回ひょんなことから70年代のコートを手にすることになった。ただの古着と言えばそれまでだが、今回は届いたばかりのビンテージクロージングを中心に着こなしを紹介しようと思う。

1.ビンテージコート

07_2

ダブルの襟ボア付きコート。内貼りされたボアは毛が寝てしまい柔らかな感触は失せている。このあたりは年代を感じさせるところだが、素材は天然もののようだ。目を引くのがボタンホール。補強のためなのだろうが全て革で縁取りされている。今時の服とは手間の掛け方がだいぶ違うようだ。

もう少し詳しくコートを見てみたい…

2.コート全体

00_3

ボア付きのコートに、厚手のコットンツイルのシェル。厳冬期に着るには寒いが、ちょうど今頃の季節、花冷えの時に着ると重宝しそうだ。コートがコットンということでパンツもコットン、それもホワイトで合わせてみた。春を先取りするホワイトパンツは毎年3月の終わりから活躍する必須アイテムだ。

3.アズーロ・エ・マローネ(その1)

01_2

ワイドな襟とダブル前の合わせがカーコートにも似ている。タグを見るとミラノと記されており、どうやらイタリア製のようだ。ならば色合わせもイタリアンなアズーロ(水色)・エ・マローネ(茶)といきたい。肩から下げたマフラーはシーワード&スターン。水色と茶色の配色が正にイタリアンな配色だ。

4.アズーロ・エ・マローネ(その2)

02_2

コートの下も勿論アズーロ・エ・マローネで。襟腰の高いボタンダウンシャツは元祖クラシコイタリアの重鎮ルイジ・ボレッリ。サックスブルーのロンドンストライプが目を引く。Vゾーンから覗くネクタイもイタリア製、バーニーズのオリジナルだ。写真では分からないがコートの中はカーディガンを羽織っている。

5.コートの作り

05_2

スラントポケットがお洒落な雰囲気。ダブル前のボタンを外して着ても様になるが、ボタンを留めて着た方が俄然格好良くなる。これからしばらく着た後は一度ウォータークリンーニングに出してみようと考えている。洗濯料はそれなりになるがボアの毛を再び柔かく立たせることができるかもしれない。

6.インナー

03

写真を見ると分かるが裏地のボアは裏身頃に沿ってしっかり縫い付けられている。試しにボアの端を捲って見ると何と人の手で縫われているではないか。当時は機械の技術が発達していなかったのかもしれない。インナーはライトグレーのカーディガン。ウール・ナイロンの軽い着心地が春先にピッタリ合う。

7.スラントポケット

04_2

このコートの最大のチャームポイントがスラントポケット。このポケットのおかげでコート全体の見た目が古臭さを感じさせず、モダンな雰囲気を醸し出すのに一役買っている。もっとも流石にフラップの裏地は擦り切れている。恐らく昔の持ち主がポケットに手を入れる癖があったのだろう。

8.ボアの材質

08_2

ボアの中に見つけたピュアウールのタグ。往時は毛布に包まれたように暖かかったのだろう。70年代と言えば日本ではVANの全盛期。日本ではアメトラが盛んだった頃だ。スタイルは違うが同じコットンツイルのシェルにボアの付いたランチコートが、当時欲しくてたまらなかったことを思い出した。

9.ベルト回り

06_2

ベルトは一足早く春を先取り、明るい色目のアリゲーターを用意。久しぶりにVACCARIのベルトを出してみた。よく見るとこのベルト、コストパフォーマンスに優れている。革の継ぎ目は1か所しかなく、惜しげもなくミシシッピアリゲーターの原皮を使っている。それでいて値段は4万円を切っていたはずだ。

10.コートのタグ

16

今回手に入れたコートはミラノのMAFBOというメイカー。英国調のウェアを売っていたようだ。ネットで調べるとミラノの住所は出てくるが、ストリートビューで見ても既に店舗はない。何件かトレードマークの黒犬がヒットするのみ。詳細は分からなかったが昔ミラノで売られていたのが分かっただけでも嬉しい。

11.ソックスのコーディネイト

12

合わせた靴はベルトと同じアリゲーター素材。ソックスは白のパンツに合わせて春らしいクリームイエローを選択。差し色ばかりではなく、たまには春らしいペールトーンを合わせてみた。他にはチェリーピンク(桜色)やペパーミントグリーン(浅黄色)のソックスも白のパンツと相性が良い。

12.アリゲーターシューズ2選

13

左はエイコン色のピックステッチローファー。フルバンドのドレッシーなスタイルだが履き心地はグローブ以上にしなやかだ。一方右は3アイレットのVカットプレーントゥ。定番チェスナッツ色で光沢のあるワニ革を使用。バルモラルのようにギンピングラインがサイドに走るデザインが洒落ている。どちらもクレバリーのビスポーク。

古着の魅力はレトロな雰囲気。ただし今風のアイテムと合わせにくいのではタンスの肥やしになってしまう。実はビンテージのツィードジャケットも候補だったがかなり昔風でコーディネイトし難いと判断、諦めた経緯がある。その点今回のコートはオーソドックスなスタイルで手持ちの服と合いそうと判断、購入した。

来週からは4月、3月最後の週末は軽井沢で過ごすことになっている。まだまだ気温は低そうなので今回のコートを羽織って出かけようかと思っている。折角だから開通したての北陸新幹線に乗って行くもよし、カーコートに似た雰囲気を生かして久々に車で遠出するもよし、年度の終わりを楽しもうと思っている。

« Selvedge Denim(赤耳付デニム) | トップページ | 10th Anniversary »

昔の服(Vintage Clothing)」カテゴリの記事

コメント

素敵なコートを手に入れられましたね!
僕も茶色のコートやジャケットが欲しいと思っているのですが、フィット感やデザインなどでピンとくるものが無いまま、ずいぶんと時間が経ってしまいました。ビンテージウェアもそうですが、気に入る服との出会いは一期一会ですね!気長に行きたいと思います。
MAFBO、僕も調べてみましたが確かにMilano Baseという情報しかなく、謎めいていますね!英国調ながらブルネロクチネリのような脱力感も少しあって素敵だなぁと感じました。そこにホワイトパンツ!コートの色味との対比が効いて軽やかになりますね~勉強になりました。

管理人様

いいコートですね。クリーニングでボアの風合いが戻れば、もっと雰囲気が良くなることと思います。

吉祥寺のヨーロッパ古着のzootieのオーナーなら年代や詳細が判ると思います。

70年代コンヴァースやバラグータG9、ゴールデンベアーのスタジアムジャンパー等、自分の持ち物がヴィンテージになりつつある年齢です(汗)。VANのランチコート、コットンスエードとか表現していましたね。懐かしいです。ウールのボア、良い感じになると良いですね。白いパンツ、折返し幅が良い感じですが、4.5センチですか?私、白いパンツは最近もっぱらユニクロで調達してます(笑)。

懐かしさがこみ上げて来ました!コットンスエードにランチコート。自分が着ていたのは、ヴァンの紺色のランチコートでした。当時のサイズはまだM寸でした。そんあヴィンテージのコートに合わせるエキゾチックleatherがこれまた素敵ですね!!そしてアリゲーターのベルトの値段にびっくりしました。リザードで2カ所繋ぎで二万円以上してたのに、私はクロコのベルトをどうしても見つける事が出来ずに自分に嘘をついて型押しのクロコベルトしか身に着けることが出来なかった思い出があります。

シロさん

土曜の朝一番にコメントを頂き有難う御座います。

謎のメンズショップインミランということで未知のまま着るのを楽しんでいるところです。今回のヴィンテージコート、正にど真ん中の茶色が気に入って買い求めました。実は昔同じような色目のドンキーコートというのを(マクレガーの物でした)着ていたことがあってその時のことが今も忘れられず、今回のコートに反応してしまったのかもしれません。またマクレガーから復刻版で出してくれないかな~なんて思っています

着こなしについては、昔はアズーロエマローネなんて思いもしませんでしたが、今では少し着こなす術を身に付けることができたかもしれません。試しにベージュのチノパン青わせてみましたが少々パンチに欠けるのです。かといってデニムではまがりなりにもダブルのコートにはカジュアル過ぎていけません。そこでいっそのことピッティで流行った「冬の白パンツ」はどうかと合わせてみたら意外とイケていました。

こうして着こなしのことを考えるのも脳を活性化させるので良いことだそうです。お洒落を止めると人は急激に老けると言いますし、何時までもお洒落現役でいたいと思っています。

ということで明日から泊りで出かけ、軽井沢でのんびり過ごします。車にはお揃いのモノグラムバッグを積んで、気分だけでも外国旅行!!軽井沢のアウトレットも立ち寄るので掘り出し物でもあるといいのですが…。

PMT様

そうですか、やはりボアがふさふさになると違いますよね。
4月になったら早速試してみます。

そうそう実はウォータークリーニングに出す前に地元の御用聞きのクリーニング店にもできるかどうか聞いてみようと思っています実は我が家贔屓のクリーニング店はローカルですがウールのパンツも水洗いしてくれる店なので…

それにしても吉祥寺にzootieというヨーロッパの古着店があったとは!!!ほぼ地元に近いのに知りませんでした。如何に今まで古着に興味をもっていなかったかが良く分かります(汗)

この後検索して近いうちに行ってみます。いつもながらPMT様の事情通には驚かされます。今回も素敵な情報を有難うございました。

中尾様

ドンピシャ!の正にダブル幅は4.5㎝です。実は私も昨シーズンはユニクロの白パンツにトライしました。ところがフィッティングルームで試着したら何と下着の模様が透けて見えてしまうのです。流石にあきらめましたが、昨年の展開品は薄手だったのかもしれません。

コットンスェードと呼ばれていたのですね。VANのランチコートのシェルは…欲しかったのですが、迷ってマクレガーのウールのヘチマ襟付きコート(ちゃんとボタンは革の胡桃ボタン、前述したドンキーコートのこと)にしてしまいました。

今頃持っていたらさぞ重宝するだろうな~とヤフオクを見る機会が多いこの頃です。

浦野様

浦野様はVANのランチコートを所有されているのですね!流石はアイビー&トラッドの大御所です。

VACCARIのベルトは男のメンズ館1階のベルト売り場にありましたが、今は売り切れてしまったようです。とにかく安いながらも本物のアリゲーター革を使った質実剛健のベルト作りをしているのが特徴でした。

明日から泊りで軽井沢です。家族サービスもありますが、ずっと車を運転していなかったのでバッテリーが上がり気味、ならば長距離をしっかり走り込んでバッテリーを元気にしておかなくてはなりません。

年度末は軽井沢でしょうか!ごゆっくりと信州の早春をお過ごし下さいませ。たまに、(信州のコテージ)でと話が出てくる事がありましたので超、有名な避暑地である軽井沢ではなかろうかと思っておりましたがやはりピッタシカンカンでした。話はまた脱線いたしますが心許せる知人にこのブログを紹介するときに本当に素晴らしいブログに遭遇させて頂いた!自分の所有する物とは違う物を持ってる御方である。その上軽井沢に別荘さえお持ちの御方ですが決して高ぶらずに私のような浅学非才の若輩者の書き込みにもかかわらずキチンと返事を下さる管理人様と紹介させていただいております。雨音で目が覚めました。早朝の書き込みでした。

管理人様


私も以前、昔のサンローランのコートを古着屋で購入したことがあります。'Mark Shale'と書かれたエチケットが付いていましたが、よく分からないままです。

やはり、水色と茶色の組み合わせはいいですね。今更ながらですが、昨日初めての茶色のネクタイを購入しました。
サックスブルーのシャツに合わせるのが楽しみです。

浦野様

雨模様の日曜朝から心温まるコメントをいただき有難うございます。

申し訳ありません、今回の軽井沢はホテル滞在でして(汗)。当方のコテージは同じ長野県でも西部、ハイソな軽井沢とは間逆の素朴な田舎といった趣でして、マッキノウクルーザーが似合うカントリーです。

浦野様とはいつも肩肘張らずにコメントのやりとりをさせていただいています。曲がりなりにも10年間ブログをやって本当によかったと思える心の財産になっています。これからも宜しくお願いします。

追伸…軽井沢のリーガルアウトレットで、ラルフローレンの靴が出ていて買おうかと思いましたがマイサイズがなく、ホッとしたような残念なような。

クロケット別注やアレンエドモンズ別注など中々の品揃えで、やっぱりラルフローレンの靴は良いです‼︎

やまだ様

やまだ様も古着を買われて着こなしを楽しまれているのですね。色々とお教え頂き、また情報交換もさせていただきますと幸いです。

今日はプリンスショッピングプラザ軽井沢の、ポールスチュワートアウトレットで茶色のタイとオレンジ+ブラウンのチェックタイを買いました。ベージュのリネンジャケットに合いそうなものです。この春もアズーロエマローネでコーディネートを楽しもうと思っています。

おはようございます。
この時代の手間のかかったモノはとても素敵です。しかし、舶来品でもあり、そう容易く手に入る代物でありませんでした、憧れと垂涎の眼で見ておりました。アメ横や渋谷でいつも涎を流していました。
さて、ランチを取る際に着るコート(いいや!)でなく、牧場で着るコートのお話で盛り上がっておりますが、ボア付きのやや厚手のコットンツイルコート、フイルソンや昔のLLビーンのフィールドコートなどに通じるものがあります。ややカントリーにとても似合うのでしょうね。
差し色の薄いブルーがとてもよく効いています。また、足元が少々軽い気も致しますが、アリゲータで締めています、これでバランスがでていますね。東京では満開の桜で半袖姿がちらほら見掛けますが、今どきの軽井沢にはバッチリでしょう。
そういえば、中尾様のおっしゃる通りオールスターのつま先部分の凹凸がなくなってツルツルになってしまったシューズ、スエード製G9、ノースフェースのダウンベストやマウンテンパーカなどがビンテージものになりつつある日に時代を感じます。

Tony様

お休みのところコメントを頂き有難う御座います。

やはりTony 様もそろそろVnitgeと呼ばれても良さそうな昔の衣類をお持ちのようで嬉しくなりました。物を大切に扱いなさいと教わった世代ならでは、きっぱりと断・捨・離できない自分がいます。

ランチコートは無理でしたが、LLビーンのフィールドジャケットはライニングが取り外しできる秋冬物でメイドインUSAのものを手に入れることができました。今も現役でコテージでの生活に役立っています。

今回の特集、コーディネイトにお褒めの言葉を頂き有難う御座います。足元が普通のローファーでは仰るように弱いのですが、ホワイトパンツにアリゲーターローファーを履くことで釣り合いをとってみました。

それにしても、スェード製のG9、さぞかし格好良いでしょうね。スィングトップという名で教わったジャンパーの原型がG9であると知ったのは結構後のことでしたが、昔から今に続く名品はどれも時代の波をくぐってきたグレートマスターピース、人を惹きつける何かがありますね。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« Selvedge Denim(赤耳付デニム) | トップページ | 10th Anniversary »