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2015年1月24日 (土)

内外価格差の逆転

円高が続いていた頃、輸入品の内外価格差の実態をこのブログで取り上げたことがある。あれから数年、最近の円安傾向で輸入品が値上がりする中、円高で駄目なら逆に円安の今こそ国内の方が安く買えるかもしれない…と思い、ひょっとして逆転現象が起きていないか、あちこちのサイトを調べてみた。

残念ながら定価は国内の方が高い。円安ならば当たり前の話だ。ところがセールとなると話は違う。よく利用するラルフ・ローレンの本国サイトと、ポロジャパン運営のサイトを比べたら案の定日本の方が安く買えるではないか。そこで今回はついにやって来た内外価格差の逆転現象を明らかにしようと思う。

1.ポロジャパンを初めて利用する

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アメリカ本国サイトでも125㌦以上は送料無料だが、日本でも18000円以上は送料無料となっている。購入したのはRRLのジーンズ。箱はアメリカのものより頑丈で型崩れしにくい。オーダーしたのは1本だけだが実際はビニル袋に入れられ包装紙で包まれた状態で到着した。本国同様丁寧なパッキングが光る。

もう少し詳しく見てみたい…

2.返品用の着払伝票入りの中身

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サイズが合わない、色が違うなどイメージと異なる場合も含め、幅広く返品に応じる態勢は本国並み。日本では珍しい積極的な対応だ。「ガルベストン」と呼ばれるこのジーンズ、アメリカ国内価格は199.99㌦(120円換算で)と約24,000円。それに対して国内ではタイムセールを利用したとはいえ19,958円。国内購入の方が割安になる。

3.ジーンズのクオリティ

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手間のかかる加工を施したデニムらしく本国では390㌦(46,800円)、国内では47,520円と定価は高い。セールを待つのが賢明だろう。以前は米国サイトで購入し、日本未発送の為、送料を払い知人経由で輸入し、関税を払ってもまだ得だったのに、今やセール価格になった途端日本の方が安いのだから驚きだ。

4.アメリカ産のセルビッチデニム地

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一時期、RRLのセルビッチデニムは日本産を使っていたが、最近アメリカ国内でもセルビッチデニムを織り始めているらしい。今回のジーンズはオールメイドインUSAということになる。コーンミルズ製のアメリカ製赤ミミ付きセルビッチデニムは12.5OZの右綾織り。丹念な加工によって着古したような柔らかな生地に仕上がっている。

5.クラッシュ加工

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RRLのダメージ加工は穴の開き方が何種類もあり、その全てが裏打ちされているので見た目より断然長持ちする。おまけにステイン加工までされていて、一つのジーンズをこれほど長く履いたことなどないのにその雰囲気を味わえるのが嬉しい。これがGAPなど廉価なものだと、本当に穴が開いているので当然寿命は短くなる。

6.コインポケットのセルビッチ

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昔からのお約束とでも言いたげなコインポケットのセルビッチ。この辺はリーバイスのヴィンテージ501あたりのディテールを受け継いでいるのだろうか。いずれにしても、ラルフローレンの商品に対する拘りは昔から有名で、ボタン一つに拘るあまり納品が遅れ、ポロ社が倒産の危機になったことさえある…と昔のメンクラで読んだことがある。

7.RRL揃い踏み

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よく訪問する「シロ散財記」の著者シロさんもアメリカ滞在中、いつの間にかRRLのデニムばかり10本も揃ってしまったそうだが当方も気が付くとその域に達していた。まだ正札が付いたままの今季輸入物(近いうちに紹介予定)を含む左側がストレート&スリムフィット、右側がブーツカットを並べてある。

8.RRLの組み合わせ

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ハードなクラッシュ加工のジーンズはアウトドア用のアウターと合わせたい。60/40クロスのマウンテンパーカにカウハイドのレザーベルトはどちらもRRL。インナーのブラックフリースBDシャツとタータンストールで色付けし、仕上げの靴はストールと同色のブーツやベルトと同色の短靴を組み合わせた。

9.クラッシュ加工のジーンズ

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最初はかなり派手なダメージ加工だと思ったが、見慣れてくるとそれほどでもなくなる。裾までの長さはジャストレングス。トラウザーズの場合は靴の甲で微かにクッションがかかるくらいの長さだが、カジュアルなパンツの場合はやや長いかもしれない。幸いジーンズなので裾を折り返せるのが嬉しい。

10.選んだ靴

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左はアメリカ製のブルッチャーモカシン。今や廃版となったポロカントリーのものだ。LLビーンやティンバーランドなどで同じデザインの靴をよく買ったものだが今はショップで見かける回数もぐんと減った。右は言わずもがなのレッドウィング。オロラセットの革の色は赤ミミ付きのデニムと抜群の相性を誇る。

11.デニムを履いて休日の外出

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久しぶりに履いたアイリッシュセッター。中の靴下は地厚のコットンラグ。ポロのサイトではブーツの口を緩めておいて無造作にデニムをインしている姿が見られたが、どちらかというとブーツはしっかり紐を締めて履き、裾のチェーンステッチと赤ミミ付部分を見せるように履きたい。

今回初めて国内のポロストアから商品を買ったが対応は申し分なし。昔と比べて割安に感じるのは気のせいではなく、タイムセールなど値引きの機会を増やして買い求めやすくしようとしているからだろう。また返品やサイズ交換などきめ細やかな対応も定期的な購入者の獲得に欠かせないと知っているようだ。

一方では依然として本国サイトでしか買えないものや本国ではセール品なのに日本では定価のままのもの、本国の方が安いものがある。内外価格差が完全に逆転したとは言えないが、それでも逆転現象が起きたことは意義深い。今後は国内のオンラインショップがウォッチリストに加わるなど選択肢が増えるからだ。

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コメント

管理人様

円安で輸入品が値上がりしている中、内外価格差が小さくなっていることは私も感じていました。そのままの比率で値上げしてしまうと、全く売れなくなってしまうからだと思います。

9.の写真はリペアを繰り返し20年以上穿いた私のジーンズによく似ています。リペアはシャンブレーシャツの生地を使うと良い感じになります。

RRLのジーンズ、揃った感がとても良いですね。
「フランス人は10着しか服を持たない」という本が売れているようですが、そんなの無理ですよね(笑)

PMT様

早速の返信を有難うございます。

何とPMT様の履いている20年物のジーンズは今回のものと似ているのですか!こちらはまがい物、しかしPMT様の方は本物のエイジングを経た1本ですから、オーラが違うのではないかと思います。

シャンブレーの裏打ちが良いとのこと、とても参考になります。この前のカシミア保護用液と言い今回といい本当に色々なことをPMT様はご存じなので感心させられっぱなしです。

フランス人は10着しか服を持たないというのは嘘でしょうが、英国のカントリージェントルマンは平日用のシティスーツと週末用のカントリウェア一式だけを着倒すそうです。(これも嘘でしょうが…)

もし本当だとしたらそれはそれで憧れます(笑)

細かい仕様の変更や生地使いなどで多彩なバリエーションを実現しながら、作り・縫製に手抜かりがないところがRRLデニムの魅力ですね。同じメーカーでデニムを10本揃える人はそう多くないかも知れませんが、気が付いたらここまで来ていたという感想はまったくもって同感です(笑)
もう最後、と思いながらSOHOのRRLショップへ挨拶しに行ってきましたが、New Seasonの新作がまた魅力的で後ろ髪引かれる思いでした。

昨今の円安傾向で米国内の買い物がやや割高に感じられるようになりました。(貧乏性のせいで、USDで支払うのにもかかわらず120を掛けて円貨で考えてしまいます)それでも、本国の実店舗はadditional 40-50% offがあるので本当にお得です。この前もずっと「良いナァ」と思っていたPurple Labelのブーツを買ってしまいました。既成靴はもう打ち止め…と言っていましたが、やっぱりダメですね(笑)

シロさん

お休みのところ早速のコメントを有難うございます。

実店舗の販売はオンラインに勝るところがアメリカ、日本では殆どの場合オンラインの方が割安になります。尤も一番安いのはアウトレットで掘り出し物を見つけた時ですが。

パープルレーベルのブーツを買われたのですね。既成靴は打ち止めと私も何度も思いましたが 既成靴と誂え靴は別物と思うと考えが変わります(笑)オールデンやマルモラーダ、既成でなくては実現しない靴があるからこそ既成靴と分かってても買ってしまうのだとしみじみ思います。

シロさんのブログで、パープルレーベルのブーツがアップされるのを楽しみにしています。

いつも拝読しています。懐の深い内容に圧倒されます。感服です。
ラルフローレンの日本物と米国?物と言えば、私の場合、靴の事情を考えてしまいます。手元に①リーガル製内羽根フルブローグ(ダイナイト風ソール)、②リーガル製内羽根ストレートチップ(革底)、③米国で購入の英国製内羽根フルブローグ(革底)、④国内で購入のC&J製外羽根キャップトゥ等ありますが、国内物の強みはオリジナルの中敷がリーガルにストックされている点です。私はオールソールはお気に入りのリペア店に依頼しますが、インソックだけはリーガルショップにオーダーします。インソールの色の変化を楽しむのも一興ですが、新品は、やはり気分が違います。費用は1500円程度。ということで①②はもちろん、for RLJの表記がある④も可能です。いかにも日本らしい、リーガルらしい誠実さであります。悩みは③の解決方法です(笑)。

中尾様

いつもご覧頂き有難う御座います。
今後ともお時間がございます時、お立ち寄り頂けますと幸いです。

さて、ポロの靴ですが国内ものは中敷がストックされているので替えた時の気分が違うとのこと。なるほど日本らしい細やかな配慮で、それを聞いたらリーガルポロの靴を修理に出してみたくなりました。

ところで最近は昔のようにポロポニーのマークを中央にあしらった金色のスタンプではなく、英大文字でRALPH LAURENと型押しされたものになってしまい、とても寂しい気がしています。

昔のようなインソックにならないものかと思っていたのですが、リーガルでストックしているものと交換できたらいいですね。もっとも天下のリーガルですので、RALPH LAURENのタイプの中敷きもストックしていて修理に出してもそちらが付いてくるのではないでしょうか。

いずれにしてもリーガルの対応は素晴らしいと感じます。

おはようございます。早速の返信ありがとうございます。おっしゃる通り、リーガルは可能な限りストックで対応しています。その誠実さに感動すら覚えます。
個人的にはラルフローレンのブランドが確立されるにつれ、逆にポロのステイタスは下がっているようで残念です。ちょっとした洒落っ気のポニーデザインを、妙な見栄のブランドとして活用してしまった責任、実は日本人が最も重いのではないか、と思います。リーガルの素晴らしさと妙なポニー信仰、日本人のメンタリティの裏表といったところでしょうか。
さあ、今週もアクティブに行きましょう!

中尾様

朝の忙しいひと時、返信を有難う御座いました。

昔リーガル八重洲口にあったアウトレットに良く行きました。ポロネームのライセンス靴がひっそりと売られていて掘り出し物を買った後は何とも言えない幸せを感じたのを覚えています。今は色々な靴を経験し、多少は知識も増えましたがやっぱり昔リーガルの靴を履いた時のワクワクした気持ちが忘れられません。

ポロのマークはラコステのワニやフレッドペリーの王冠と同じ、ポロシャツに付いていたのが良かったのですが、いつのまにかブランドネームの真ん中に付いたり、ビッグポニーへと広がったりしたのが良くなかったのでしょうか…。個人的には靴の中敷きのポロマークがかわいくて好きでした。

この冬は久しぶりにラルフローレンのものを結構買いましたので、これからも少しずつ紹介できればと思います。

ちょっと、私には正直関係ないスレで見てませんでしたがリーガル製造のポロの話で書き込みしました、嬉しいです!

浦野様

根強いリーガルファンがいるのは私も嬉しいです。

管理人様、

ご無沙汰しております。お元気ですか?

ビッグポニー、あれはもう何年も前ですが、ウィンブルドンのボールボーイの制服でテレビにちゃんと映るように大きくしたのが、物凄い問い合わせが入って定番化したところバカ売れしたと聞きました。

RLですが、去年の暮れの業績があまり良くなかったようで、株が暴落していてチョット心配です。RLだけではなく世界全体の景気が。特に中国の売り上げにブレーキがかかっているとか。

米国での店舗の値引き、スゴイですね。PLのドレスシャツが$150で買えるので、香港のアスコット・チャンで仕立てるより安いので、この4,5年で15枚くらい買ってしまいました。チョットボディが緩いですが、まあ拘りもあまり無くなって来たのと、やはり既製品ならではの面白い柄やホリゾンタルストライプのモノが有ったりするので・・・・・

住職様

こちらこそご無沙汰しています。

このところ中国の景気が後退しているという話は盛んにニュースでもやっています。RLもバーバリーと同じで売り上げの多くは中国なのでしょうか。バーバリーなんて多くは中国製なのに、それを中国の人はわざわざ日本まで来て買っているのを見ると何か変だな…と思わずにはいられません。

最近は既成ものを買うことが多いので、今回住職さんが15枚もRLPLのシャツを15枚も買われたとのお話、よ~く分かりました(笑)。既成ならではの柄、ビスポークシャツより手軽に手にして直ぐ着られる利便性、だれにも合うカッティング、純粋に買う楽しみなど色々あります。

既にクローゼットがいっぱいになっているのでビスポークの頻度はガクッと減って、かわりにどこかに出かけたり、アウトドアライフを楽しんだり、インテリアや楽器に凝ったりと別の虫が疼きだしています。

東京にお越しの際はお声掛けください。

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