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2014年12月13日 (土)

A treasure hunting(宝探し:その1)

師走に入り週末は大賑わいのアウトレットショッピングセンター。円安の効果もあって海外からの買い物客もぐっと増えているようだ。店内を見回すと大抵の客が手に取るのはアウトレット専用品。片隅に並べられた売れ残り品やラストサイズ品、仕様違いや縫製ミスのセカンド品に目を向ける人はあまりいない。

ところが、実際はそんな片隅にこそお宝が眠っていることも多い。買い物に慣れた人はそれを上手く探し当て、さっと買ってさっと店を後にする。つまり、殆どの客は掘り出し物があったことさえ知らずに買い物をしているという訳だ。そこで今回はアウトレットでの掘り出し物を中心に買い物の様子を紹介しようと思う。

1.ドスキンのネイビーブレザー

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馴染みのポロ・ファクトリーストアでネイビーのブレザーを発見。紫のタグから分かるパープルレーベルの品だ。春夏用のブレザーは汗で傷み易く、買い替えのサイクルも早い。リーズナブルなブレザーがあれば買わない手はない。定価を見ると390,000(+税)だが売値は驚愕の9割引き以上。サンプル品、仕様違いか、はたまたB級品か。

ともかく店員に訊いてみることにした。すると…

2.ブレザーかジャケットか

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店員によれば「ボタンのメッキが剥がれて傷みが目立つのと、何より本切羽の袖用金ボタンがないんです…」とのことだった。替わりにネイビーの練りボタンが付いているが、このままではブレザーとして着れないということになる。まぁ、ボタンはお気に入りを取り寄せればよいがサイズはどうだろうか。早速試着してみた。

3.シルエット&サイズ

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サイズは日頃より1サイズアップの40R。JIS規格では165/A6となっているようだがやはり大きい。特に着丈が長いようだ。もっとも胸ポケットからフラップ上端までは今着ているものとそれほど違わない。フラップから裾までが長いのだろう。直しに出すと袖詰めと本切羽の本開きに加えて着丈詰めが必要になりそうだ。

4.ドレープライン

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春夏用の後継にと迷わず購入。持ち帰ってトルソーに載せてみた。肩は米国風ナチュラルショルダーでウェスト周りがドレープの効いた英国調。ブリテッィシュアメリカンなラインが如何にもラルフ・ローレンらしい。作りは手縫いと機械縫いのハイブリッド。イタリアのファクトリーが得意とするところだ。

5.Vゾーンのコーディネイト

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ブレザーには正統の白シャツを。ロイヤルオックス地のカッタウェイはス・ミズーラ。ジャケットを羽織っても皺がVゾーンに寄らないのが嬉しい。ネクタイもポロのクレスト柄を合わせてNYトラッド風に着こなす。アイテムはどれもイタリア製だが全体はしっかりラルフ・ワールドに仕上がっている。

6.ハンドメイドの割合

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上襟のうら側には手縫い既製服のお約束「ヒゲ」が見える。ラペル端の星コバステッチは手縫いで仕上げ、芯地のハ差しは機械縫いと工程を上手く使い分けるなどファクトリーの実力は十分。初期のセントアンドリュース製は手仕事が80%だったと聞くが、最近のカルーゾ製はそれほどではないだろう。

7.ハンドメイドのボタンホール

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パープルレーベルの発表時、手縫いのボタンホールが際立つ写真が雑誌に掲載されたことがある。着ている人物はラルフ自身、広告の中身はカスタムメイドを凌ぐ既製服というコンセプトだった。それ以来、今までずっとパープルレーベルのボタンホールは手縫いだ。勿論今回のジャケットも例外なくボタン穴は全て手縫いで仕上げてある。

8.ジャケット裏

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身頃裏の横に付いているガーメントタグ(白)。上着を脱がなければ気付かれないだろうが少々格好悪い。後で切ってしまおうかと思案中。内ポケットの周辺はお台場仕上げ(風)の丁寧な作りだがライニングは総裏。夏は暑過ぎて着られないだろう。年明けに直しが済んで戻ってきたら暖かな日に早速着てみようと思う。

9.ネームタグ

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元は右の内ポケット付近ににあったタグが背裏上部に移っている。何だか前とは作りがだいぶ違うようだ。ひょっとしてファクトリーが変わったのだろうか。まぁ、それでも全体を見ればこれだけ上質のブレザーは正規品でも中々見つからないはず。直しのコストを考えてもお買い得だったと言えそうだ。

10.袖用の金ボタンの発注

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身頃に付いているボタンともどもすべて新しいものに交換する必要があろうと、早速ロンドンのブレザーボタンを扱う老舗「ベンソン&クレッグ」にボタンを発注した。今付いているものと同じドーム型で裏ぶた付きのものを注文。デザインはロイヤルエアフォースを選んだ。ボタンがボタンだけに気安くロンドン界隈で着てはいけなさそうだ。

11.マウント型のブレザーボタン

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写真を見ると分かるが、クラウンとイーグルは別パーツで、ドーム状のボタンにマウントされている。通常の彫りが入ったボタンよりも立体感がある分、ブレザーボタンとしての存在感はかなりのものだろう。最初に付いていた鈍い金ボタンも悪くないが、新しいボタンも気に入っている。

12.ベンソン&クレッグのオンラインショップ

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ベンソン&クレッグでのボタンオーダーは簡単。大きなボタンも小さなボタンも値段は同じなので、必要な個数だけ注文すればよい。予備ボタンを大小1つずつ追加しても良いが、今回はパス。身頃1×2+袖4×2=大小合わせて10個で合計82.92£。送料は10£で注文後6日間で到着した。

今回驚くほどの安値で買ったジャケットだが、当然そのままでは着られない。良いものが安く売られるのにはそれなりの訳があって、今回はボタンの欠品ということだった。目下ボタンを新しく用意し、これから直しの店へ持ち込み、年明けに受け取る予定だ。戻ってきたらサイドブログで紹介出来たらと思う。

それにしても掘り出し物を見つけた時のワクワク感はいいものだ。ブログタイトルにもあるように宝探しと似た感覚なのかもしれない。古物商の資格をもつ知人も「お宝がよもやという場所に、まさかという値段で出ているのを見つけた時の喜びは病み付きになる。」と言っていたのがよく分かる気がする。

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コメント

管理人様

RLのジャケット、とても素敵ですね。クレストタイとの相性も抜群です。「やはりこちらにはグレートラウザーズにローファーが鉄板か。いやいやそれでは余りにも・・・」などと、一人想像に耽ってしまいました。お直し後のブログでのご紹介、楽しみにしております。

装いも楽しいのですが、掘り出し物を見つけた時の興奮も実に良いものです。私も先日、フラッと立ち寄った古着店に、ニアミントコンディションのアルニスのジャケットを見つけたときは、今回RLをお買い求められた管理人様と恐らく同様の心境でした。無骨者の私が慣れぬパリジャンルックなどできるのかどうか。しばらく頭を悩ませる日々が続きそうですが・・・。

管理人様、

ブレザーはいいですね。紺ブレにグレーのパンツ、クレストタイにホワイトバックスなどいかがでしょう。
紺ブレ欲しいですが、なかなか良い生地のものが見つからないです。ちょっとモヘアが入っているものが有れば、と思っています。
お直しの際にガーメントタグも外してもらったら良いかもしれないですね。ライブリーボタンに付け替え、お直しが終わった後の報告を楽しみに待っていますね。

管理人様

3.の写真のフラップ位置を見ると、4cmくらいは着丈を詰めても大丈夫そうですね。9割引以上というのはすごいですね。定価で購入した人は何人くらい居るのでしょう?

お直しが上がる年明けでしたら、白のパンツにコンビローファーも良さそうですね。

最近アウトレットは専用品ばかりになり、掘り出し物はもうないと思っていたのですが、今回のブレザーはまさに掘り出し物ですね。アウトレットに行くのをもうやめようかなと少し思っていたのですが、気を取り直しました。

ユーストン様

週末の一時、コメントを頂き有難う御座います。

私もグレーのパンツで王道のブレザールックもいいしデニムと合わせて着崩してもいいし、靴はアリゲーターローファーから紐靴まで何でもOKだなぁ〜と一人考えていました。

ユーストン様も掘り出し物の、アルニス謹製ジャケットを買われたのですね。一期一会が買い物の醍醐味、大量生産のユニクロでは当てはまりませんが、アルニスは作られている数があまりにも少ないのですから、運命的な出会いだったのではないでしょうか。私も価格的には運命の出会いですし(笑)スタイルも好みのボタンを付けるなどカスタマイジング出来るので一期一会ギリギリでしょうか。

この後直しに出して完成しましたらブログでアップ致します。

れの様

週末のコメント有難う御座います。

グレーのパンツにホワイトバックス、流石れの様!良いですね〜。とはいうもののホワイトバックスを持っていないので今物色中です。

ガーメントタグ、裏地に縫い付けられているので確かに取ってもらった方が良さそうです。モヘア混のブレザーは昔国産のもので持っていましたがシャリ感があって好きでした。

これから直しに出して完成しましたら報告させて頂きます。

PMT様

確かに着丈が長いので、手持ちの服と比べながらカットを依頼しようと思います。今回はコーダ洋服工房にお願いするつもりです。サルトと違ってモデリストがいるわけではないので、どれくらい詰めるとか袖の第一ボタンんの位置はとか細かな仕様を伝えることがポイントになります。

定価で買った人はあまりいないのではないかと思います。セールに出て30%位から売れていき、このブレザーに限ってはボタンなしということで正規のブティックで売るわけにもいかず、ポロのファミリーセールに半額で出し、買い手がつかないので思い切って定価の80%オフまで下がったようです。

それを、アウトレットが雨の日はスペシャルセールがあるのか?売値の更に半額以上引いていました。買ったのは御殿場ですがポロやブルックス、ブラックフリースやエストネーション BeamsやUAなど見所満載なのでお気に入りのアウトレットでして今まで掘り出し物は殆どが御殿場に集中していました。

きっとそれだけ売れるからだと思いますので数あるアウトレットの中でも御殿場は一押しのお薦めです。もっとも、いつ行っても掘り出し物がある訳ではなく、こればっかりはタイミングですので、PMT様も時々行かれてみると良いのかもしれません。因みにハウンドトゥースのジャケットも有りましたが、買い替え需要の高いブレザーを選びました。

他にはRRLのリミテッド、米国製コーンミルズ社のセルビッジ生地を使ったGジャンが1,4500円で出ていたり、ドネガルツィード生地のパンツが売られるなど、結構正規品のアウトレット行き商品がありました。PMT様ならばお気に入りの逸品がみつかることと思います。

未だにテッシュの取り忘れで踵、特に左足の擦りむけて皮膚がめくれてカット絆創膏を貼り付けておる次第です!友との月に一度の例会も2日延ばしてしまいました!さてホワイトバックスと申せば、以前くろすとしゆき氏が出されました、ザ、リーガルブックでホワイトバックスはレンガソールで必ず内羽根でなければならない!と書いてありましたのを思い出しました。もちろん私のはそれです!インペリアルグレードですが決して高価な靴ではありませんが基本を忠実に守った靴だと自負しております。しかし今はそんな靴を見ることが出来ません!5年前に初めてアメリカントラッドクラブの会合に出席した際にお洒落を自負する九州支部長を始め、何人かホワイトバックスを見ましたが皆さん外羽根、白けりゃ、良い。ホワイトバックスだと思ってるなんて!また定番のサドルシューズが多く見られこりゃあ、たいしたことないクラブだなと思いました。靴に関しましては管理人様の足下にも届かぬ私ですがどんなに高価な靴であっても外羽根のホワイトバックスは履かないで下さいませ。

浦野様

お休みのところコメントをいただきありがとうございます。

ホワイトバックスの件了解しました。内羽根ということで探してみましたが中々有りません。これは探すのに難儀しそうです。最も近いものですと少し前まで在庫のあったブルックスのピールネーム、フルブローグのホワイトバックスでしょうか。ですがドンピシャのものが見つかるまで気長に待ってみます。

それにしても正統派のホワイトバックスをお持ちというところが浦野様です。物は値段(ある程度は値が張るものでしょうが…)ではなく、正しく作られたものかどうかなのですね。それとインペリアルグレードの名に恥じない逸品を作り出したリーガルもまた流石です。

「掘出し品」を見つけた時の満足感は何物にも代えがたいです。自身にとってハッピーであり、人様を満足させるわけでは無いんです。アウトレット専用品に満足している層がほとんどのようですね。管理人様のようにお眼が高く、さらに知識がある方でないと、「掘出し品」のゲットは無理でしょう。かくいう私も、何年か前にあるモールのBBで、マジソンモデルのスーツ38Sを30,000円でゲットできたのは内緒です。
お直しが終わったブレザーと春の組み合わせ紹介が今から楽しみです。

Tony様

週初めのコメントを有難う御座います。

何とTony様もアウトレットでBBのマディソンモデルを30,000円でゲットされたとのこと。値段が安いこともそうですが、どちらかというと掘り出し物を見つけられたことそのものが嬉しいのではないかと思います(私の場合)

ですので必要ないものも買ってしまいがちです。昔ノーザンプトンのアウトレットにっていた頃は正に掘り出し物探しに行くようなものでした。恐らく靴好きの紳士は似たような靴をセール時に見つけて買ってしまい「また同じような靴を買って~。」と言われた経験があるかと思いますが自分のノーザンプトン巡りなど正にそれでした。

それでも今も残るノーザンプトンのアウトレット靴は本当に欲しかったものなのでその時の眼力は中々良かったのだろうと今改めて思います。もっともこれからは物を減らす時期ですので本当はお宝を探し当てて買っている場合ではないのですが…。

断捨離だけの生活はあまりにも味気ない、などと自ら言い訳を考えながら時々は散在しています。

ところで管理人様、
本日何気なく、普段は読まないストリート~モード雑誌の「SENSE」なるメンズファッション雑誌を見ていると、ポロラルフローレンのMADEINUSAジャケットが登場と掲載されていました。
雑誌曰く「カプセルコレクションで、今までイタリア製だったのが満を期してアメリカ製になった」との事。
値段は9万円台でした。
ポロ好きの管理人様は既にご存知かもしれませんが、一応報告までに。

カメリア様

おおっ何とアメリカ製のポロ・ラルフローレンジャケットの登場ですか。9万円台というところが昔より値段が安いので細部など気になりますが見てみたいです!!

ホットな情報を有難うございました。時間が在ったら本屋さんで探してみます。

まずは取り急ぎお礼まで!!!

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