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2014年8月16日 (土)

Fuller-cut suits(クラシックなスーツ)

今時のタイトなスーツを英語で”スキニースーツ”と呼ぶらしい。スリムやトリムの意味は「ほっそりした」だが、スキニーとなると「やせこけた」あるいは「骨と皮だけの」という意味になる。既に行き着くところまでいった感はあるが、未だにショップに並ぶ服飾品の多くがタイト仕様だ。

実際日本で「やせ形体型」の男性の割合を調べたら、僅か10%にも満たない。つまりスキニースーツが合わない方が多数なのだ。今の流れがいつまで続くか分からないが所詮はファッション、いつかクラシックなスーツに戻る気がしている。そこで今回はクラシックなスーツを再考してみたい。

1.Full-cut trousers(ドレープパンツ)

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今時のタイトスーツとクラシックスーツの一番の違いは組下のトラウザーズだろう。タイトスーツではヒップラインがはっきり分かるほど細いが、クラシックスーツはヒップラインを包み込みながらゆったり踵まで延びている。「スーツのトラウザーズはジャケットの延長であるべき。」と言うA.フラッサーの言葉どおりだ。

何やらクラシックスーツが新鮮に見えてくるが、他にはどんな特徴があるのだろうか。

2.Fuller-cut suits(ドレープスーツ)

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スーツ全体を見てみる。たっぷり生地を取ったジャケットのウェストを絞ることで強調される男らしい肩や胸。背中のラインは踵までまっすぐ延びている。生地をふんだんに使った(Fuller-cut)トラウザーズが生み出すラインやドレープ感はスキニースーツとは一線を画すもの。ハーフクッションさせた裾もクラシックなスーツの特権だ。

3.ジャケットレングス

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クラシックなスーツのジャケットはスキニースーツを見慣れた目には長く映るだろう。トム・ブラウンが提唱したショートレングスのジャケットは目下の主流。それでもロンドンのテイラーでは常に首下から踵までの長さの1/2が標準、長く着ることを考えたクラシックスーツは決してヒップラインが見える程短いジャケットは作らない。

4.Vゾーン

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スキニースーツには台襟の高いシャツや細身のネクタイを合わせるのが流行っているようだが、クラシックスーツのシャツやネクタイは常に中庸。台襟は高過ぎず、ネクタイもまた極端に細かったり太かったりしない。そうすることで一時期は身に付けないことがあっても、再び活躍する場があるからだ。シャツはラルフローレン、タイはドレイクス。

5.ブレイシーズ(サスペンダー)

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タイトフィットなスーツには必要ないだろうが、ドレープの効いたFuller-cutなクラシックスーツにサスペンダーは欠かせない。ウェストをベルトで締めても自然と下に落ちてしまうが、サスペンダーは常にトラウザーズを正しい位置に保ってくれる。裾のハーフクッションを綺麗に決めたい時はとても便利だ。スーツは英国製パープルレーベル。

6.ジャケットの下

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ゆったりとしたトラウザーズのウェストから綺麗に落ちるプリーツのライン。シャツは身頃の余りを背中側に多くいせ込み、フロントに皺が出ないように着る。ネクタイの剣先もタックインするのがポイントのようだ。サスペンダーはペイズリー柄のウーブンシルクとクロコダイルレザーのチップが特徴の1本。ポロのもの。

7.ゴージライン

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ゴージラインは本来ファッションではなく着手の身長と関係がある。背の低い人はラインを上げ気味に、背の高い人はラインを低めにするのが基本なのに、最近のスーツは極端なハイゴージが多い。それよりも写真のように手縫いのはしご掛けで仕上げたレディメイドを選びたいもの。手縫いのゴージは肩から胸にぴたりと吸い付く。

8.チケットポケット

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流行のスーツを数多く持つのも良いが、クラシックなスーツが何着か欲しい。特にチケットポケット付きの英国調スーツは、定期的に英国スタイルが流行るメンズウェアの流れを考えてもワードローブに加えたいもの。写真のように手縫いのステッチが入る本格的なスーツならば投資に値する。

9.ワーキングカフ

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最近は開き見せのスーツも多いが、クラシックなスーツはアンフィニッシュの本切羽仕様が多い。切羽を残してボタン穴を飾りで付けるのも良いが、本開きにすると袖部分の印象はかなり変わる。写真は本開きだが、身頃のボタン穴が手縫いなのに袖部分を機械縫いで仕上げたので何となく違和感がある。

10.クラシックなアクセサリー

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クラシックスーツにはクラシックなアクセサリーが似合う。最近のスキニースーツではシャツもスリムフィット、袖先はダブルカフのはずもなく、当然カフリンクスは必要ないのだろうが、クラシックなシャツはカフリンクスが似合う。写真は1995年に購入したポールスチュアートのエナメルカフリンクス。

11.スターリングシルバーアクセサリーのメンテナンス

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上で紹介したポールスチュアートのカフリンクスは14KVemeil。つまりスターリングシルバーに14金でメッキを施したものだ。一方右のエンジンターンドブレスレット(ラルフ特製)もシルバー925。こうしたシルバーアクセは定期的に黒ずみを落として美しく使いたいもの。写真のボトル、オランダ製のハガティは銀磨きにお薦めだ。

12.ブラックタウンシューズ

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ネイビーのチョークストライプにはロンドンのシティで働くビジネスマンのように正統派の黒靴を合わせたい。普段はネイビーのスーツにも茶靴を合わせてしまうが、スーツが英国調の時は黒靴を選ぶ。左はスマートラウンドのパンチドキャップトゥ。右はスクェアのレイジーマン。共にフォスター&サン製

映画「北北西に進路を取れ」や「シャレード」をここで立て続けに観た。主演のケーリーグラントの装いはクラシックなスーツらしくゆったりと作られていて、動く度に生地のドレープが浮かんでは消えて実に格好良い。スキニーフィットのスーツでは決して出せない優雅さが感じられる。

若い世代ならばタイトなスーツを身に纏い躍動感あふれる身のこなしも様になろう。だが年齢を重ねればやがて落ち着いた振る舞いや立ち姿が求められるようになる。そんな時こそクラシックなスーツが似合うはずなのに、セレクトショップでもデパートのメンズ館でも中々見つけることができないのがもどかしい。

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スタイル(Style)」カテゴリの記事

コメント

こんにちは!
今回ご紹介されたクラシックなスーツ、ちょうど納品を待っているPaul Stuartのスーツと同じようなカッティング、スタイルで思わず興奮してしまいました。しかもそれが、憧れのチェスターバリー製Purple Labelなのですから、堪りません。スーツの組下はやや太めがBestと思っているので、時代の流れがこちらに来ないかなぁ~と密かに願っております(笑)

実は先日、Upper Eastの高級品Used Shopを覗いた際に、ニアミントコンディションの英国製Purple Label(3ピース)が2着並んでいて、喉から手が出る程欲しかったのですが、残念ながらサイズが大きすぎて断念せざるを得ませんでした。。サンタンドレア製のスーツも素敵ですが、英国製時代のPurple Labelは既製服の中で1-2を争う格好良さだと個人的に思っているのでガックリでした(苦笑)

シロさん

早速のコメントを有難うございます。

やはりポールスチュアートでも、既成はスリムフィットも展開しているとはいえ、カスタムメイドはクラシックなトラウザーズなのですね。

大学出たてのビジネスマン1年目はクラシックスーツよりも若さあふれるスキニースーツが良いのでしょうが、結婚して落ち着き、それなりの部署を任されるようになると、スリムフィットのスーツではなく、ポジションに相応しいクラシックなスーツを着るべきなのに、今の日本はトレンディーなスリムスーツばかり並んでいます。

ポールスチュアートで男の基本スタイルを一通り揃えられれば世界中どこへ出ても24時間戦える(古っ)はずですので、今のうちにワードローブの基本を揃えられるのが良いかと思います。それにしても今の環境はお金を散在するとはいえ、ベストですね。

追伸:チェスターバリー製のニアミントコンディションのスーツ、サイズがなくて残念でしたね。仕立ての良さとカッティングの美しさ、何よりラルフ・ローレンの世界を最もよく表しているのはチェスターバリー製のパープルレーベルだろうなと思っています。近いうちにシロさんもジャストサイズのチェスターバリー製パープルレーベルが見つかるといいですね!!

こんにちは。スーツに限らず近年はどんなものでもカジュアル化というより何でもありのカオス状態。おしゃれという言葉を明らかに勘違いしている昨今、やはり正統派の装いは美しいです。
スーパークールビズなどというものまで出てきてしまう始末の世の中でこのような真っ当な装いが世間をまともに戻すきっかけになればいいのですが。

しまだ様

休日のところ早速のコメントを頂き有難う御座います。

実は私もこのところの服装はクールビズでして、偉そうにクラシックスーツを語る資格はないのですが(汗)今時のスーツスタイルばかり見ていると天邪鬼の性格なのか正統派のスーツが着たくなってしまいます。

本当にクラシックなスーツを扱うお店が最近は少ないなぁと感じます。馴染みだったセレクトショップも英米伊のクラシックなシャツにわざわざスリムフィットを作らせて置いているのを見ると何処も皆同じだなぁ~と残念な気持ちになってしまいました。

私もブルックスのエクストラスリムフィットは好きですし、インコテックスやPT01といった細身のイタリアンパンタローニ、あるいはヤコブコーエンのいわゆる美脚パンツはお気に入りです。それでも今のスリムフィットは行き過ぎと感じます。そろそろクラシックなスーツに戻るのではないかと期待しているのですが…。

もっともクラシックなスーツが復権すると天邪鬼のように今度はスキニーなスーツが着たくなったりするのかもしれませんが(爆)

テレビを見てもアナウンサーもほとんどがこの手のスキニースーツだらけ。このようなクラシックなスーツみて本当に良い物の価値が感じられますね!管理人様の濃紺に白のペンシルストライプのスーツを見たら私も以前ポロショップで購入しました6釦のペンシルストライプスーツを着てみたくなってしまいましたね(笑)私はシングルのスーツやブレザー、それに4釦のブレザー(俗に言いますニューポート)をのぞけば以前書き込みいたしましたJP、RLの濃紺のスーツも全てダーツで絞った物ですが最近あまりにもダブルのスーツを着た人を見かけず(特に柄物は)着るのを躊躇しておりましたが師走の小倉詣でで着てみたくなってきま
した。今回もまたフラッサーが出てきて嬉しかったです。

浦野様

お盆休みのところコメントを有難うございます。

仰るとおり昔はテレビ局にアメリカは東海岸風のパワースーツを着こなした年配のアンカーマンがいたのですが、最近はアナウンサーも若返って皆似たような服装になっているように思えて仕方がありません。

私もこの秋冬は久々にクラシックなスーツが着たくなってきました。ダブルのスーツのよさそうですし、チョークストライプやペンシルストライプ、グレンチェックといった典型的な柄ものが気分です。浦野様は日頃からフルカットのトラウザーズをきちんとクラシックに履かれているかと思いますので、その辺を見習いたいものです。

時々フラッサーの本を読み返しますが、やはりいいことがたくさん書かれていて勉強になります。

写真の2番目にありました、ドレープスーツ。正にニューヨーク派(言わずとも出てくる二名の大御所)のclassicalな装いに気持ちがハッピーになりました!AFに興味を持ち始めた頃、福岡の新天町にありましたタカラヤの美人スタッフのKYさんにドレープてどんな意味ですか?と訪ねましたらゆったりとした優雅なスタイルですよと教えて下さったのを思い出しました。これが御縁で私がフラッサーにどっぷりとハマってしまったんですよ(笑)

管理人様


度々ブログでご紹介されるパープルレーベルのスーツを見て、チェスターバリーのスーツに興味をいただくようになりました。
管理人様から見て、やはりチェスターバリーのクオリティーは、
既成のスーツの中では、群を抜いたものでしょうか?

*一方で、若輩者の私には、クラシックスーツが似合うには、まだまだ時間がかかるのではと懸念しております。

「クラシックスーツ」とは、とても良い響きです。近年、ケツ丸出しの上着が多く、総丈の1/2やフインガーレングスなどが死語になってしまったと感じていたところです。さらに襟先に色違いのボタンや、台襟の高さが目に余るようなシャッツには閉口いたします。テレビに映るような方があれですから、常識をわきまえない大方の人たちには、あれらが標準に見えるのでしょうね。「スタイリストさん、ショップの方々、さらにディザイナーの皆さん、がんばってくださいな、少しでもあなた方の、良識を発揮いたしましょう」なんて声は届かないでしょうね。
なお、これらを取り入れている中高年以上の方々には苦言がたくさんです。「若者や女性の受けを狙っても、ちっとも良くないよ」と感じるのは私だけでしょうか?年寄りのひがみ、ぼやきです。
以上、わたり幅の充分にあるパンツが好きな男からでした、今秋冬には、久方ぶりにRLダブルのクラシックスーツが着たくなりました。

はじめまして。
シャレードに北北西に進路を取れ、とても男の服装を学べる良い映画ですね。
彼のスッキリとし過ぎたスタイルは「スッ」と視界に馴染んでくれて親しみ易く私も好きです。
確かに彼は同時代の俳優の中でも「見た目のクセがない」人物なので、このスーツスタイルも正解なのかもしれません。(それはイブモンタンにも感じます)

私は先日「薔薇のスタビスキー」を見ました。
サンローランが衣装デザインをしているようなのですが、
ベルモンドの着ているスーツが肩幅広め、驚く程のワイドラペル、そこから強くしぼられたウエスト(ベントはなかったはず)の対比と来てそれに連なるトラウザーズのシルエットはどうかというと、
やはりトラウザーズはそれに見合った太めのシルエットでした。
今回の記事のとおり、とても素敵でしたね。
やはり男は絞るところと絞らないところのメリハリが大切だという事を実感しました。

ところでいきなり相談なのですが、
私はこのようにベルモンドやアランドロンやイブモンタンの出演する映画やフィルムノワールものが大好きで、
スーツスタイルもイギリスやイタリアではなくフランスのスタイルが好みなのですが、
日本でフレンチスタイルが得意なテーラーはご存知でしょうか?
有名なテーラーはみな英国帰りかイタリア帰りのテーラーばかりで、またKENJIRO SUZUKI sur mesure PARIS は予算をオーバーしてしまうため、なかなか見つからず苦労しています。(高くても40万までが理想です)
英国のカッチリした秩序正しいスタイルは私の気性に合わず、
とはいえイタリアのスタイルも合わず(何というか砕けすぎているのです、土着的で繊細さと華が足りないのです)、
やはり北イタリアのスタイルのテーラーに「フレンチっぽく作ってくれ」と言うしかないのかもしれませんね。。
もしテーラー、または既成のメーカーでご存知でしたらお教え頂きたいです。

私も年齢が26に達しましたので、そろそろクラシックなスーツを見に染み込まさなければと思っております。

浦野様

なるほど、アランフラッサーに興味を持たれたきっかけには美女KYさんのドレープスーツ問答があったという訳ですね。私も美女のいるお店ならばクラシックスーツについて色々と語りたいです(笑)

クラシックなものは多少は古臭く感じても王道ですので、身に付けて浮いてしまうようなことはそれほどないと思うのですが、流行のスキニースーツは10年後違和感なく着られるかどうか…。

男は年齢を重ねたらやはりクラシックが基本なのですね(納得)。

やまだ様

最近のチェスターバリーは熟練職人を含みつつチェシャークロージングに枝分かれしたようなので分かりませんが、少なくともパープルレーベルを作っていた頃のチェスターバリーは既製服で最高峰の一つだと感じています。

実はもっと昔(1990年頃)ユナイテッドアローズ開店時に見たチェスターバリー製のスーツはさらに手の込んだ感じで滅茶苦茶格好良かったです。

クラシックスーツについてですが、昔は大学を出たてのビジネスマンも皆今回のようなクラシックなスーツを着ていました。品質の差はあったかもしれませんが今よりもドレープの効いたスーツが似合っていたと思います。

やまだ様はまだお若いとのことですが、クラシックなスーツを「良いなぁ…」と感じられたらその時が「着頃」かもしれません。若さ溢れるタイトなスーツもお似合いになるかと思いますが、クラシックなスーツも違和感ない風格が出てきているのではないでしょうか。

Tony様

正に!仰るとおりです。

ヒップが全部見えるほどの短いジャケットとタイツかと思うほど細いトラウザーズ。先が反り返ったロングノーズ茶靴にボタンホールが別色糸仕上げの台襟高いドゥエボットーニ。こうしたアイテムは若い人が着てこそ映えるものです。。

落ち着いた年齢の人には見た目は似ていても、それをそのまま同じアイテムで真似しては恥ずかしいです。政治家でもロードサイドの若者向けのような台襟の高いシャツを着ているのにびっくりしました。

やはり、その人となりに相応しいアイテムで身を固めたほうが無難なだけではなく落ち着きや信頼感が増すような気がします。

トムブラウンはショートレングスのジャケットを提唱していますが決してクラシックの域を出ていない範囲でブラックフリースをプロデュースしています。そこがブラックフリースを好きなところなのです。

カメリア様

当ブログへの訪問並びにコメントを頂き有難う御座います。今後ともお時間がございます時は気軽にお立ち寄りいただけますと幸いです。

さて、カメリア様はフレンチなクラシックスーツを取り入れようとお考えとのこと。私など未経験なので語る資格もないのですが、イギリスほどカチッとせずイタリアほどくだけすぎないフランスのタイユールは服飾に一家言をもつ方々の注目を集めているようで私ももう少し昔に出会っていれば試したかったなぁと思います。

カメリア様のお好きな映画からもフランチクラシックなスーツの魅力が伝わりますが日本でフランス風の仕立てを得意とされる方はそう多くないような気がします。カメリア様が仰るように「北イタリアのスタイルのテイラーにフレンチスタイルで作ってくれ」、これをマリオペコラ(銀座)の佐藤英明さんにお願いしてみてはいかがでしょうか。

佐藤さんは確かパリで修行の後ミラノのペコラに師事し日本に戻られたはずでフランス式のメジャリングも体得しているのではないかと思うのですが。

カメリア様は26歳とのことで、そろそろクラシックなスーツを着る風格が自ずと備わってきているのではないかと推察いたします。思いが具体になってカメリア様がフレンチクラシックなスーツを颯爽と着こなすことができますよう願うとともに、フレンチクラシックについて今後も色々とお教えくださいませ。

昔の映画は良いですね。DVDを買って観ないと中々レンタル店においてないのが残念なのですが…。

管理人様

クラシックなスーツというとやはり真っ先にアランフラッサーの本のページが目に浮かびます。服のサイズは流行によって決まるものではなく、その人の身長や体型によって決まるものだということが抜群の説得力で書かれています。

一方、時代の流れが大きな支配力を持つことも否めません。30,40,50,60年代のスーツは全く違いますが、其々クラシックなスタイルと言えます。

私の場合は、カジュアルも含め、60年代に一番惹かれます。映画の中では、テレンス・スタンプやマックイーンの着こなしが好きです。かっこよすぎてあまり参考になりませんが(笑)

PMT様

40年代~60年代のスーツはそれぞれの時代で流行がありますが振れ幅がそれほど大きくないような気がします。寧ろ最近のスーツの方が今までの振れ幅を敢えて超えようとする試みがあるようにも見えます。

背の高いやせ形の人ならばヒップの見えるジャケットに細身のパンツでも様になるのでしょうが、同じ人がクラシックなスーツを着たらもっと素敵になるような気もします。

PMT様ご推薦のマックイーン、彼が華麗なる賭けで着こなしていた3ピーススーツは背のあまり高くないマックイーンを大きく、より魅力的に見せていました。

彼の身長や体型に合った基本を踏まえた上で微妙にその時々の流行を取り入れたカッティングのなせる技なのでしょうか、今とは違う雰囲気がありますが、決して色褪せずクラシックな魅力が十分伝わってきます。

昔の映画は良いですね。色々と参考になることが多いです。後、アメリカのTVドラマ「奥さまは魔女」に出てきたダーリンの着こなしは大好きでした。もろアイビー、というかアメトラの着こなしで、あれを見ているとチャコールグレーのパイプドステムパンツにおかめ靴を合わせたくなります。

ご返信有難うございます。

仰る通り、最近のスーツは作り手も着る側も少しエスカレートしてしまった感はありますね。そろそろ揺り戻しの時期ですね。

私自身はスリムフィットが長年の信条ですが、20年前のそれとは同じスリムフィットでも明らかにサイズの差があります。時代の流れは恐ろしいと感じます。

奥様は魔女のダーリンの着こなしは私も大好きです。IVYスタイルが決して子供っぽくないことを教えてくれます。後半、俳優が代わった二代目ダーリンはIVYスタイルとは言えないかもしれませんが、茶系やグリーン系のジャケットに黄色のシャツの組み合わせはとても素敵です。

PMT様

ブルックスのシャツは昔のスリムフィット(当時はエクストラはなかった)を今着るとかなりゆとりがあるなぁと思いますし、エクストラスリムフィットは誂えのシャツよりもフィットしているくらいですから、服のゆとりに関しては明らかに昔の方が多めに取っていたと思います。

ひょっとしてゆとりを少なくするのはコストダウンなのかなとも思います。ユニクロなどかなり生地を少なく取って、おまけに生地も薄くして極限までコストダウンを図っているような商品で、それはそれでよいのですがやはりクラシカルな服はフルカットの方がいいです。

奥さまは魔女にご賛同いただき有難うございます。上司のラリーより旦那ダーリンの方が良い恰好をしていた印象があります。どこかの局で再放送していたようですが、またじっくり見てみたいものです。

管理人様、
トラウザーズはこれくらいの方が格好も良いし、着ていて楽だと思います。今流行のパンツは股上は浅くて短足に見えるは、太ももやふくらはぎにまとわり付いて着用感がありすぎてどうもいけません。何しろおなかがビロンとでてしまいます(爆 スーツの下でコレはさすがにとんでもなくみっともなく、格好悪いと思います。 私はなにを着てもチビデブなので、割り切って楽な方にしています。この方がクラシックでエレガントなんだと言い訳しつつ(笑 でもコンフォートは大切です。ちょっとピッティ等で無理して着ているのはアレですね。

フレンチスタイルのテーラリングですが、スマルト風の物を実物を参考に友人が佐藤氏にお願いしていました。もう何年も前になりますが。中々のできばえでしたよ。ラペルホールの水引以外は完璧に再現されていました。

管理人さま:
ご無沙汰しております。(記事は欠かさずに拝見させて戴いておりました)
クラッシックスーツ、良いですね。それにしても管理人さまの靴や服飾に対する深い造詣には毎度ながら関心、勉強になります。ありがとうございます。
小生の場合、ここ数年はトラッドを基本とし、ある程度の流行を意識して誂えておりました。
総丈146cmに対し着丈72・5cm、ゴージ位置は極端に高くしない。トラウザは裾幅22~21cm、膝23.5cm、亘り34.5cmとしていましたが、これでもタイトで、一日上着を身につけているとストレスを感じます。次回以降はもう少しトラディショナルの方向に戻し、上着、トラウザをゆったりと誂える予定です。自分の中にはトラウザの裾幅が22cmが落とし所かと考えております。
ところで今年に入り靴を3足リソールいたしました。こちらのブログにも登場する銀座RESHにもお願いしましたが、ウエルトのステッチが雑な部分が有り、少々残念でした。ミシンの上下糸の調子が出ていなかったのでしょうか。一方で、浅草コブラーさんにお願いしたリソールはステッチが綺麗で、大変満足に仕上がりました。こちらはハンドソーンで依頼しました。
立秋とは言えまだまだ暑い日が続きます。お身体ご自愛頂きお過ごしください。

住職様

やはり住職様もクラシックなスーツが良いと思われますか。周囲の着こなし上手御仁は皆クラシックスーツを推しているのでそろそろ基本に回帰するような気がしてきました。ピッティのイタリア人の格好も好きですが、あざとい感がなきにしも非ずですので、色の組み合わせなど参考にしつつ丸ママコピーはなしにしようっと…。

佐藤さんのフレンチスタイルのスーツ、やはり秀逸ですか〜。ビームス銀座(最近は丸の内方面ばかり行っていましたのでこの前久々に立ち寄りました)の前に店を構えるマリオペコラもすっかり銀座の顔のようですね。いつか作ってみたいと思いつつ、10年が過ぎてしまいましたがその間、洒落者に愛されているのですから実力は当代一。そのペコラが作るフレンチスーツ、見てみたいです。

極楽とんぼ様

コメントを頂戴し有難う御座います。

極楽とんぼ様も裾幅は22cmが基準ですか。私もこの前直したヘンリープールのスーツトラウザーズはジャスト22cmで、デザイナーズに近いブラックフリースでも21cm、ファーラン&ハービーでも21.5~22.5です。イタリアのスリムフィットは18~19cmですから相当細いと思います。何よりロードサイドの紳士服量販店のスタイルはヒップラインが完全に出て、パンツ後ろのポケットが見えるくらいですから昔のクラシックなスタイルとはまるで別物のようです。

極楽とんぼ様が次に作られるスーツはもう少しトラッドよりにするとのこと…完成いたしましたら印象などお聞かせ下さいますと幸いです。

靴のリソールの件、銀座RESHで残念な仕上がりだったとのこと。申し訳有りません、私がリソールを銀座RESHで経験していれば少しは違った情報をお教えできたかもしれないのですが。

実は私も新宿メンズ館の地下にある靴修理専門店でロブ既成アシュリーのリソールをお願いしたところ同じように残念な仕上がりになりました。国内のマシンで英国のファクトリーの出し縫いマシンと同じピッチは難しいようで、手縫いならばバッチリなのですが費用はそれなりに高価になりそうです。

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