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2013年1月19日 (土)

直しの名店

サルトとはイタリア語で仕立て屋の意。そのサルトを屋号にした洋服の直し専門店がある。銀座と原宿に店を構える”サルト”は自らを”直しのプロ集団”と呼び、サイズやパターンの修正からリメイクやカスタマイズまであらゆる洋服のリフォームを請け負っている。特に通常肩の直しは御法度とされてきた”直し業界”にあって、服の構造を熟知しているこの店では早くから肩幅やアームホールの直しまで行ってきているというから驚きだ。ミシンによる既製服から手縫いによる誂え服までありとあらゆる服を分解し、修理してきた経験値が生きている、そんな店である。

長年テイラーとして活躍した服作りのプロがスタッフとして在籍するものの、決して腕の立つ職人集団というだけでない。探究心が旺盛で服好きなファッションマニアのようだ。何しろ洋服がもつ歴史や文化を理解し、作りや背景にまで思いを寄せながら研鑽を重ねる集団と自らを位置付けているくらいだ。実は昨年、サイズの緩くなったヘンリープールのスーツを直しに出してみた。サビルロウスタイルの名品を仕立て直しの店に出すのは勇気のいることだったが、日本が誇る匠の技によってよりフィットしたスーツになって戻ってきた。そこで今回は直しの名店の技を紹介しようと思う。

1.スーツ全体のシルエット

00s

左が直し前で右が直し後。全体的に細見になったのが分かってもらえるだろうか。サルトではイタリアの名店をはじめ様々な仕立て服を直した実績があるが、ヘンリープールのスーツは初めてだったそうで、試着した状態で各所をチェック、その作りを色々な角度から分析していた。直した個所はアームホール周辺では袖筒の詰めと肩幅の詰め、ウェイストコートは両脇からの詰め、更にトラウザーズはウェスト周りとわたり幅から裾幅までと大規模な直しが入っている。

2.ウェストコートの直し

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背面にあるアジャスターで絞めたことにより不自然な皺が出ているのが直し前のウェストコート(左)。アジャスターであまり引っ張ると「上着を脱いだ時の姿が美しくない」とのことで、ボタンを留めた段階で既にある程度フィットするまで直しの入った状態(右)。角度はやや異なるが比べてみたところ。単純に両脇を詰めると前身頃にある4つのポケット位置が端に寄ってしまうが、不自然にならないようににしながらもできるだけフィット感の強いウェイストコートに仕上げたようだ。

3.ジャケットの印象

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肩の付け根がラペル側によって若干狭くなったのがお分かりいただけるだろうか。左側が直し前の上着、右が直し後の上着である。サルトではこうした通常の直し店ではやらない複雑な作業もフィット感を高めるためには躊躇うことなく客に提案してくる。写真では分からないが袖筒(特にアームホール付近)を細身に直しているので肩の詰めと相まって肩から胸の箱ポケットを経由してウェスト部分の窪みまで縦のボリューム(イングリッシュドレープが)より綺麗なラインで落ちているように見える。

4.ウェスト部分

03s

直し前(上)はポケットのフラップをしまった状態で撮影しているので直し後(下)のウェストラインとは比較しにくいかもしれない。ただ、下にあるウェイストコートがスリムになったためだろう、ジャケットの下がもたつかなくなり、ウェストの窪みがより自然に出るようになっている。また第2ボタンで止めた時の上身頃やラペルの返りもより自然になっているようだ。3ピースのスーツはバランスが難しく、仮縫い段階でウェイストコートと上に羽織るジャケットのフィッティングのバランスがよいという経験は少ない。だからこそヘンリープールでは仮縫い後の中縫いも用意されているのだろう…。

5.ショルダーライン

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上が直し前のショルダーライン、下が直し後のショルダーライン。この写真からは肩幅を詰めた様子がよく分かると思う。ロープドショルダーからナチュラルショルダーへと直しを加えただけで雰囲気もだいぶ変わったようだ。ドレッシーからクリーンへと印象も異なってくる。コーディネイトは上がバルバのシャツとネクタイでチーフがアイリッシュリネンカンパニー、下がウッズ&ブラウン(英)のビスポークシャツとパープルレーベルのネクタイにクリケット(伊)のチェックポケットチーフ。

6.パンツのシルエット

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直し後のパンツはわたり幅から裾幅にかけて徐々に細くなるテーパード、但し裾幅は流行りの19センチ台ではない。一昔前のインコテックスなどが採用していた22センチとオーソドックスなシルエットに直されている。フィッターによると「英国のスーツが持つ雰囲気を壊さないように。」と考えてのこと。英国らしいフォワードの2プリーツは健在なので腰回りはゆとりがあってヒップ辺りから裾にかけて弧を描きながら綺麗に落ちている。腰回りの詰めはアジャスターで若干締める位が適当とのことでかなりタイトに仕上がっている。

7.ラペル裏

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ラペル裏の身頃に走るダーツ。「あごぐせ」と呼ばれるもので、チェスト回りを立体的に仕上げるときに用いる手法。胸周りは体型の変化をかなり受けやすい部分で、ランニングを中心に食生活を改善するとまず痩せてくるのが腹部、胸部は専用のトレーニングが有効であるため、一時的に胸板と腹部の差が以前にも増して開いてしまう。そんな時に役立つのがあごぐせのあるチェスト部分。もう1着のヘンリープールでもハンマーヘッドダーツと呼ばれる胸をより立体的に見せるディテールが採用されている。

8.ウェストサプレッション

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今回様々な場所に直しが入ったが、ウェストサプレッションのみ「このままでいきましょう」ということになった。写真でも分かるが、縫製とアイロンワークで綺麗に癖取りされたウェスト部分のくびれは中々の出来栄え。英国スーツの真骨頂ともいうべきこの部分はサイズ感がぴったりならば手を加えない方が良いと思ったのかもしれない。余談だが、ヘンリープールのスーツのボタンはすべて2ツ穴の特製。小ぶりなところが特徴で、大きめなボタンホールと好対照といったところ。

9.直し後のシルエット

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小ぶりになったショルダー、袖筒を狭めスマートな印象に変わったアームホール部分。見えないがタイトになったウェイストコートはジャケットの下でシルエットを崩さすぴたりとトルソーに寄り添っている。トラウザーズもわたり幅を詰めることで股のもたつきがなくなり、生まれ変わったようなシルエットになっている。ヘンリープールの価格は分からないがディヴィス&サンにスーツの直しを依頼すると1着約60,000円、銀座のサルトはその60%くらいだからコストパフォーマンスも中々のものであるといえよう。

10.靴のコーディネイト

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今回コーディネイトした靴はセミブローグとフルブローグ・レイジーマン、どちらも英国製。3ピースでシンプルなバーズアイのスーツにはシンプルなパンチドキャップトゥよりもストロングなブローギングのある靴が似合いそうだ。今回はロンドンのしきたりに則って黒靴を用意しているが、スーツの色目としては茶系の靴も悪くない。但しミディアムからダークな茶色や1の写真左側に映っているようなバーガンディの靴がお薦め。アングロ・アメリカンな着こなしを楽しめる。

11.ビスポークシューズ

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どちらもフォスター&サンのビスポーク。2足目と最新の靴だがどちらも非常に良くできた靴だ。このところ円に対してポンドがだいぶ強くなってきているようで、ロンドンのビスポークシューズを中心に英国の本格靴も今後さらに価格が上がっていくだろう。この先日本でのトランクショウが定着していくのか気になるところだが、それにしても国内に居ながら英国の名だたるビスポークシューメイカーの靴がオーダー出来る日本という国は特殊な国だと思う。

体型に服を合わせることから服に体型を合わせる。パラダイムシフトといえばよいのだろか、ともかく自分の中の枠組みを変えると、着れなくなって処分寸前になっていた服に対する見方もぐっと変わる。直しを有効に活用することで今までと全く異なったシルエットや着心地の違う服が新たに手に入ることになるからだ。単なるダシやツメだけでなく着丈は勿論ラペルの補正や肩の再構築まで、正に仕立て屋のように手間暇をかけて生まれ変わった愛用のスーツやジャケットは今まで以上に愛着が湧いてくる。

新しいものと古いものを順次入れ替え、消費されることが前提の生活。その一方良いものにそれなりの出費をし、長く使うことも環境を考える大切な視点。服でいえば自分の為に誂えられたスーツは長く着られるよう作られている。今回のようにサイズが緩くなったヘンリープールも「テイラーに直接補正をお願いしたほうが良い」という意見も頂いた。だが、直しのプロ集団と自らを呼ぶサルトはそんな不安を払拭、実に良い仕事をしてくれた。日本の職人の技術の高さと弛まぬ研究心が感じられる素晴らしい体験だったのは言うまでもない。

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コメント

管理人様

先日は海外リテイラーとのトラブルのアドバイスをいただき、誠にありがとうございました。
お陰様で順調に手続き出来、解決可能な様子になりました。

私も先週サルトにフィルソン マッキーノクルーザーの袖加工をお願いいたしました。
最近は衣類はサルト、靴外装はRESH、靴内装はSupicaに修繕はお願いしております。

また何かの際に申し訳ありませんが、ご相談させていただければ幸いです。
ありがとうございました。

shige様。お久しぶりです。相変わらずに関係ない事ばかり書き込んでおります。さてフィルソンのマッキーノークルーザー袖加工に出されたとの事。以前書き込みました知人の還暦にこのフィルソンのマッキーノクルーザー記念品に贈呈いたしました事思い出しました。(20年程前の話です)また懐かしさに出雲神社ちかくの老舗の竹屋旅館の娘の歌を思い出しました(今年で二回目です)

Shigeさん

そうですか、フィルソンの逸品をサルトに出されましたか。サルトではバーバリーのヴィンテージコートの袖丈詰めなども行っているようでこの前そんな客の方が見えていました。

評判が評判を呼ぶ、銀座の小さなビルの上階にありながら(私は銀座ばかりなので)行くと必ず他の客に出会うというともかく人気の店です。私もこのところ贔屓にしています。

さて、海外通販の件無事解決できそうならば大変喜ばしいことです。全くお役にたてませんでしたが、安堵の気持ちが伝わる書き込みを見て私もホッとしました。

これからもちょくちょくご訪問ください。

cobblerさん
見事な変身、素晴らしい仕上がりですね。
僕もつい先日、Belvestのコートの袖を直しました。
サルトはミシン縫いも細かく丁寧に仕上げてくれるので、
手縫いだけでなくミシン縫いでボタンホールを仕上げる時も
サルトにお任せするようにしています。

セールの繁忙期が落ち着いたら、親戚から譲り受けたPaul Stuartのダッフルコート(だいぶ大きい)を直しに出そうと思います。

管理人様

かなり大がかりな直しでしたね。肩幅をそのまま詰めると、どうしてもアームホールが大きくなるので肩先を落としてナチュラルショルダーにされたのですね。とてもきれいな仕上がりですね。

サルトは事前の打ち合わせが丁寧でこちらの提案も聞いてくれるので安心できます。
昨年末、私はPIOMBOのスーツのパンツの2プリーツを1プリーツ1ダーツに直してもらいました。

PIOMBOはイタリアものを着ていた最後の頃に買っていました。なんとなくアメリカっぽいところが気に入っていました。最近また取扱があるようですが、少し雰囲気が変わっていました。

シロさん

やはりシロさんもサルトを贔屓にしていますか。丁寧で真摯な態度が好感のもてるところです。比較的複雑ではない直しは専らコーダ洋服工房に出しますがこちらもまたなかなかいい仕事をしてくれるので最近はこの2店に出入りしています。

ブログの方に直し後の服をアップする時が御座いましたらぜひ拝見させて頂きたいと思います。

PMT様

ピオンボのスーツ、懐かしいです。仰るようにイタリアのデザイナーでありながらアメリカン・アイビーのような雰囲気があって好きでした。

今でもシャツが残っていますがルイジボレッリとは異なるシンプルな如何にもマシン仕上げというところが独特の雰囲気を出しているような気がします。

管理人様


色々いい服を持っていらして、うらやましいです。
そんな私も、そろそろ1着ぐらい仕立てたスーツを持ってみたいと思っています。

もし、お勧めのテーラーがあれば、教えていただければ嬉しいです。
・コストパフォーマンスがいいテーラー
・いわゆるイタリア的というような軽すぎず、いわゆる
 イギリス的というなかっちりし過ぎず、ある程度モダン
 なスーツを作ってくれそうなところ

いきなりの質問で申し訳ありません。

今日(20日)年頭の筑前博多を攻めてきました。朝一の高速バス行は島原鉄道の新車の日野セレガ、島原半島、ジオパークを車体に描いた美しいバスです。福岡ではまず久々に今泉のBBで小物を購入、その後岩田屋5Fのメンズコーナーでまずは大好きな靴コーナーを攻めました。冬物バーゲンで何と!シェットランドフォックス(もちろん今日仕様)までがバーゲンの対象!!。心揺さぶれましたが、どうしても所有する過去のインソールに狐の絵が描かれた旧作を見てますと食しが湧きませんでした。若い女性スタッフに話してみても、もちろん解らずじまい。後に別の男性スタッフとこのSFはシリーズ最高の前半分はGY仕様、後ろ身頃がマッケイ仕様のハイブリッド仕様ですか?と尋ねましたら、それはバーゲン対象外です。それにしてもハイブリッド仕様と表示するRCも流石ですね!!と言われましたのでそれは違うネットでとあるお方がそう書き込んでいらっしゃったと話しまして、なんとそのスタッフがあ若いながら過去のテイメンで販売しておりましたSFを知っているとか!!!なんで知っているのかとと尋ねると、靴の専門学校に通っていたとか!!おどろく事に私が唯一入館させて頂いた南千住の(日本製靴)の靴記念館に通っていたとか!!!!。こうなれば二人の共通の話題。天井が低いとか館長が元、VANのモデルとか!!また昨年書き込みましたSFのリザードローファーのソール、ヒールブリフトアッシュで朱色に染めたはあ無いたしますと何と、ブリフトアッシュの社長は靴専門学校の同級生!!早速私の事聞いてみますと言ってくれましたので管理人様のkもの素晴らしきブログ(クロコダイルの魅力是非検索してくれるようにお願いいた)最後に先日書き込みました、新天町のRSでスエードWTのレイスを引き取りにいきました。

やまださん

初めまして、当ブログへの訪問並びにコメントを頂き有難う御座いました。今後ともお時間が御座いましたらお立ち寄り頂きますよう宜しくお願いします。

さて、イタリアのサルト仕立てほど軽すぎず、イギリスのテイラーほど構築的でなく、しかもモダンな1着を仕立ててくれる仕立屋…私にはとてもとても、難しくてお薦めできるような店が思い浮かびません。

何しろイタリアやイギリスにスーツをお願いしているので、その時点で失格です。でも、きっと日本の仕立屋の中にやまださんの好みをよく分かる方がいるような気がします。

昔から和洋折衷が得意なのが日本、イタリアの技術もイギリスの技術もしっかりと体得した上でモダンな1着に仕上げる洋服屋さんがきっといると、同じ日本人として思いたいです。

浦野亮祐様

久しぶりの博多詣で、楽しまれたようで何よりです。それにしましても岩田屋の若い店員さんと早速既知の仲になるところが浦野亮祐様ならでは。

それに南千住の靴記念館という共通の話題もかなりディープですし、両者の知人がブリフトアッシュの店長で友達つながりとは「正に世間は狭い」ですね。

当ブログを宣伝して頂きましたことも恐縮です。これからも博多詣での後は色々な話をお聞かせください!

管理者様


唐突な質問に回答いただき、有難うございました。
日本でも、探しみます。
今度ロンドンに行く機会があれば、実際にお店まわって、
自分の雰囲気にあいそうなところ、探してみます。
*フランスは、イギリスとイタリアの中庸?っていうのは、ちょっと違いますかね?(ワイシャツなら、昔、シャルベっていうお店でシャツを仕立てました)

やまださん

フランスのスーツ事情は全く分からないのですがやまださんがおっしゃるようにイギリスとイタリアの間を取って中庸、やや女性的な印象を感じます。

シャツのシャルベ、昔私も記念に1枚オーダーしました。デュミ・ムジュールでしたがいい経験だったと思います。極上のシャツ生地の柔らかさは尋常ではありませんでした。当時で1枚8万円くらいしたと思います。

管理者様


フランスの仕立て屋だと、アルニスやチフォネリを良く聞きます。
ただ、あくが強い(昔の芸術家が愛したようなスタイルで、とても私に似合いそうにない
それにチフォネリだと、スーツの仕立てが、€4,000~らしいです。そう考えると、管理者様が書かれているように、ヘンリープールが£3,000ぐらい?だと、かなり良心的なお店のように感じます。

ちなみに、5年前にアルニスに行きました。店員の方と仲良くなり、最近イブサンローランが仕立てた注文書を見せていただきました。裏地の生地についてなど、色々書かれていて非常に興味深かったです。その数か月後に、サンローランが死去しました。何とも感慨深かったです。
そんなアルニスも、LVMHに買収されることになり、今月をもって、店を閉めるそうです。今月は、閉店セール(60%引き)を行っていました。

やまださん

チフォネリはもともとイタリアのテイラーだったので、雰囲気としては違和感がないのですが、アルニスは本当に個性的でした。もっとも既成でイザイアが作っていたものしか知りませんが、オーナーのジャングランベールさんの着こなしがこれも独特で他にはない強烈な世界でした。

昨年夏パリのベルルッティを尋ねました。一瞬アパレルの店に変わったのかと思う程でした。直ぐその場を立ち去り、エルメスが買収したモッチ(帽子店)の前を通り、今やそのエルメスを買収しようとしているのがLVMHグループと聞いて移ろいゆくパリのファッション業界に思いを馳せました。

ロンドンのサビルロウでも同じようなことが進んでいるようでヘンリープールも買収されかかったと聞いたことがあります。小さくて家族経営のような名店が次々と巨大ファッション企業に買収されているのを聞く度になんだか悲しくなります。

管理人様


噂だと、エルメスの買収に失敗したLVMHが、代わりにアルニスを買収したとのこと。ベルルッティとアルニスを組み合わせて、LVMHでの最高級総合ブランドを作るのが狙いらしいです。でも、餅屋がそれ以外のものを作ろうとしても、OEM委託生産するだけで、何とも有難味がないですね。
(ベルルッティの既製ラインの服は、イタリア製でした。
請負先は、イザイアかな?すごい高かったです)

管理人様がおっしゃるように、ヘンリープールなどでも、同じようなことが起きないことを切に願います。しかし、ヘンリープールが、40万弱で仕立ててくれるって、すごい良心的ですね。(トムフォードなどのブランドの既製のスーツが、50万円以上するのを見ると、ますますそう思います)

やまださん

アルニスとベルルッティを合わせてもエルメスには太刀打ちできないと思います。アルニスとベルルッティは両者ともイタリアのファッションファクトリーがOEM生産しているブランドです。

勿論エルメスもアパレルの一部はそうですが、圧倒的な強みであるエルメスのバッグ類に匹敵するメイドインフランスの逸品を両者(ベルとアル)とも落ち合わせていないですので…まあ無理かと。

プールは確かに良心的な値段だと思ったことがあります。

管理人様


ベルルッティは、既製靴もOEM生産してるんですか?

最初のスーツ仕立ては、ヘンリープールで検討します。
数万円けちって、よく分からないお店で作るより、絶対的な信頼のあるプールの方が、満足できそうです。

最初に作るなら、やっぱり三つ揃えの無地のネイビースーツでしょうか?

やまださん

ベルルッティの既成靴はステファノ・ビだと思います。正確には今もそうかは分かりませんが、少なくともラインナップの多くはそうではないかと思います。

何しろあの鬼才ステファノブランキーニ氏が立ち上げたブランドステファノビをLvMHに売ったのはブランキーニ氏本人です。

プールで最初に仕立てるスーツはお好きな柄や色を選ばれるのが一番かと思います。最初から欲しいものを選ぶ方が後々楽しみが増します。

管理人様


そうだったんですか。
既製靴買うなら、ジョンロブにします。
(管理人様がおっしゃるように、これじゃ対エルメスというのは、厳しいですね)

スーツのコメント、有難うございます。
コートの仕立ても、検討してみます。
(バーバリーでトレンチを仕立てるのと、プールでコートを仕立てるのかどっちにしようか、悩みます)

やまださん

スーツに加えてコートの仕立ても視野に入れられているとのこと。

コートとスーツは同じ店で注文されるとマッチングが良いなぁと思いました。というのもにスーツを仕立たサルト(セミナーラで)にコートを注文したので、コーディネイトはやはりセミナーラのスーツが一番合うと感じるからです。

同様に今デイヴィス&サンにコートをオーダーしていますが恐らくデイヴィス&サンのスーツに一番合うのではないでしょうか。早い話、スーツをオーダーして気に入った店でコートも仕立てる…そんな感じです(笑)

トレンチコートをバーバリーで仕立てると英国製なのでしょうか?所有していないのでちょっと興味があります。

管理人様


バーバリーの仕立ては英国製と思うんですが、違ったら申し訳ないです。

デイヴィス&サンでコートも仕立てられたのですね。うらやましいです!どんな色と生地、どんな形のものを頼まれましたか?あと、お値段はどのくらいしたのでしょうか?(私は、キャメルで作ってみたいですね。黒の靴・茶の靴にも合いそうだし)

やまださん

バーバリーの仕立てのトレンチの情報を有難うございました。オーダーといってもきっとパターンなのかと思うのですが如何でしょうか?

コートの生地は英国製ホーランド&シェリーだったかな?昔のカシミヤ100%の地厚の生地です。とても良いのですが恐らく値段もとても良くなりそうです(汗)色はミッドナイトブルーに近い生地です。

スタイルはシングルピークのチェスターフィールドコートです。前回と似ているのですが、やはりコートはネイビーが基本かと思うのでまた同じような生地にしてしまいました。

後、コートはもう1着キャメルのポロコートを作って終わりたいと思っているところです。

管理人様


パターンオーダーかも知れませんね。
私も、昔雑誌で見たぐらいなので。

ホーランド&シェリーのカシミア、何とも贅沢な生地ですね!
基本はネイビー、参考にさせていただきます。
(チェスターフィールドコートも王道ですね)

やまださん

お返事が遅れてすみませんでした。

チェスターフィールドコートは今回で2着目ですがあと1着ポロコートを作ってコートのオーダーは終了です。

これからはせっせと着ることに情熱を傾けようと思っています。

管理人様

いつも楽しみに記事を拝見させていただいております。
はじめてのコメント記入失礼いたします。
過去記事へのコメントと質問で大変恐縮です。

先日父からGIEVES & HAWKESのスーツ(既製服)をお下がりしてもらったのですが、いかんせん14年程前の物なので、スーツ自体のスタイルもさることながら、サイズ感も厳しいものがあり、お直しに出したいと考えております。

私もSARTOさんへお直しに出そうと考えているのですが、もし可能でしたら本記事のスーツ直しを担当されたフィッターさんを教えていただけないでしょうか?
私自身にスーツの造形についての知識が乏しいため、経験豊富なフィッターさんに担当していただきたく、ご質問させていただきました。

よろしくお願いいたします。

kurashishi様

この度は当ブログへの訪問並びにコメントを頂き有難う御座いました。またお時間が御座いましたら気軽にお立ち寄り頂ければ幸いです。

さて、サルトのフィッターさんですが私を担当したのは寒澤 利夫さんでした。サルトのHPからShopに入りStaff/Fitterをクリックすると最初に出てくるフィッターさんです。

今風のスタイルに直しつつその服の持つバックボーン、つまり、イギリス調かイタリア調か、はたまたアメリカ調なのか、そう言った背景を考えて最終的な提案を進めてくれるのではないでしょうか。

一度訪問されて見ることをお薦めします。

管理人さま

ご回答いただき、ありがとうございました。
教えていただいたフィッターさんを指名して訪問してみます。

こんにちは、

完成したヘンリープールのスーツをしげしげと観察しましたが、管理人様の所有されているものとは別人です。ウエストコートのフロント部分は湾曲しておらず直線、ジャケットにあごぐせもハンマーヘッドダーツも取られてはいません。ちなみに、私の体型は胸囲100cmウエスト73cmで、最初のフィリップ氏による採寸の際には、おぉストロングと呟かれながらのものでした。体型から個人的には胸周りにダーツを入れるだろうと思っていたので、意外に感じています。胸板が厚い割に、肩幅が狭い体型(イタリア製の既成で44-46で充分なくらい)だからなのか、ダーツを取る基準が分かりませんでした。
パンツは裾幅21cmで1フォワードプリーツながら全体的に細身になっています。スーツ全体の雰囲気はクラシックというよりモダンなテイストが濃いように感じています。どの場所に出ても問題ないようにクラシックに、とお願いしたのですが、若く見えるよう多少気を利かせてくれたのでしょうか。
最初の際寸と一回目の仮縫いはフィリップ氏が同席していたのですが二回目はクック氏だったのが影響しているのではないか、と考えています。クック氏はアレキサンダーマックイーンのアシスタント経験があり、モードが非常に好きな方です。また、カッターの鈴木一郎氏もモードがお好きなようですし。ヘンリープールのカッターもかなり雰囲気が変わってきているということでしょうか。
長文失礼いたしました。

れの様

サビルロウのテイラーもクラシックなだけでなく現代的な要素をどこも大なり小なり取り入れているのではないでしょうか。また、それこそが「時代の中でクラシックの中心に位置するスタイルである。」と考えているのかもしれません。

それとフォワード1プリーツのパンツですがプリーツが少ない分やはり細くすっきりと見えるのではないかと思います。その方が断然格好いいですし、サルトで直しを入れる時、フィッターさんは「パンツのワタリの太さは一番古さを感じるところの一つ」と言っていましたのでプールのフィッターもそのことは先刻ご承知だったのではと推察いたします。

いずれにしましてもれの様のプールは私の頃よりずっとモダンで、それでもプールらしさを失わず時代に合った形にモディファイされた逸品に仕上がっているのではないでしょうか。私もかなり体型が細くなったので今の時点でもう1着プールでオーダーしてみたいなとふと思ってしまいました。

管理人様、

ご返答ありがとうございます。

>サビルロウのテイラーもクラシックなだけでなく現代的な要素をどこも大なり小なり取り入れているのではないでしょうか。

その通りなのかもしれないですね。カッターも世代交代するはずですし、(意図するしないに係らず)それによって少なからず新しい感性が加わり、結果としてクラシックが再定義され続けているはずでし。次はパンツをツーフォワードプリーツでお願いしてみたいと思いました。それでも細身なのか、それともシャープなのか。次のオーダーが楽しみになります。
ギーブス&ホークスのDavide Taub氏のブログを眺めても、サヴィルロウのテーラーも顧客に提供するスーツの裏で、ものすごい実験的な作品を作っているようで大変面白いです。私が富豪であれば、その実験的なスーツに投資したいくらいなのですが、懐具合から考えると極力中庸なもの以外は無理そうです。

是非管理人様もオーダーされてみてはいかがでしょう。バランス的には、アップされておりますモディファイ後のプールのスーツより、もう少しシャープな印象かと思います。その際はぜひブログにてご紹介いただければ幸いです。

れの様

ハンツマンでもモードの要素が強いスーツを作ってはデモンストレーションを行ったりしていると聞きました。

サビルロウの老舗テイラーだけでなく、仕立屋は多かれ少なかれのでどこも単なるクラシックだけはなく、時代の空気を読んだり先を行ったりしながらものづくりを行っているのではないでしょうか。

そういえばファーラン&ハービーも昔の方がパンツの裾が細かったです。ピーターは時代の空気を微妙に取り入れたスーツ作り上手かったので何着もオーダーしてしまいました。

あと2着ビンテージの生地でスーツを作ってビジネス用はあがりと思っています。どちらもデイヴィス&サンで作ることになると思いますが、それとは別にヘンリープールでももう1着という思いが強くなってきました。尤もこのところポンド高ですので直ぐにという訳にはいきませんが(笑)

管理人様、

ハンツマンはそうですね。どちらかといえば常にコンテンポラリーな位置にいるテーラーだと感じています。作る機会はなさそうですが。

>あと2着ビンテージの生地でスーツを作ってビジネス用はあがりと思っています。

どのような生地なのか興味があります。最近、妻の父が亡くなりました。義父は町のテーラーをやっていたため、僅かながらですが遺産に生地があり、親戚一同誰も興味がなかったので私が譲り受けました。スーツに成り損ね、何十年も出番を待っていた生地なので、なかなか色柄がきわどいものばかり。ただ、今ではなかなか手に入らない重く、がっしりした生地感は素晴らしく、なんとか日の目を、と画策しています。ただ、ダブル幅ながらどれも生地が短く、最長で2.7-3mあればいい方とツーピースすら難しい尺。ジャケット+ウエストコートやウエストコート+パンツといった形でしか仕立てられないなぁとぼんやり考えています。生地の持ち込みが出来るテーラーをほとんど知らないので、そこから探してみようかと思っています。

れの様

ヴィンテージの生地は一つが3プライのモヘアという珍しいもので柄がハウンドトゥースです。そしてもう1着がオールドのトニック、こちらはグレーの無地です。

昔からピーター・ハーヴィーは生地持ち込みを受け付けていました。他のテイラーが縫い代を余分に取るため3ピースのスーツを作れない時でもピーターはやってくれるのでとても有難かった…と何着もスーツを頼んでいた友人が言うとおり、今回私も3mの生地で上下を作って貰うことになりました。

もしれの様の生地が3m有りましたらお教えくださればデイヴィス&サンをご紹介できます。

管理人様、

>ヴィンテージの生地は一つが3プライのモヘアという珍しいもので柄がハウンドトゥースです。そしてもう1着がオールドのトニック、こちらはグレーの無地です。

それはパーフェクトですね。春夏の生地では、トニックやフレスコのハウンドトゥースやソリッドグレーは誂えたい生地のトップです。非常にうらやましいです。完成しましたら、是非こちらで紹介してほしいです。

>もしれの様の生地が3m有りましたらお教えくださればデイヴィス&サンをご紹介できます。

素敵な提案ありがとうございます。これは、と思う生地を測ってみましたら2.7mでした。大きめのチェック柄なので柄合わせを考えるとどうなのでしょうか?一般的には柄物は無地より1-2割ほど用尺がいるかと思うのですが、ピーター氏ではどうなのでしょうか?
譲り受けたもので面白く高品質だと思う生地(無駄に派手ですが)は、非常に厚手のウーステッドやシェットランドツイードなどイギリス製の生地なのですが、織った会社は聞いたこともないところです。倒産してしまったのでしょうか。もし、管理人様が詳しいようでしたら、後ほどメイカーを記載したいと思います。

れの様

れの様の身長などパーソナルデータを存じていないので分かりませんが、もしスーツをご所望でしたら次回9月のトランクショウにご一緒しませんか。生地を見せて話し合うのが良いかと思います。

生地の出自は詳しくないのですが後学の為に織りネームなどお教え頂けますと幸いです。

管理人様、


生地についていくつかの情報を以下に記載します。
1,whitehead made in englandとミミに記載された変わりグレンチェックのウーステッド。ミミのwhiteheadが織り元か生地の名前かは不明です。目のよく詰まった400g弱の良いウーステッドです。

2,Yorkshire worsted cloth by Parklandのウーステッド。Parklandというメーカーを探してみましたが見つかりませんでした。

3,Webster clothのシェットランドツイード(2.2m)。縁にミミがが織られていません。その代わりに大きなスタンプが押されているだけです。非常に古いものなのかもしれません。600g/mながらとても柔らかく、軽く感じます。良いツイードだと思うのですが、この会社もよくわかりません。

他に、リードテーラーのウーステッド(1.9m)とW.Billのアイリッシュツイード(1.6&1.7m)があります。あとは国内メーカー多数。


体型は175弱の70弱の筋肉質体型です、と記載してもあまり意味ないですね。ぜひトランクショウご一緒したいのですが、職業柄なかなか先の予定も分からず、土日も不定休ですのでお約束が難しいところです。申し訳ありません。トランクショウ以外でも、管理人様に生地だけでも見ていただいて、管理人様であれば何を誂えるか、といった話をうかがってみたい、そう言った話が出来れば楽しいだろうと夢想してしまいました。

れの様

トラックショウ直前になりましたら改めてこのブログでもアナウンスいたします。

れの様がご一緒されてもされなくとも私は会うことになっていますのでどうぞご安心ください。当日いきなり私と合流でも構いませんので、貴重な生地はぜひ取って置いてみてください。

直しで、また着たいと思えるようになるのであれば、素晴らしいですね。
随分昔のサンローランのダブルのコートを持っているのですが、
形が古臭すぎるので、捨てようか、試しに直そうかと迷っています。しかし、昔のサンローランは、直しにかけるほど、良いものか分かりませんし。

ゲスト様

コメントを頂き有難う御座います。

昔のサンローランのコート、何やら素敵そうですね。

私の場合は元のサイズでは緩すぎるので直して着ていますが、ゲスト様の場合は①コートはサイズがピッタリだけれど着丈やシルエットを直したい場合と②サイズそのものが大きすぎて細部をかなり詰めないと着れない場合のどちらかによって直しの金額も直す側のセンスも大いに関係してきそうですね。

私はサンローランは全く似合わないのですが、もし自分に合った雰囲気ならば直しを前提に取り敢えず直し店に持ち込んで見積もりや方法について話してみるかもしれません。コートは昔のもののようですが、最近は昔のモードファッションをリバイバルさせて着るのも格好良かったりしますし、もし60年代や70年代のものだったら古着としても尚更価値がありそうですし…

勝手に色々と想像してしまい申し訳ありませんでした。ゲスト様のコートの後日談、いつかお時間がある時にお聞かせいただけますと幸いです。

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