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2012年12月29日 (土)

Making alteration(服の寸法直し)

既製服でも誂え服でも初めて袖を通した時の体型を保ち、長きに渡って愛用するのは中々難しい。若い頃はいざ知らず、ふと気が付くと腰部や腹部、腕回りや首回りが合わなくなってくる。早めに気づいて元に戻す努力をする人もいれば、日々に忙殺されるうちにいつの間にか大切な服が着れなくなる程変化してしまう人もいる。せっかくサイズを上げて一通り衣類を揃えても何年か後には更にサイズを上げなくてはならない程体型が変化する例もあると聞く。体型を維持することの大変さを改めて思い知るエピソードだ。

このままではいけないと一念発起、トレーニングに励みようやく元の体型に戻すと嬉しい反面新たな課題も出てくる。今までの衣類が緩くなってしまうのだ。ここが大切で、「サイズの大きいものは譲るか寸法直しに出し、後は買い足しながら常にジャストフィットのものだけを身の周りに置く。」よう徹底することだという。その理由は「緩い服を着ているとそのサイズに体型が戻ってしまう。」からだそうだ。そこで、今回は手持ちの服を寸法直しに出して戻ってきたばかりのジャケットを紹介しながらワードローブの維持について考えてみたい。

1.アンコンジャケットの寸法直し

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最初に紹介するのは過去に紹介したアンコンジャケット。左が2009年当時で右が今回(2012年)のもの。元々アンコン仕立てということで、柔らかく身体に沿うようなフィッティングが特徴だったせいだろうか、写真を見ても寸法直し後の変化が分かりづらいかもしれない。ウェスト部分のみの補正ではなく、両細腹部分と背中心の3方から詰めているのでショルダー部分は変わらないが、袖ぐりより下は全体的に5㎝ほど小さくなっている。

2.ウェストライン

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右が今回寸法直しに出した後のジャケット。第2ボタンとアームホール下端、パッチポケット上縁の3点を結ぶ三角地帯を見ると腰上部分の不自然な皺(写真左)が見事に消えている。お蔭でウェストラインが綺麗なカーブを描き、クリーンな印象を与えている。直しを入れることでジャケットのクオリティが上がったかのようだ。この角度からは分からないが後身頃はノーベント仕様、細身に直したことで裾も綺麗に腰に寄り添っている。直しに出した効果は思ったよりも高い。

3.アームホール下部

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アームホル下部からウェストにかけてのラインも大分雰囲気が変わっている。下の写真が今回寸法直しに出した後のもの、余分な生地を取り去ることでクリーンなシルエットに生まれ変わったようだ。前回のシャツやタイ(写真上)はこちらを参照に、今回も前回同様「アズーロ・エ・マローネ」を意識した組み合わせを用意。ジャケットはサルトリオでパンツがボリオリ。これにブリーニのファクトリー製ストライプシャツと小紋タイを青系統で揃え、最後に青小紋チーフを挿す。奇しくもオールイタリアンのコーディネイトに仕上がった。

4.コーディネイトした靴

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ジャケットが濃茶のジャケットならば合わせる靴は当然茶系。ただしアンコン仕立てなので色合わせも軽い雰囲気にしたい。そんな時は靴のトーンを明るくしてみてはどうだろうか。左はフランス語でマロンと呼ばれるミディアムブラウンのウェストン製ローファー180。一方右はかってのジョンロブ・パリのようなアルディラカラーで革も上質なフルブローグ・アデレイド。台湾の新進靴メイカー”神匠”のものだ。グッドイヤー製法の本格的な紳士靴は期待のもてるクオリティとデザインが特徴。

5.フランスと台湾の靴

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左のウェストンは1990年代初めのもの。既に20年が経過したが当時のまま型崩れすることなくその姿を保っている。作りは間違いなく現行のものより丁寧で手間暇のかかったものだ。サイズは7.5-Cと細身。一時期7.5-Dにサイズを変更したものの最近元のCウィズに戻ったばかり。体型が変化すると足の大きさも微妙に変化するようだ。右の神匠は地元の台湾ではなく靴の激戦国日本をマーケットに選び、本格靴としての評価と地位を確立すべく真摯な靴作りを行っている。今後が楽しみなメイカーだ。

6.カシミアのジャケット

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こちらはピュアカシミアのジャケット。上のサルトリオ同様背抜き仕立てで柔らかな着心地の1着。ラグジュアリーブランド、ブルネロクチネリのものだ。寸法直しに出すことで前身頃の合わせが浅くなり、よりすっきりとした印象になっている。ブルネロ・クチネリはもともと流行のスリムフィットとは異なるゆったりとした着心地が特徴、それを上手くタイトなシルエットに直してくれたので別物のジャケットに生まれ変わったかのようだ。今回(写真右)はブランドのお薦めベージュとグレーのコーディネイトに挑戦。靴も淡茶色で揃えてみた。

7.ウェストラインの変化

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右が寸法直しに出した後の様子。ウェストラインで6㎝とかなり詰めているが、勿論3方詰めなのでバランスが崩れることなく綺麗に仕上がっている。寸法直し前(写真左)のコーディネイトについては以前の記事を参照に、今回(写真右)のコーディネイトはシャツとタイを上のサルトリオで紹介したものにして、ポケットチーフのみエトロに交換。全て淡色のコーディネイトにならないよう胸元に差し色のチーフを挿してみた。

8.シルエットの変化

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前から見た写真。下が直し後のジャケットになる。下はウェストサプレッションがきつくなっている様子が分かる。後ろから見ると、三方詰めをすることでアームホール周りの余分な生地が取り除かれ、アームホール下に皺が入らなくなる。肩から腕の付け根にかけて本来平坦なはずの生地が丸く弧を描いて吸い付く様子はちょっとした感動もの。誂え服のような肩のラインに新鮮な驚きを覚えることと思う。工賃は5,500円だが補正を行うことの効果が改めて良く分かる。緩い服を直す時にはぜひお薦めしたい。

9.ブライトトーンの靴

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ベージュとライトグレーのコーディネイトに合わせた淡茶色の靴。左は紡毛素材のジャケットやパンツに合わせてスェードを選択。久しぶりに出したワイルド・スミス(旧グリーン)のウェストミンスター。スタグ・スェードに#201という珍しい組み合わせが特徴の1足。一方右は淡茶色の代表、ジョンロブのアルディラカラーを纏ったシャンボールド。どちらもノーザンプトン製、しかも同じ工場で作られていたことを知る人はかなりの靴好きだろう。昔の靴らしくどちらも素材の良さが群を抜いている。

10.スミズーラのジャケットを寸法直しに出す。

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こちらはリヴェラーノ&リヴェラーノでス・ミズーラした2着目のカシミア・ウールジャケット。こちらも緩いので思い切って寸法直しに出してみた。前身頃のダーツがアームホールに向かって斜めに入るフィレンツェカットの直しはどんなものか少々気になっていたが出来栄えは見事だ。特にジャケットが誂え服ということで、余った縫い代をカットせず再び仕立て直しができるようそのままにしている。今回依頼したのは馴染みのコーダ洋服工房。銀座のサルトと並んで信頼できる店だ。

11.ジャケットのシルエット

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ウェスト回りを6㎝詰めているのでかなりタイトフィットに生まれ変わったリヴェラーノ。広めの肩幅とややフィッシュマウス気味の太いラペル。一方肩周りとは反対にきつく絞られたウェストは、逆三角形が特徴のリヴェラーノのシルエットを更に強調している。手持ちのジャケットでは最も個性的だがお気に入りの1着。以前の特集はこちらを参照に、今回はシャツとネクタイ、グレーのパンツは全てそのままに、ポケットチーフのみローダに替えている。靴も定番の茶色を用意。

12.コーディネイトした靴

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ネイビーのジャケットにはローファーとダービーを用意。左は今夏パリの本店で買い求めたウェストンのローファー。ゴールデンアリゲータ素材は本来冬の素材ではないがあまり気にせず履きたいところ。つま先にメタルトゥチップを入れて出番を待っている。一方右はロイドフットウェアの名作ドーヴァー。ラスト#32に乗せたヒュームドオーク・タンは経年変化であめ色のように変色してきている。今まで履いた既成靴の中で最高の履き心地といえばこの#32のドーヴァーが筆頭に上がる。

体型を維持しようと思い立ち、トレーニングやライフスタイル全般の改善に取り組んだのはある着こなしの達人が「服を楽しく着る為にはトレーニングや日々の節制を欠かさない。」と教えてくれたことが大きい。またある紳士服店のオーナーもやはりフィットネスジムなどに通いながらワードローブに相応しい体型を維持していることを明かしてくれた。服は自分のサイズに合った物を着ることが大切だが、誰にも分からないようににしつつ、自分にとっての理想の体型を保ってこそ、フィットした服や靴を身に付ける喜びも増すもの。

この20年、コートやスーツ、ジャケットといった重衣料から靴やシャツなど自分のサイズに合ったものを色々と仕立ててきた。幸いどれも着用できるが、既製服の中にはフィットしないものが少しずつ出てきている。スーツやジャケットといった衣類は詰めることはできるが広げることは難しい。反対に靴は革を伸ばすことは出来るが縮めることは難しい。ワードローブが充実したら、次はそれを長く愛用できるよう体系を維持することが着こなし上手の秘訣。寒い日が続くがエクササイズを欠かさず新年を迎えたい。

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コメント

管理人様

常にジャストフィットしたワードローブを揃えるのはとても大変なことですね。

「服のサイズは自分の体型を基準とする」ということを私も標榜してきましたが、時代の流れの影響は否めません。

80年代には周りの人から「いつもタイトな服を着ているね」と言われていましたが、ここ数年はそれ以上にタイトな服が主流になっています。

若い頃に「一生モノ」というふれこみにつられて買ったエアロレザーの革ジャンも時代の流れには勝てませんでした。

そういう意味でも信頼出来る修理工房は重要ですね。私もコーダ洋服工房かサルトにお願いしています。
特にコーダ洋服工房は価格も良心的でとてもいいですね。

体型維持に関してはウエストまわりだけは気をつけています。

PMT様
早速のコメントを有り難うございました。

私も一番気をつけているのがウェスト周りですが、悲しいかな腕や足から張りが少しずつ衰えていくのを実感しています。

それでもジャストフィットした服を着て海外駐在時代の仕事仲間と会えば「変わらないね〜。」と言って貰えます。実際は身体の変化は何より自分が一番分かっているだけに、真にフィットした服が着手をより良く見せてくれる事も改めて学びました。

「人は見かけによる」と言ったのはUAの栗田さんですか、体型の維持も含め、見かけを軽んずる事なく日々を過ごして行きたいと年の瀬に思いを新たにしました。

管理人様

服や靴が好きすぎて、モノにこだわり追求しすぎて、逆に着こなしやフィット感など、服飾の基本がおろそかになっては本末転倒というこですね。

私は、いつも同じ服を着ていたいと思う反面、時代遅れになりたくないという気持ちも有ります。
それ自体矛盾しているのですが、管理人様のブログを参考にさせて頂きながら、日々葛藤していきたいと思います。

今後ともよろしくお願いします。
良いお年をお迎えください。

年末にこれまた素敵なスレ立ち上げて下さりありがとうございます。私冬場になりますと食欲が増進して夏場より約2キロ体重が増加します(夏には米は夕食にはほとんど食さず、もっぱら冷奴、ところてん、冷やしそうめん。ですごすからでしょうか?今回拝見しました台湾製のWT。一瞬所有するECCもしくは15年ほど前に発売されたクラシックシリーズと間違うほど色、デザインが似てましたのにビックリしました。また大好きなUチップどちらも素敵ですね。

PMT様

今、駐在員時代の同期会があった関係で京都に来ています。歴史のある町は心が和みますし、トラッドと通ずるものを感じます。

楽しくお洒落を楽しめるようこれからも体型を含め自分を磨いていきたいと思います。その意味でもPMT様や色々なゲストの方々とこうして交流が出来たのはとても有難いことだと感謝しています、

来年もまたこうしてやり取り出来ますようお願いしますと共にどうぞ良い年をお迎え下さいますようお祈り申し上げます。

浦野様

年末の慌ただしい時期、コメントを頂き有り難うございました。

当方は、逆に夏場の方が麦酒を飲み過ぎるのか体が重く成りがちです。秋口からトレーニングを始めて寒の入り頃に一番身体が締まる、そんなパターンを繰り替えしています。

台湾の靴、浦野様所有のリーガルと良く似ているとのこと、真摯な靴作りが共通しているのかもしれません。これから履き込んでの印象をブログに再掲したいと思います。

大晦日を迎え、今年を振り返ってみますと、浦野様を始めゲストの皆様と様々な交流が出来ましたことが一番嬉しくまた心に残る出来事となっています。

久しぶりの京都滞在から東京に戻ると新年の支度が待っています。浦野様に取りましてもどうぞ良い年をお迎え下さいますようお祈り申し上げます。

あけましておめでとうございます。昨年はこのような素晴らしいブログにいろんな書き込みさせて頂きましたありがとうございました。初詣で隣の佐賀県の鹿島市にあります日本三大稲荷の有徳神社に行ってまいりました。昨年に続きまして二年目です。数年前に業績がかんばしくなかった時には行きませんでした。なぜならば神様には、頼みごとするものではないと亡き母が言っておりました。皆が神社で商売繁盛、合格祈願など頼むと言うことは誰かがその反動で良くない事がありうるからです。自分の欲望の達成の為に参るものではないと言い聞かせられておりました。ですから数年は初詣など行ってはおりませんでしたが一昨年昨年と業績も向上し、且つこのような素晴らしいブログに書き込みさせて頂いたお礼に行ってまいった次第であります。今年もなにとぞご指導、ご鞭撻伏してお願い申し上げますと共に管理人様、書き込みされる皆様方が幸多い一年でありますことも併せてご祈念いたします。

浦野亮祐様

明けましておめでとうございます。昨年は色々と情報交換世させて頂き有難う御座いました。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

さて、神社に行きますと私などは必ず願い事をしておりましたので、今回の浦野様のご指摘ドキリといたしました。今年は日頃の感謝の気持ちを伝えに行くというスタンスでお参りに行こうと思います。

ところで、年末は京都・奈良を訪問して参りました。古都はやはり心が落ち着きます。トラッドに通ずるものがあって、ツィードのアウターやごついグッドイヤーの靴がよく似合う町並みでした。

また機会があればぜひ訪問したいと思っています。

平城京、平安京共に日本の歴史の礎となった地域。武士文化の鎌倉と違った文化の地。歴史好きな私にとりましてもゆっくりと散策してみたい土地であります。奈良はずいぶん昔大阪で万博が開催された時に最終日にほんのわずかな時間ですが奈良の大仏殿を見学いたしました。高校一年生の時でした。長崎発夜行急行(雲仙号)で行き返りは車中泊、泊りの二泊は京都でした。管理人様が述べられましたように古都には伝統ある素材の服や靴が似合うと言うのももっともだと思います。

浦野亮祐様

京都の町並みは碁盤の目のようになっているのでニューヨークと似ているなと思っていたら、ニューヨークから来て暫く滞在している甥っ子(日米ハーフ)も「ニューヨークに似ていてとても気に入っている。住みついている外国人も多いよ。」と言っておりました。トラッドが似合うのも尤もだと思います。

一方の奈良は京都よりももっと広々としていて良くも悪くも田舎なのですが、そこは京都よりも先に都となった土地柄だけあって雄大なスケールを感じさせます。こちらはブリティッシュ・カントリースタイルが似合いそうでした。

ところで浦野様が乗られた急行雲仙ですが、私もその昔京都から九州(門司)まで乗りました。九州を鉄道でぐるっと回る旅でしたが、行く先々で色々な人にお世話になったことを思い出します。

お互い、青春のひとこまのようですね。

あけましておめでとうございます。
洋服の直しは非常に悩む部分ですね。年末に直して着用する予定だったスーツやジャケットをまとめて売り払ってしまいました。直しにいく時間がなく、面倒になってしまった為です。
今年はヘンリープールのスーツが上がってくるはずなので、その出来を見て、次は何を誂えるか悩もうと思っています。NN様の某ブログで金洋服店での誂えを見ていると、日本のテーラーも中々良いのでは、と思っている次第です。今年は、ヘンリープールか金洋服店かで次のオーダーするのを目標に生きていようと思います。

れの様

明けましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。

さて、洋服の直しですが、私も昔着ていたものを大分友人に譲ってしまいました。今にして思えば取っておけばよかったと思うものもあって、この頃はなるべく直して思い出を重ねて行こうとしています。

れの様がご指摘されている金洋服店とヘンリープールですが、友人によると(どちらもオーダーしている)とてもよく似た着心地だそうです。恐らく金洋服店でオーダーされても満足のいくものが出来上がるのではないでしょうか。

当方は昨年友人からヴィンテージの生地を2着分譲って頂いた(格安で)ので、ロンドンのテイラー(デイヴィス&サン)に持ち込んでスーツを作ろうと思います。

生地はどちらも春夏用で3プライのモヘア60%混の生地(ウィリアム・ハルステッド製)とモヘア60%のオールドトニック(ドーメル製)です。何か目標をもって服飾を整えていくのは楽しいものだと実感しています。

こちらこそよろしくお願いいたします。

洋服は、それを着て、誰とどのような時間を過ごしたか、が重要だと思っています。その積み重ねが有ってはじめて服は完成するのだと思います。どうせ思い出を積み重ねるなら、仕立ての良い服の上に積み重ねていきたい、そう思っている次第です。そういう物は直してでも着たくなる、そういった物となっているはずだと思います。
去年の暮れに売り払った物は何も積み重なっていない物でしたので、何の未練も有りませんでした。そういう点では、買い物としては失敗だったもの達ということになります。服達にはなんともかわいそうなことをしてしまったと反省しています。

>恐らく金洋服店でオーダーされても満足のいくものが出来上がるのではないでしょうか。

ただ、日本のテーラーのスーツを画像で見る限り、”あと一歩”何かが足りないような気がしています。それは、イギリスメイドには有って、日本にはない何かなのですが。それが何なのか言葉で表現出来れば、日本でオーダーする際にその点を踏まえて注文出来るのですが、経験不足ゆえか、言葉にすることができません。以前、国産の靴でも話題にしたものと同じと思います。

>当方は昨年友人からヴィンテージの生地を2着分譲って頂いた(格安で)ので、ロンドンのテイラー(デイヴィス&サン)に持ち込んでスーツを作ろうと思います。

うらやましい限りです。デイヴィス&サンということはファーラン&ハーヴィーということでしょうか。3plyのトニックとは良いですね。お色目はいかがでしょうか?日本の盛夏では3plyのトニックやフレスコは暑くて厳しいですが、やせ我慢して、涼しい顔でそれを着ていられる、そんな人間になりたいと思っています。

れの様

早速の返信を有難うございます。

なるほど仕立ての良い服と歳を積み重ねていきたいとのお話、尤もだと思いました。特に仕立ての良い服はそこから色々なエピソードが生まれるのを実感します。

最近ロンドンのテイラーに作らせた3ピースを着てパーティに2回立て続けに出ましたが、どちらも外見や服に関わるちょっとした話題を提供してくれたので、様々な出会いがそこから生まれました。やはりパーティは立ち姿の美しい英国仕立てが映えるようです。

金洋服店を含めた国内のテイラーと英国のテイラーの違いは縫製やパターンについては英国式を取り入れているところも多いので差はないのかと思いますが、もっと微妙な、例えばポケット位置や着丈、カッティングといったさじ加減が違うのではないかと思うことがあります。

靴も日本人の作る靴の方が優秀だという話をよく聞きますし実際綺麗な靴を作られる英国帰りの職人さんも増えてきました。今後日本人の足に合う靴をどれだけ英国風に仕上げてくれるか、ラストメイキングに注目していきたいと思っています。

モヘア混の生地でのスーツですが、確かに盛夏での着用は厳しいので、初春~初夏までと中秋~晩秋までの着用を考えています。確かデザイナーの赤嶺さんが「モヘアのスーツをもっと一年中着てもよいのでは…。」とリコメンドしていたのを思い出しました。

返答ありがとうございます。

>もっと微妙な、例えばポケット位置や着丈、カッティングといったさじ加減が違うのではないかと思うことがあります。

そこをどうすれば良いのか、オーダーの際に指示出来れば良いのですが、そのような知識も技量も持ち合わせていない為、国内でのオーダーに二の足を踏んでいる次第です。靴にしろスーツにしろ技術的には日本の職人は世界最高峰だと思うのですが、私のような顧客側が低レベルが故に、職人のさらなる向上を妨げていると思っています。

確か、赤嶺さんはモヘアのスーツを推していましたね。ただ、モヘア自体は非常に好みの分かれる素材だと思っています。私としては以前復刻されていた3plyのフレスコの方が好みです。ポーラーなので一年中とはいかないですが。ただこの硬いフレスコも苦手な人間が結構多いようで、私の周りでは不評です。
当初、ヘンリープールにはマーチンソンの3plyのフレスコで3ピースをオーダーするつもりでしたが、ただのウーステッドにしてしまいました。次はツイードかフレスコのスーツが欲しいところです。

れの様

私も微妙なさじ加減を職人に伝えるだけの経験も知識もありませんので、さじ加減のできる英国のテイラーやイタリアのサルトに頼んでしまいます。

ただここで、日本の職位人さんの中にもその絶妙なさじ加減を体得している人が現われつつあるようです。そういったテイラーやブーツメイカーには大いに期待していと思います。

年末は京都と奈良に行ってきましたが、ある意味日本の文化の凝縮された地に行くと、私のようによく理解できていない日本人さえいる中で、外国の人が理解するのは大変だろうなと思いました。

逆に言えば洋服という西洋文化を作り手の職人も着手である私たちも、理解するのは難しいことなのかもしれません。

お直しで詰めばかりとは羨ましい限りです。私は出しばかり。それもパンツに至ってはウェイストバンドなんて別生地でツギハギですよ。トホホ。ベルトループのあるパンツですが(爆 無しだったら格好悪いけど、それはそれで物を大切にしてるな~と思われるかも?(そんな訳無い!)

住職さん

住職さんはいつも誂えのスーツを着ておられたと思いますが、誂えのスーツは直しを行う場合はやはり既成よりも直せる範囲は広いのでしょうか?

いつだったかサビルロウの誂えスーツは身体が15㎏変化しても対応できると聞いたことがありますし、ヘンリープールのスーツの裏側を見ると生地のあまりを確かに多めにとって作っているようです。

もっともサビルロウ界隈でもファーラン&ハービーのようにギリギリの尺寸の生地でも作ってくれるところもあれば、ヘンリープールのように充分な尺寸がなければ作ってくれないところもあるようですが…。

体型の維持も歳をとると中々楽ではありません。

誂えはやはり直せる範囲は広いと思います。ジャケットは大体問題ないのですが、パンツですね、問題は。まだ独身の時に誂えたカンパーニャのパンツですが、28インチくらいだったのが今では32ですからさすがにツギハギにしないとだめですね。4インチくらい行けると思ったんですけどね~

アットリーニでチェーサレに採寸してもらい、仮縫いをつけてもらったスーツが3着あるのですが、これがどこまで直せるか今悩んでいます。NYの店で無料で直してもらうか?ペコラの佐藤氏に直してもらうか?着ないにしても宝物のような物ですから、ちょっと悩んでいます。

住職さん

なるほど、ジャケットよりもパンツの方が直せる範囲が狭いということですね。

それにしてもチェサーレに採寸、仮縫い付きのアットリーニは歴史的な価値がありそうですね。アーカイブものにしても良いのではないでしょうか?

ペコラの佐藤さんにもそう言われました。もちろんアーカイブされます。アーカイブされるのは私の場合ですが、

カンパーニャ
ピロッツィ
ルビナッチ(紛失中なので見つかったらですが)
アットリーニ

ですね。

現在作ってもらっている仕立て屋さんは同じ年代の二人なのでまだアーカイブしなくても大丈夫ですかね?(笑

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