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2012年8月18日 (土)

V-Opening(Vゾーン:その1)

Vゾーンを考えるとき、最初に考えるのは何だろうか。お洒落の達人ならば着たいものを瞬時に組み合わせてしまうのだろうが、そう上手くは行かないのが常人。靴好きということもあって、スーツなりジャケットなり土台を決めたら、その次に履く靴とVゾーン、中でもネクタイとの組み合わせを考えることがよくある。黒靴に合う色や茶靴に合う色、カーフ靴に合う素材やスェード靴に合う素材など、靴とネクタイが合わない何となく一日が落ち着かない。

Top to Toeとは帽子から靴までの意だが、帽子を被る習慣がなくなりつつある現在、これをネクタイから靴までと置き換えてみると双方の相性も大切になろうというもの。靴とネクタイが決まれば、ネクタイを覆うシャツの色や柄、襟型や素材感も決まる。仕上げはVゾーンからほど遠くないポケットスクェア、ゾーンには入らないが着こなしのアクセントになる。そこで今回は履く靴をイメージしながらVゾーンを考えてみようと思う。

1.ミッドブラウンのタッセルローファーに合わせて

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本来は初夏の装いにこそ相応しいコットンスーツ。今年の一押しに挙げていたショップもあったようだが、街中で着ている人を見かけることは少なかった。クールビズのスタートが早まったこともあって早い時期からジャケットレスにノータイというスタイルに押された感がある。靴が茶系ならば、定番の青と茶(アズーロエマローネ)でもよいが赤茶色を選べば、シャツに青系統をもってくることができる。

2.素材を合わせたVゾーン

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コットンスーツに合わせてネクタイもカジュアルなニットタイを選択。素材はシルクだが見た目からして軽快な印象になる。シャツとチーフはどちらもブルーを基調としたリネン素材。スーツはゼニアのス・ミズーラでタイがフィレンツェの名店タイユアタイネーム。シャツとチーフとも勿論イタリア製なので、全てイタリアンブランドの組み合わせになる。この場合靴はアメリカ製、オールデンのタッセルスリッポンを想定している。

3.ブラックカーフのパンチドキャップトゥを合わせて

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オルタネイトストライプのスーツはビームスのカスタムオーダー。リングジャケットによる縫製で生地はE.Thomas(E.トマス:イタリア)のスーパー120'sを使用。ネイビーの地に細かなストライプが入る生地表はビジーな雰囲気がするので、靴は反対に控えめなパンチドキャップトゥを選択。ネクタイも靴のカーフ素材とマッチする無地のシルクタイを用意。

4.シンプルなVゾーン

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やや幅広で存在感のある無地のネクタイにはあえて無地の白シャツを用意。ただしピンホールのシャツ襟を選び、真鍮のカラーピンを留めながらディンプルを持ちあげている。無地同士のタイとシャツを合わせる場合は襟型に凝ったりタイバーなど小物を使ったりするとアクセントになる。青と白の組み合わせを生かしてチーフも青・白の小紋柄を挿してみた。ネクタイはイタリア製のブルックス、チーフはゼニアでシャツはラルフローレンのもの。

5.ライトブラウンのローファーを合わせて

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ネイビーのジャケットに合わせるトラウザーズはグレーのウール素材かコットンならばカーキのチノクロスあたりだろうか。どちらにしても明茶のローファーが似合う。ネクタイも同じ茶系でシャツ縞の幅より大きめのストライプタイを用意してみた。英国人が嫌うという(確かめたわけではない)青と茶の組み合わせだが、日本人にはどちらの色もよく合うと思う。ネイビージャケットで茶色の靴を履こうと思ったらアズーロ・エ・マローネを試さない手はない。

6.アズーロ・エ・マローネ

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ジャケットはホップサック調の生地を用いたバーニーズオリジナル(イタリア製)。ネクタイは茶のベースに細い青のストライプが入っているところが肝で、これに合わせてシャツもブルーのベンガルストライプを選んだ。どちらもルイジ・ボレッリで、同じメイカー同士はやはり相性も良い。仕上げのポケットスクェアはネクタイよりさらにトーンを落とした濃茶のペイズリー、こちらもバーニーズオリジナル(イタリア製)。

7.黒・茶どちらの靴にも合う組み合わせ

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淡色の組み合わせにミディアムグレーのトラウザーズを選べば黒の靴でも茶色の靴でも問題なく合う。むろんネクタイも黒・茶どちらの靴にも合うライトブルーを選んでいる。色々あるが黒靴ならばローファー、茶靴ならばバックルシューズあたりはどうだろうか。ただしダブルバックル(しかもそのうち上側をあえて外す履き方)ではなく、シンプルなモンクシューズの方が雰囲気に合うと思う。

8.ブライトカラーの組み合わせ

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ジャケットはグリーンがかったサンドカラーにサックスとベージュの細いオーバーペインが入ったベルベスト製だ。サックスのペインを拾ってネクタイは明るめのブルーを選ぶ。強い色調を避けて淡い組み合わせを考えるとシャツは白無地が一番、ボレッリのBD(オックス地)を持ってきた。ここでもネクタイとポケットチーフも含め全てがイタリア製になっている。こうしてみると如何にイタリアの衣料品が日本に多く入っているのかが分かる。

9.ブラックエラスティックシューズと合わせて

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黒の紡毛系素材を用いたシルバーボタンのブレザーを中心に、黒のアイテムでコーディネイトに挑戦してみた。履く靴は勿論黒のタウンシシューズ、エラスティックサイド(クレバリー風)やエラスティックタブ(グリーンのウィグモア風)を合わせたい。素材はカーフでもアリゲーターでもよいが、フォスター&サンお得意のブリーチ仕上げの黒靴もお薦めだ。

10.ブラックコーディネイト

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黒のブレザーはパープルレーベル。白のストライプが入ったブラックタイも同じパープルレーベルのもの。シャツはオフホワイト地にブラックとグレーのオルタネートストライプが入ったカスタムメイドで、ボレッリのス・ミズーラ。スティッフナーの入らない柔らかくも大ぶりな襟をタイバーで挟みノットを持ち上げてみた。襟下に少しひねりを入れたぶん、ポケットスクェアは白のリネンをTVフォールドでオーソドックスに。ブレザーの銀釦に合わせてタイバーもシルバーのものを選んでいる。

その日何を着るかは、仕事の内容、時間や対人関係、天候や気温など状況によって色々と変わるもの。朝の限られた時間でその日の服装を考えるためには誰もみな自分なりのルールがあると思う。スーツを選んだら次にネクタイから決める人もいればシャツから決める人もいる。仕事では黒靴以外履かない人もいれば仕事着にチーフを挿さない人もいよう。それぞれ自分なりのやり方で決めた装いには人となりと言おうか個性がよく表れていて参考になることも多い。

そこで時々「明日はあのネクタイを締めていこう。」とか「あのシャツを着ていこう。」あるいは「あの鞄を持っていこう。」というように特定のアイテムからコーディネイトを考えてみる。すると今までと違う雰囲気になったり普段と違う色合わせになったり、人の着こなしを参考にするのもまた楽しく、装いの奥深さを改めて実感する。今回は靴を出発点に服装を考えてみたが、近いうちにネクタイやシャツ、チーフなど起点を換えてコーディネイトを考えてみたい。

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