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2011年10月16日 (日)

RRL Boots(ダブルアールエルのブーツ)

この夏久しぶりに訪れたニューヨーク。5番街に出店準備中のユニクロを見つけ、16年前とは随分街並みが変わっていることに気が付いた。マディソンAvのポロ本店の辺りもレディスや子供服など大小様々なポロショップが隣接している。残念ながらレディスの売り場には入ることはなかったが、16年前はその場所にRRL(ダブルアールエル)が売り場を構え、本物のヴィンテージウェアかと思う程のプロダクツに驚いたことが懐かしい。

RRLの魅力はヴィンテージウェアのもつ雰囲気を自然なダメージ加工やエイジング加工で再現したり、カントリーやウェスタン、アウトドアなどアメリカンウェアのもつ機能的なディテールに拘りながら商品に仕上げたところにある。1993年の展開後はN.Yや原宿店は勿論、海外駐在先のポロショップでも色々なアイテムを買い求めてきた。1998年に海外駐在を終える頃、丁度RRLもクローズドするというので、それこそユニクロのようにまとめ買いをしたことさえある。その後暫く遠ざかっていたが2001年後のリスタート後も拘りのある商品をリリースし続けていたようだ。そこで今回は最新のRRLからラギットなブーツを紹介しようと思う。

1.ブーツのボックス

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初回発売のヴィンテージレザーを用いた「CANYON BOOTS」と同じ箱に入った最新のブーツは名称を「RUSETT BOOTS」に変えての展開となっている。その名前からはレッドウィングのオロラセットブーツを連想するが、オンラインのカタログ写真からはレッドウィング独特の赤みがかったブラウンよりももっと明るい印象を受ける。それにしても箱から既にヴィンテージの雰囲気満点だ。

2.シューバッグ

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付属のシューバッグは目の積んだコットンダック、日本では帆布と言った方が馴染みが深いかもしれない。その帆布を用いたバッグに予備のナイロンブーツレースが2組付属している。ブーツ本体には濃茶のレザーシューレースが結ばれていて、購入者が選択できるようにしてあるところなどディテールに手を抜かないRRLのコンセプトが伝わってくる。

3.ラセット・ブーツ

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エンジニアブーツと呼ばれるそのスタイルは、ネルシャツとデニムなどアメリカンワークウェアに合わせるとぴたりとはまる。8インチ丈のハイカットブーツは、ラギットな外見だけでなく実際にアウトドア場面では、足首のサポートは勿論つま先や踵部分の頑丈な芯が足全体をガードする。こう書くと頑丈で重いような印象を受けるが、持ってみると思ったよりも軽量なことに驚く。

4.つま先部分

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つま先部分はフリンジの付いた当て革がインステップ部分に重ね縫いされていてデザイン上のアクセントと甲を保護する役目も果たしているようだ。どことなくホワイツ・ブーツの雰囲気に似ているが、ホワイツではモックトゥのブーツを生産していないようなので別のファクトリーなのだろう。革はレッドウィングのようなオイルドレザーというよりはクロムエクセルレザーに近い感じか。

5.タン部分のタグ

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ワークブーツによく見られるタン部分のメーカーズタグ、RRL専用のものが縫い付けられていて、拘りどころ満載の仕上げだ。ジーンズのコインポケット裏のセルビッチや裾のチェーンステッチなどヴィンテージジーンズのディテールをとことん追求する姿勢が気に入って注目し続けてきたRRLが放つフットウェアらしく、初回のキャニオンブーツがまたたく間に完売したというのも頷ける仕上がりだ。

6.レッドウィングとの比較

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左はレッドウィングの8103ワークオックスフォード、右がRRLのブーツ。つま先のモックトゥ部分は両者とも非常によく似た作りだ。どちらも1枚革に予め折り山を付け、その筋に沿って革を丸めながら摘み縫い(所謂ロールステッチ)している。チぺワやホワイツなど他のエンジニアブーツメイカーではこうした仕様のつま先は見つからず、レッドウィングの別注かと思うほどだが、インソールを見ると別物のようにも感じる。謎の多いブーツだ。

7.ネオプレーンソール

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レッドウィングのように純正品ではなく、リペア品として市販されているタイプのネオプレーンソールが付けられたブーツ。このネオプレーンソール(エンジニアソール)は耐油や耐摩耗性は高いが滑りやすいため山登りには向いていないそうだ。本来はオイルの染み込む工場などで働く為の靴底なのだろうが、こうした本来の機能を残しながらもより気軽に街中で履けるデザインに仕立てるのがRRLの真骨頂といえる。

8.ブーツヒール

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外羽根部分の付け根と踵上部に付けられた真鍮色のリベットがタフな印象を与える。アンクル部分の革の切り替えしはアクセントになるが履くと踝に当たるので厚手のソックスを履いて履き慣らす必要があるだろう。下5列のアイレットに3列のフック、通常はここまで締めると思うが更にもう1列アイレットが追加されていて、フックのように外れず靴の履き口をホールドできるようになっている。ホワイツやウェスコ、レッドウィング同様メイドインUSAのブーツとしてRRLも手抜かりはない。

9.替え紐

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レザーのブーツレースの替え紐として付属していたイエロー&ブラウンのナイロンレース。レザーよりも引張り強度は強く、擦れにも強いだけでなくフックにもぴたりとフィットする。ブーツ全体を締め上げるにはナイロンレースの方がよいのだが、RRLのブーツらしくチぺワやレッドウィングといった定番のワークブーツとの差異を楽しむにはレザーレースを選択した方が良さそうだ。

10.ブーツのサイドビュー

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履き口部分に刻印されたRRL、グレーの霜降りマウンテンソックス(クライミングソックス)を履いてジーンズやブラウンヘリンボーンのウールパンツと合わせる。ラルフ・ローレンではパンツの裾をブーツにインさせて、アウターにCPOジャケットやフィールドコート、ライニング付のGジャンやハンドニットのカーディガンなどと合わせているようだ。

11.ラルフローレンのブーツ

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昨シーズンのベネディクトブーツはラルフローレンレーベル、今シーズン購入したラセットブーツがRRLレーベルとカテゴリーは異なるがどちらもラルフ・ローレンらしさが溢れている。秋から冬にかけて週末はフィールドに出かけることも多い。年末は信州のコテージで過ごすことになるだろう。紅葉から雪の世界へめまぐるしく気候が変わるこれからの半年間、オフはラルフ・ローレンのブーツで過ごすのも悪くなさそうだ。

先日原宿に出かけたついでにポロの旗艦店を覗こうと思ったがちょうど催し物があったようで中に入れなかった。代わりにデパートのインショップでコーナー展開されているRRLに立ち寄ったがそこではブーツなどのフットウェアは取り扱っていないようだった。足元から装いを組み立てる事が多いせいか、気に入った靴を見つけるとまずは店頭で探すことにしている。

残念だが、欲しいと思うブーツやシューズ、それにウェア類は扱っていたとしても割高であったり、あるいは扱っていないことの方が多い。他に同じようなテイストのものを扱うショップがあれば代用することも可能だろうが、RRLのアイテムは他のブランドにはない独特のテイストがある。その世界が好きな人にとっては日本での展開は物足りなさを感じるのではないだろうか。まだ暫くはアメリカの知人に迷惑をかけながら逸品を取り寄せる機会が増えそうだ。

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コメント

RRLのブーツ、形は他のアメリカンブーツと大きな違いがありませんが、仰るように細かい拘りが満載で大好きです。履き口が細く締まっていて格好良いですね!
日本円価格の割高感から、いつも表参道の旗艦店で指を咥えて見ているだけですが、いつかは自分も手に入れたいなと思っています。(レースアップし、更に履き口部分をダブルのバックルで締めるタイプのハンティングブーツがあり、それが堪らなく格好良いのです!)

シロさん

コメントを頂き有難うございました。

ダブルバックルのハンティングブーツ、ウェブの写真で見ました。その昔エシュンがジョンロブコテージラインの為に作っていたノルウェジアンウェルトのものとよく似ていて、格好いいですね。

日本のRRL(特に靴やアウター)はなぜ本国とあんなに値段が違うのでしょうか?昔の円=ドルレートのままの値付けなのかと思うほどです。大体1ドル=120円見当で値段設定されているような感じがします。

Cobblerさん

関税やマージンもあるのでしょうが、ロロピアーナのように「品質を価格を理解してくれる顧客がいればそれでいい」という感じでしょうか。

本稿を読んでRRLのデニムのコインポケット裏にセルビッチが使われているのに初めて気付きました(笑)ユーザーでも気付かない所まで拘る姿勢に改めて感心です。

シロさん

早速の返信、有難うございました。

なるほど、「品質とそれに見合う価格を理解の上買い求める顧客がいればそれでよい」ということですね。確かにそうかもしれませんが、一方で直接ポロ社から買い付けて売り場で展開するバーグドルフやサックスといったデパートではシーズンエンドには半額以下でセールをしているのを見るとふと疑問が湧いてしまいます。

尤もシロさんも気付かれた(笑)コインポケット裏のセルビッチのように、ユーザーが知らないところまで商品に拘る姿勢はイタリアのサルト(特にナポリのテイラーなのでしょうか)と共通しているものがあると思います。だからこのブログでも定期的にアメリカンカジュアルウェアを紹介してしまうのかもしれません。

時々覗かせて頂いてます。
素敵なコレクション・趣味にいつも感嘆しています。

今回のブーツは、Thorogood (Weinbrenner)製
ではないでしょうか?少し違いますでしょうか。

私も持っている以下のブーツに少し構造が似てるかな
と思いましたもので。
http://shop.beams.co.jp/shop/plus/goods.html?gid=523402

笑ってポンさん

初めまして当ブログへの訪問並びにコメントを有難うございます。

さて、さっそくご紹介いただきましたブーツメイカーのThorogood (Weinbrenner)のウェブページを見ましたところ中でもヘリテイジシリーズのモックトゥ8インチブーツはかなり雰囲気が似ていました。もしかして笑ってポンさんの御推察どおりなのではないでしょうか?

それにしても皆さん色々な靴メイカーの事をご存じで、こうしてブログを通じて知己を得た方の情報で未確認情報というものが殆ど無くなりつつあります。

やはりネットの力は大きいと感じました。

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