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2011年8月12日 (金)

Shopping in Manhattan

久しぶりのニューヨーク・マンハッタンはバッテリーパークからスタチュークルーズ乗船で幕を開けた。最上階のデッキが大勢の人で賑わうのも夏ならでは。涼を求めて集まるのは世界共通のようだ。マンハッタンの滞在はミッドタウンが便利だが、最近はロウワーマンハッタンにも高級ホテルがオープンしているとのこと。初めて来た1991年当時より辺りの再開発が進み、ワールドトレードセンターのツインタワーが印象的だったスカイスクレイパーの眺めも昔とは異なっている。

9.11以後、有料公共施設入場に対するセキュリティチェックはかなり厳しい。リバティアイランド内の”自由の女神”内部に入るのにも人数制限がある。運よく入れたとしてもクラウン(冠)部まで階段を歩いて登るには更なる入場制限が待ち構えている。昔はほぼフリーパスで登れたことを考えると色々なところに違いを感じる。これもアメリカのChangeなのだろう。

1.ワンワールドセンターの建設

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バッテリーパークからクルーズに出る波止場から写したグランド0に建設中の新貿易ビル。名前はワンワールドトレードセンターという名称だそうだ。乗船前は大勢の客が並びボディチェックを受ける。チケットこそオンラインで事前購入していたので直ぐにセキュリティチェックに並べたが、ニューヨークでは入場券や切符売り場には大勢の観光客が長い列をなす。滞在スケジュールが限定されてしまうが訪問先が決まっていたらチケットはオンラインで事前予約する方が賢明だ。

2.ラルフ・ローレンのヘッドクォーター(本店)

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ポロ本店は5階まで売り場が広がり、レディスものは向かいのショップに全て移転したので紳士物をゆったり買うことができる。ポロ・ラルフローレンやパープルレーベル、RRLにブラックレーベルなど、靴はイタリア製のグッドイヤーに混じって相変わらずエドワードグリーンのトップドロウァー仕様のウェルト靴が展開されていた。

3.マディソン街のシルヴァノ・ラッタンジ店

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ニューヨークのショッピングについて検索すると、しばしばこのラッタンジの店がヒットする。なんでも最も高い靴を売る店とのことで、通常のカーフ製ハンドウェルテッド靴が3,500$と紹介されていた。ロンドンのビスポークメイカーとほぼ同額である。店の中には入らなかったが、ノルヴェジェーゼの靴が飾られていた。ラルフローレンの靴売り場でも見たが、ステッチの強烈な存在感が売りのノルヴェの靴は再び注目を集めるかもしれない。

4.アメリカンモカシン(ペニーローファー)

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メイドインU.S.Aのペニーローファー、ニューイングランドのメイン州に残る数少ないアメリカンモカシン工場に別注したものだろうか?左はアメリカのミシシッピアリゲータを素材に用いた珍しい1足でラッセルモカシンにも似たモデルが見られる。右はヴァンプ部分にチェックのファブリックを用いたものでオールデンのケープコッドシリーズと同じ作り、メイン州にあるというオールデンが買収したファクトリーかも知れない。

5.ソール

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ヒールトップからリフト全体は両社とも同じパーツを使っているようだ。となるとどちらも同じファクトリーで作られた線が濃厚になる。共にマッケイコンストラクションだが、ラルフ・ローレンの方はウェルトに当たる部分に出し縫いのようなイミテーションステッチが入る。因みに定価はアリゲータが2800$、カーフとファブリックのコンビが395$で、素材の違い以上の価格差がある。

6.インソックとブランドの刻印

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下はポロで購入したペニーローファー。Poloという文字やポニーマークの付かないブランドマークに変わっている。一方上のペニーローファーはポールスチュアートのもの。両者ともインソックまで実によく似ている。色々調べたが恐らくRancourt & Coというファクトリーに違いない。ここはポロUSメイドシューズをはじめとしたアメリカのブランドやコールハーンなど同じ靴メイカーが別注をかける工場のようで、昔エドワード・グリーンが様々な靴ブランドの既成靴を一手に引き受けていたのとよく似た状況のようだ。

7.サドル部分

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どちらもハーフサドルになっているが、サドル部分をモカシン部分同様にアッパーと縫い合わせている。ポロ(上)のペニーローファーでは更にビーフロール仕上げも加えており、手間ひまのかかった作りになっている。勿論ポールスチュアート(下)の仕上げもデリケートな素材に見合うようサドル部分を履き口のカラーに合わせて短めにするなど工夫しているようだ。このRancourt & Coオンラインオーダーも受け付けており、手縫いのウィスキーコードヴァンペニーローファーが500$とのこと。MTOなので完成まで数週間かかるが他にはないものが手に入りそうだ。

8.アリゲータモカシン

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ヴァンプ部分は靴の左右で斑を揃えている。これがウェストンだとサドル部分も斑を左右で揃えてくるのだが、アメリカの靴はそこまでは気にしないようだ。アッパー部分アウトサイドは踵までワンピースだがインサイドはサドル下で縫い合わせているので全部で6つのパーツから出来上がっていることになる。マットなアリゲータスキンはビスポーク級の素材を使っていると思われる。

9.マドラスチェックペニーローファー

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エルムズワースという名のローファーはマドラスチェックをエプロン部分に張り合わせたもので、レザー部分をアンティークフィニッシュとするなどラルフ・ローレンらしい拘りがある。しかもチェック生地の取り方が敢えて左右バラバラなところが肝で、カジュアルな装いにちょっとしたポイントを与えてくれそうだ。

10.レングスとコーディネイト

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同じサイズ(9-D)を購入、昔のバス・ウィージュンやコール・ハーンのペーニー・ローファーと比べてエプロン部分が長いのが今風で嬉しい。どちらも合わせるボトムスはチノパンやデニムが定番。トップスはBDにフーデットパーカやレタードカーディガン、あるいはチェックBDにネイビーブレザーなど色々考えられそうだが、今回訪問したハーバード大学のHが入ったスウェットも中々よさそうだ。

ニューヨークのメンズストアはどこも健在だ。ブルックスは思ったよりも昔の雰囲気を残していて、靴売り場の店員など実に気さくでアットホームだった。アンラインドローファーを試着した時も左右の色が違うのでポリッシングしてくれた。結局差は殆ど縮まらず、購入を見送ったが、店員はかえって申し訳なさそうにしていた。ポールスチュアートの店員も素晴らしい対応で、ここの店員の質は間違いなくNYのメンズ・ショップの中でもトップクラスだ。買い物をする価値のある店だろう。ポロショップはともかく店員が多い。そしてその人件費が価格に乗っているのではと思うほどの商品価格。中には気さくな店員もいるがスーツ姿の店員は気取り過ぎとの印象を受けた。

もう一点、ニューヨークは相変わらず物価が高い。昔「世界一物価が高い東京」と言われたのが嘘のようだ。東京はNYより過ごしやすく、快適で綺麗、食事も商品もリーズナブルだし、高級品もニューヨークとさほど変わらない値段で買える。帰国直前から米国経済が減速し、知人も「アメリカの景気はとても悪い。」と言っていたが、そうした雰囲気をあちこちで感じた。それでもニューヨークにはパワーがある。最後の週末などセントラルパークから5番街、マディソン街周辺は世界中の人が集っていた。これは東京では決して見られない光景だ。「日本にもこのパワーが欲しい。」と思いながら日曜日のニューヨークを後にAAのフライトで羽田に向かった。

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コメント

お世話になっております。
アメリカ旅行お疲れ様でした!
ニューヨークには行ったことがないので行きたいのですが、ヨーロッパ(UK?)を優先してしまう傾向があります。
良い感じで味が最初から出ていそうなローファーですね。
自分は昨日初めて百貨店でサントーニをはじめとするイタリア靴(マッケイ製法)を見ましたが、グットイヤーの英国靴とは又違うコバが張ってないなどエレガントと呼ばれるゆえんを感じ取ることが出来ました。
ロンドンやフィレンツェに来週末からいってくるので今から楽しみです。
といっても、今回はロンドンでシャツのオーダー以外は靴はどこで購入しようかまだ決めていない次第です。管理人さんは雨の日はどのような靴を履いていらっしゃるのでしょうか。もしよろしければ参考程度にご教授いただければ幸いです。

長文で失礼いたしました。

tkykさん

コメントを頂き有難う御座います。

無事ニューヨークから戻ってまいりました。久しぶりのアメリカでしたが、英国圏での駐在、語学学習が中心でしたので、初めのうちはアメリカ英語が聞き取りにくく戸惑いました。来年のサマーバカンスはUKを中心としたヨーロッパにしようと思います。

さてご質問の雨の日の靴ですが、仕事ではグリーン製ダイナイトソールのスェード靴やウェストンのクレープソールセミブローグ、黒ではKTルイストンのバインダーカーフプレーントゥなどを履いています。週末などは思い切ってプラダスポーツのレザーシューズを履くこともあります。やはりウェルト靴が中心ですがベビーカーフではなく表面に加工のしてある物やスェード、グレインレザーなどを選んで履いています。

管理人様

ご返信ありがとうございます。
語学学習もかねてのアメリカだったのですね。
海外駐在経験があるので英語は問題ないと思ったのですがやはり英国英語と米国英語の違いの習得と言った意味合いがあったのでしょうか。
靴についてご教授いただきありがとうございます。
やはり雨の日はレザーソウルよりもダイナイトなどがよさそうですね。
自分はChurch'sをメイン(たまにEGやJL)なので、今回の渡欧の際にAlfred SargentやLoakeあたりで購入を検討しております。ただいかんせんサイズが日本にないのでサイズ探しからになるためなかなか時間がかかりそうです。。。

tkykさん

今回は語学研修ではなく、純然たるバカンスでしたが、今まで英国英語の研修をずっと受けてきたこともあって特にマサチューセッツでは少しこもった「末尾の聞き取りにくい米国英語」にやや戸惑いました。

それから雨の日用の靴の情報をありがとうございました。やはりダイナイトソールやウェストンソールなど雨の日似合うソールの靴をお履き出したか。雨専用の靴は探せば色々あると思うのですが、その気になって探してみるとどれも帯に短し襷に長しといった感じで思ったよりも見つかりにくいようです。

返信が遅れてしまいすみませんでした。
本日ロンドンに到着しました。
こっちは涼しいです。といっても到着時は夕方でしたが、周りは皆長袖だし、息も白くなりますが半袖でもいけました。
雨の日にぴったりな靴・・・是非探し当てたいです。
本日Northamptonにも行けそうなら行こうと思います。

tkykさん

ロンドンからのコメントを有難うございます。

息も白くなるほどの気温というと、半袖では正直なところ大変なのではと思いましたが、寒ければジャーミンStでシャツを買ったり、ボンドStでニットを買ったりすることもできます。紳士物の街ロンドン滞在のよき思い出ができることを祈っております。

ノーザンプトンにいかれるとのこと、懐かしい響きを感じます。行かれましたら近況など是非お教え下さい。靴産業がわずかに残っている小さな町ですが、ちゃんとインフォメーションセンターやショッピングモールがあってそれなりに楽しめる街だと思います。

お世話になっております。
返信がおくれてしまいすみません。
今回のロンドンは本来のロンドンらしく雨も多かったです。
今までのロンドンはずっと快晴だったのでようやくらしさを体験しました。
ノーザンプトンですが時間がなくて行けませんでした。
今回もシャツをオーダーしてきました。カジュアル用とフォーマル用で話しながら決めて文字通りビスポークで楽しかったです。
サイズもほぼ確定したのでメールオーダーも出来ると思いますがやっぱり訪問してビスポークをしたいので次回は来年以降になるかと思います。

tkykさん

まずは無事帰国されたとのこと、安心いたしました。

雨のロンドンはあまり経験がないのですが寒波のロンドンは経験しております。予期せぬ天候は色々なエピソードを生んだのではないかと推察しております。

さて、ノーザンプトンですが近いとはいえロンドンから列車で1時間、1日がかりであることを考えると、優先順位は低くなります。次に英国に行かれましたときは英国紳士靴の聖地詣で、実現できるといいですね。

シャツのオーダーはカジュアル用とフォーマル用(ビジネス?)ということで、特にカジュアル用のシャツをどのように注文されたのか色々な想像をしております。ひょっとして「ヴィエラ素材のようなものでタッターソールのシャツを作られたのかな?」などど…。

お時間がある時にでもお教え頂けますと幸いです。

管理人さん

ご返信ありがとうございます。
昨年はノーザンプトンに行ったのですが、今年は時間の関係上カットしました。
予期せぬ天候は色々と思い出になります。
ヨーロッパではポルトガルに行ったとき以外は雨を経験しなかったので貴重な経験をしました。
電車から一時間くらいかかりますし電車代もそれなりにかかりますのでなかなか。。。
次回は行ってきたいと思います。
シャツのカジュアルは、基本的にはフォーマル仕様と同じですが、カラーの形を変えたり生地をストライプにしたりしました。
SOKTASという生地にしました。

tkykさん

お返事が遅くなりまして申し訳ありませんでした。

フォーマル用のシャツの襟型や生地を縞柄に変更してカジュアル用に注文されたとのこと。ノータイでもタイドアップでも使える雰囲気のシャツなのかなと想像しています。

シャツのオーダーは完成品がこのところぐっと増えたのでしばらくは必要なさそうなのですが、近い将来必要になった時に店が存続しているか、そこがちょっと気になっています。

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