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2011年4月23日 (土)

Dog year collar(スイングトップ)

スイングトップと聞くとアイビー世代としてはマクレガーの赤いジャンパーを思い浮かべてしまう。ところがこのスイングトップという言葉はVANが名付けた和製英語で、マクレガーではDrizzler Jacket(米語)という商品名でゴルフ用の上着として販売していたようだ。日本ではドッグイヤーと呼ばれる襟が特徴的なスイングトップだが、マクレガーの襟はドッグイヤーではなく、むしろ英国陸軍用として開発されたジャンパーをバラクータ社で防風・防水機能を加えたG-9を日本のスイングトップはデザインソースにしているのだろう。

このバラクータ社のG-9はジップ・フロントにラグランスリーブ、袖口や裾がリブ編みというデザインで後に続くゴルフジャンパーの原型となったが、その袖口をカフ仕立てにし、裾口をスクェアカットにした着丈の長いモデルがある。それがドライビングジャケットと呼ばれるG-4で、その名の通りオープントップの車に乗る時は勿論、車から降りてショッピングする際も街着として通用する汎用性の高いジャンパーだ。そこで今回は英国カジュアルウェアの名品バラクータのG‐4を紹介しようと思う。

1.コーディネイト

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裾口がリブ編みのジャンパーだと車に乗り降りする度に持ち上がってベルトが見えてしまうのだが、このG‐4は写真の通りスクェアで着丈が長いのでドライビング時も腰回りを常に覆ってくれる。運転に適したジャケットに合わせる足元は本来ならばドライビングシューズが最適なのだろうが、スィングトップのイメージが強いこともあって、アイビー調にローファーを足元に持ってきている。

2.サックスブルー

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サックスブルーの色目は当時乗っていたエーゲブルーのプジョーオープントップに合わせて購入したもの。フレンチカーに合わせてフレンチアイビー風に全体をコーディネイトすることが多かった。特に今の季節はオープンカーに最適で、ボトムスも明るく軽い色目のベージュのコットンパンツがマッチする。

3 ディテール#01

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スイングトップの原型G-9ゆずりのドッグイヤーと呼ばれる前襟部分。ボタンにはバラクータの刻印がついている。アイビー時代はこのドッグイヤーの襟を立てて着るのが格好良く見えたものだったが、実際このジャケットを手に取ってみると寝かせて着るよりも立てた状態で着る方が適したカッティングになっているようだ。

4.ディテール#02

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背中にはアンブレラヨークと呼ばれるディテールが施されている。通気性と雨の滴を落としやすくするためと言われているが、完全にスリットがあるわけではないので通気性についての機能は限定的だろう。雨の滴についてもその効果はあまりなさそうだ。むしろデザイン的な要素が強いと感じる。一方両脇のアジャスターは強めに絞ることで寸胴のシルエットに変化を付けられる事もあって実用性の高さを感じる。

5.ベルト&トラウザーズ

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ベルトはヴァカッリのアリゲータベルト。素材を意識せず色目で合わせてみた。コットンパンツの方はGAPの定番品でスリムフィットチノ。GAPのスリムフィットはローライズだがシルエットがPT01に近い感じで中々良い。裾を短めに上げて靴下を見えるよう履くとアイビールックとしても使えるし、イタリアンカジュアルに合わせてもしっくりとくる。

6.ローファー

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合わせたローファーはどちらもラテンの国の靴。プジョーに合わせてフレンチアイビーを意識してみた。右がJ.M.ウェストンのサマーローファー。定番のローファーをマッケイで仕上げた軽い履き心地はドライビングにも適している。左はハンドメイドのローファーでボノーラのもの。こちらもアンラインド仕様が車の運転を楽にしてくれる。

7.カジュアルシャツ

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合わせたシャツはイタリーメイドのアメリカンブランドポールスチュアートネーム。襟下右のタグを見れば分かるがルイジボレッリ製だ。ボレッリのBDシャツは大きめの襟が特徴で、ジャンパーのように首下あたりしかシャツが見えない時は存在感を放つ。紹介しているG-4は限定品で、前身頃の見返し部分が共地なのでバラクータの特徴であるタータンの裏地が見えない。そこでボレッリのBDもチェックものを代わりに持ってきた。

8.ライニング

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このバラクータは伊勢丹別注で通常のものよりずば抜けて値段が高かった記憶がある。特に生地は特殊加工を施したゴワつき感と外側のサックスブルーの表地とハウスチェックの裏地を特別にコンバインしたダブルフェイスが特徴で、これをパイピング処理を施しながら実に丁寧に仕上げている。英国製品にしては珍しい縫製でこれが価格に反映されていたのだろうか。

9.ネームタグと袖口

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袖口はタイトなボタン留め仕様でこの辺がドライビングジャケットに拘る作りといえる。シャツのように袖開き部分(ガウントレット)がなく、替わりに三角形のマチ布が付けられて袖部分のフィット感を高め風の侵入を防いでいる。一方ネームタグは通常の襟下ではなく左身頃の見返し部分に付けられている。背中にタグを縫い付けたミシン目が見えないようにするための工夫なのかもしれない。

英国のカジュアルウェアはバーバリーのトレンチコートのエポーレットやDリングのようにトラディショナルな機能を守るといったイメージがあるが、このG-4もまた袖口や裾口、襟部分やスリーブの作りなどドライビングジャケットとしての機能を盛り込んだ商品作りがなされている。そこに伊勢丹が生地の仕様や色目など今の時代にマッチしたオーダーをかけ、仕上がったのが今回の限定版ドライビングジャケットになる。既にフレンチオープントップの車は先代のジャーマンステーションワゴンと共に手放し、今は新たに別のジャーマンステーションワゴン1台で過ごしているが、近い将来再びオープントップの車を運転する日までこのバラクータ製ドライビングジャケットG-4を街着として楽しもうと考えている。

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コメント

ボノーラのローファー、私も意匠が好きでタッセルのタイプを1足持っておりましたが、甲の高さがあわず、手放しましが。紐靴はフィットするのですが、ローファーは全くあいませんでした。

jubilee39msさん

コメントを有難うございます。

紐靴に比べてローファーは甲の部分が低めに作られているのでしょうか、最初は私もきついと感じたことがあります。ただアンラインドですので馴染んでからは快適な履き心地になりました。

いつも着こなしの勉強をさせていただいております。私も同じく表面にテフロン加工が施されたG-4を所有しています。普通のものよりも生地に張りがありマッキントッシュのゴム引きに近い感じで気に入っています。私のものはタンですがサックスブルーもさわやかで欲しくなってしまいました。

abingdon1967さん

ブログへの訪問並びにコメントを頂き有難う御座います。

生成り色のものも素敵そうですね。所謂スイングトップらしい色合いでコーディネイトの幅も広そうな気がします。

またお時間がありましたらお立ち寄りいただき、色々と情報交換できますと幸いです。

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