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2011年2月 6日 (日)

See you later, Alligator!

2月6日、天候こそ曇りだったが、割合暖かな日曜日だった。半年に一度のクレバリートランクショウに友人と出かけた。1年前にオーダーしたフルサドルローファーの受け取りと半年前にオーダーしたハーフサドルローファーのプレフィッティングが目的だ。どちらもアリゲータ素材のローファーだが、行ってみて驚いたことにアリゲータ素材の仮縫い靴が随分と並んでいるではないか。昔は自分以外誰一人として注文していなかったが、ひょっとしてブログなどで紹介したことも関係があるのだろうかと思ってしまった。

アメリカ産のアリゲータを使ったクレバリーのビスポークは通常のカーフ素材の短靴2足分だが、誂え靴がある程度揃うと1足毎に異なる斑の表情が魅力的なクロコダイルやアリゲータの靴に魅かれる顧客もいるような気がする。正に自分もその一人である。今回は8足目となったアリゲータ素材の仮縫い靴を紹介しながら、素材に拘りのある人が集うクレバリーの魅力を伝えられたらと思う。

1 仮縫い靴全体(その1)

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前回のトランクショウの様子を紹介したのが9月、アリゲータ素材のフルサドルローファー仮縫いの様子だったが、あれから5ヶ月が過ぎた。月日の経つのは早いもので、今回は年に一度しか会えないグラスゴーさんと新しいサンプルやブーツなどあれこれ話しながら、仮縫い靴のフィッティングに臨んだ。写真でも分かるが作りは殆ど同じで、サドル部分がフルかハーフかの違いとあとは素材の違いくらいだろう。

2 仮縫い靴全体(その2)

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写真の状態ではソールが付いていない。完成後はもう少し固く感じるのかもしれないが、仮縫い靴に足を入れた途端アンラインドローファーのような、いやそれよりもずっと軽いスリッパのような感覚に驚いた。足を締め付ける感覚が全く無く、ベンドすると踵が抜けてしまうのではと思えるほどである。あまりのフィッティングの違いに戸惑いグラスゴーさんにその旨を告げると、やはり「サドルが下まであるか途中で終わっているかでフィッティングに違いが出る」そうだ。

3 テンポラリーヒール

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クレバリーのプレフィッティングは写真の状態で履いて様子を見る。このあたりは店によって違うようだ。フォスターではヒールの高さほどの板の上に踵を載せた状態でフィッティングの状態を見ていた。その時フォスターの担当者の話では「底付けするとアッパーにテンションがかかるのでフィッティングもタイトになる」ということだった。今までで一番軽く感じられた今回のハーフサドルローファー、この後どのようなフィッティングになるのだろうか。

4 ピッキングステッチ

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エプロンのピッキングステッチは前回同様、細かいピッチで縫われている。最もハンドメイドシューズらしさが出るのがエプロン部分ということで、いつも拘ってしまうところだ。前回のものと並べてみたが、同じように仕上げられているようで嬉しい。カットアウトされたバンド部分は前回の半円形とは微妙に違っていてアルファベットのBを横にしたような感じだ。いつか大好きなジョンロブのロペスのように楕円をリクエストしてローファーを作ろうと思っている。

5 ヒール

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今回はヒール部分に一番斑の小さなアリゲータを持ってきている。斑の小さな部分をつま先にもってくるのが基本ということだが、素材の大きさや模様、様々な要素が重なってパーツが決まるのだろう。そこが面白くてついつい鰐革の靴をオーダーし続けている。次回は趣向を変えてブーツにしてみたが、その次はまたアリゲータ素材でスリッポンを頼みたいと思っている。

6 アウトサイド

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ローファーを頼む時、ウェイストはどうするか。今回受け取った完成品も、このローファーの仮縫い靴も見てもクレバリーではべヴェルドウェイストが標準なようだ。スクェアウェイストのローファーはどうか尋ねたところ、クレバリーではスクェアウェイストはカントリー用の靴という暗黙の了解があるようだ。そんなこともあって、今回オーダーしたカントリーブーツはスクェアウェイストで仕上げるよう頼んだのは言うまでもない。

7 アリゲーターの班

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エプロン部分とつま先両サイドのアリゲータの斑を見ると左右とも綺麗に揃っている。まるでもともと1枚の革をエプロンとアッパーのパーツにわざわざ分けて、互いを縫い合わせたみたいだ。フルサドルのようにアーチ部分にバンドが降りてきて、その部分で革をつなぎ合わせることができない為、連続してつま先から踵までパーツを取る必要がある。その為斑の大きい方をつま先に充てたのかもしれない。アリゲータ素材のパーツ取りはクレバリーのショップ内にある工房で行っているそうだ。いつかその現場を見てみたい。

1998年に初めてロンドンでオーダーしてから13年が過ぎた。クレバリーの靴も昔と比べると随分と変わったと思う。仮縫いの靴を見ていてもスタイリッシュな靴が増えてきているし、個性的な素材の靴をオーダーする人も増えてきている。それだけビスポークを楽しむ顧客が多いのだろうか。クレバリーというとロシアンレインディアやスタグスェード、バックスキンが思い浮かぶが、友人のようにクードゥーやマウンテンラムでオーダーしたり、アリゲータやリザードといったエキゾチックレザーを好むゲストまで様々だ。そんなクレバリーのスタイルに触発されて今回はピッグスキンとカーフのコンビでブーツをオーダーした。これで9月の仮縫い時はマットアリゲータローファー受取、初めてのピッグスキン靴の仮縫い、クレバリー初のブーツ、久しぶりのコンビネーションなどいくつもの楽しみが待っていることになる。指折り数えて次回のトランクショウを待つことにしよう。

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誂え靴(Bespoke shoes)」カテゴリの記事

コメント

管理人様

 またもや素晴らしい靴です。アリゲーター素材の注文が多いのは管理人様の影響と思います。管理人様のサイトで学んで注文してみえる方は、自分を含めて多いです。
 今回はコンビのブーツを注文されたとの事、管理人様のセンスですので素晴らしい靴になりますね。クレバリーのニュースタイルのサンプルはコンビの靴が多いので、今回かなり薦められました。自分もいつかは注文したい靴です。
 URLの件、大変ご迷惑をお掛けしました。今回は間違いないはずです。

hiroさん
コメントを有難うございます。
早速hiroさんの完成した靴を拝見いたしました。

まずクレバリーですがとても綺麗なシェイプで、デザインも含めクレバリーらしい1足に仕上がっているのではないでしょうか。イミテーションブローグですので素材と相まって履き心地もさぞ快適だと想像いたします。フォスターよりも小振りなヒールも横から見るとベストバランスではないかと思いますし、スェードでレイジーマンという組み合わせも大変参考になりました。

さて、フォスターの方ですがこちらは1足目から注文主の足により沿ったシェイプではないかと想像します。ツリーはラストを元に作ると言いますが、そのツリーが既にツィストしているようにも見受けられました。それとアッパーのブローギングステッチには明るめの糸を指定されたのでしょうか、紐の色とマッチして印象的ですし、何よりテリーさんの得意なフルブローグらしい素晴らしい仕上がりだと思います。

当方のローファー2足目へのコメントを有難うございました。今回の仮縫いはあまりにもカンフォタブル過ぎてどう仕上ってくるのか若干気にはなりましたが既に20足以上注文していると「任せてみよう。」となってしまいます。

また、今回オーダーしたブーツですが、以前から気になっていたピッグスキンを使ったコンビを選択しました。クレバリーでは珍しいスクェアウェストで3/8インチの厚いソールのカントリータイプです。デザインはセミブローグ風(切り返しが少し違うのですが)でお願いし、勿論アイレット上部は3列のフックでとリクエストしておきました。半年後の仮縫い時には一部を紹介できるかと思いますので今暫くお待ち下さい。

管理人様

 コメントいただきありがとうございます。
 フォスターのフルブローグは、素晴らしく大変気に入りましたので、次回はフルブローグで注文をしようと思っております。ステッチと紐の色は指定しなかったのですが、注文時に履いておりましたクレバリーの靴が同じ仕様でした。フォスターの心遣いと思いました。クレバリーの靴の時も指定はしなかったのですが、レッパネン氏がステッチと紐の色を同じ色にしたからと言っておりました。こういった仕様はビスポークならではと思っております。
 余談ですが、そのクレバリーの靴も画像をアップしてみました。

hiroさん

追加画像をアップして頂き有難う御座います。
スェードのバルモラルキャップトゥ拝見しました。仰るように紐の色がやや明るめで、それがアクセントになっていて素敵です。

また履いている靴を遠くから見ても直ぐにクレバリーだと分かる独特のシェイプで、チョークストライプのスーツでもジャケット&パンツでも装いを引き立ててくれる1足ではないかと思います。

フォスターでは次回もフルブローグということで今度はどのような素材を指定されるのかお時間のある時にでもお聞かせ頂ければ幸いです。

管理人様

 コメントいただきありがとうございます。
 次回のフォスターのフルブローグですが、黒のカーフか管理人様が注文されました2トーンの茶のカーフのどちらを注文しようか検討中ですが、2トーンの茶のカーフを大変気に入っておりますので、こちらが有力と思います。それにしましても、管理人様の注文されました2トーンは素晴らしいです。

hiroさん

次回は再びフルブローグを今度はカーフでとのこと、確かにフォスターのフルブローグは格好良いですからまた注文したくなるのもよくわかる気がします。かく言う私もダービースタイルが混ざりこそすれ、フルブローグを1足目と4足目と5足目にオーダーしています。後、私はセミブローグが好きということもあってセミブローグも2足オーダーしました。フォスターはブローギングシューズが上手いと思いますので、hiroさんの選択は正解ではないでしょうか。

ところで次回のフルブローグは素材は茶で当方の2トーンの革のどちらかを選択されるのでしょうか?それともそのまま2トーンでオーダーされるでしょうか。もしコンビで作られるのでしたら、どちらかの茶革の色が決まりましたらもう1色を松田さんに選んでもらうというのもよいかと思います。私も一緒に選びながら松田さんの推薦したものでお願いした経緯があります。

管理人様

 アドバイスありがとうございます。
 管理人様の2トーンの雰囲気を大変気に入っておりますので、そのままの配色か別の組み合わせで注文しようと思います。管理人様と別の配色にした場合は、松田さんに1色選んでいただきます。貴重なご意見ありがとうございます。

 今回のクレバリーのローファーも素晴らしい仕上がりです。自分もどこかのタイミングで注文してみたいです。

hiroさん
早速お返事頂き有難うございました。

同じ革が無いことも考えられますので、革だけでもストックがあるかどうか問い合わせ、あった場合は確保しておいてもらうのも良いかと思います。

今回のクレバリーローファー、素晴らしい出来栄えでグラスゴーさんとレッパネンさんに感謝しています。hiroさんも近いうちに注文される時の参考になれば嬉しいです。

管理人様

 アドバイスありがとうございます。
 革のストック確認と確保を松田さんにしてみます。
 いつも貴重なご意見に感謝しております。

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