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2010年5月 9日 (日)

Change to the new(新旧交代)

お気に入りの服や靴を一通り揃え、後はローテーションを組んで満遍なく着ていけばどのアイテムも平均して長く使えるのだろうが実際はそう上手くいかない。お気に入りの中でも特に頻繁に着用するものが出てくるからだ。こうしたアイテムは愛用品とでも呼ばれるのだろうか、ともかく傷んでくると修理しながら使い続けることになる。

それでも寿命を迎えるといよいよ新しいものに買い換えることになるのだが、この場合新しいアイテムは古いものと似てはいるもののどこか違うものを選ぶことが多い。その方が着こなしに新しい雰囲気を与えてくれるからだ。ただ、中には以前のものと殆ど同じものを買い換えることもある。そこで今回は修理しながら長く使っているものや、新旧交代を迎えたものを紹介してみようと思う。

1  ネイビーブレザー

A

以前紹介したアンコン仕立のネイビーブレザー。軽い着心地と通気性のよさで春になってから最も着用している上着となっている。購入して2シーズン目なので「まだ傷む程ではないだろう」と思われるかもしれないが、ボタンを既に2回交換している。最初に付いていたベルベスト特注のシルバーメタルボタンが紛失、予備ボタンがなかったためロンドンのベンソン&クレッグから似たようなシティオブロンドンのシルバーボタンを取り寄せ合わせていた。ところが今シーズンはなぜかゴールドボタンに替えたくなって再度ベンソン社から取り寄せたものに交換。ボタンをシルバーからゴールドに替えるだけで雰囲気がかなり変わる。

2  ジャケット

B

左は以前紹介したコーディネイト。アメリカントラッドを意識した組み合わせだったが、ここでボタンをゴールドに替えて右のようなクラシコイタリア風のコーディネイトにスィッチしてみた。定番のネイビー&ブラウンの色合わせがイタリア的なのに加え、ジャケットからインナーのシャツやタイ、パンツまで全てイタリアのメイカーで組み合わせているので馴染みのあるスタイルが完成する。何よりブラウンはゴールドとの相性が良いので、金ボタンに交換したブレザーを持ってきたのが正解だったようだ。

3 Vゾーン

C

以前紹介した時はラウンドのクレリックにレジメンタルタイとトムブラウン風のアイビースタイルを意識してコーディネイトしてみたが、今回はイタリアンクラシックなVゾーンでまとめてみた。右のVゾーンはシャツがローマのシャツ屋で仕立てた大柄のチェックシャツ。ブラウンのタイがルイジボレッリのもので白と青のストライプが控えめに入っている。胸ポケットに挿したチーフもローマのエディモネッティで購入したもの。

4 スリーブボタン

D

スリーブボタンも胸ボタン同様最初はベルベストの刻印の入ったものだったが、全て金ボタンに交換した。スリーブカフに金ボタンが4つ並ぶと袖先がかなり賑やかになりがちだが、交換したボタンが最初のものより小振りなこともあって思ったよりも目立たない。袖先を比べてみるとナポリ風の重ね(左)から英国風のキッスタイプ(右)になってかえってすっきりとしたと感じる。

5 フロントボタン

E

贔屓の英国テイラーは金ボタンのブレザーを「Too regimental 」と言ってネイビーのジャケットを作ってもせいぜいシルバーボタン、むしろホーンボタン等を薦める。少し前のイタリアのサルトのようだが、逆にこのところイタリアのテイラーや既製服メイカーは金ボタンのネイビーブレザーを発表しているようで逆転現象が面白い。ロンドンから取り寄せたブレザーのボタンはLancersと呼ばれるもので、英王室の騎兵隊の紋章なのだろうか、ともかく由緒正しいボタンなので当然、英国にこのブレザーを着て旅行することは難しい。その場合はまたボタンを交換しながら連れて行くことになるだろう。つまりこのブレザーはそれほどの愛用品ということになる。

6 ベルト周辺

F

パンツは同じインコテックスのJ-36(上)からJ-35(下)に替えてみた。前回はグレーの無地だったが、今回薄茶と薄青の細かなチェックが入ったパンツに替えるだけで「アズーロ エ マローネ」の色合わせになっているあたり、さすがインコテックスだと感心させられる。ベルトもラルフローレンのイタリー製ピッグスキン、シルバーバックルからモノグラムのリバーシブルベルトにチェンジ。勿論バックルはゴールドなのは言うまでもない。

7 靴

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今回合わせたのはオールデンのアンラインドローファーとクロケット&ジョーンズのアンラインドチャッカ、どちらもアンコン仕立てのブレザーに合わせた選択になっている。オールデンのローファーやクロケットのアンラインドチャッカには独特の魅力があって、足入れのよさとリラックスして履き続けられる感覚が気に入っている。当然頻繁に履く機会があるせいか寿命が来るのも早いが、買い換える時は同じものを買いたい。ということでここで紹介している靴はどちらも今まで使ってきたものの後継モデルということなる。

8 オールデン

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左が18年以上履いている定番のローファー。ヴァンラストでややバンプが短いが気にせず随分と履いてきた。海外駐在時も持参し、現地でシェルに引っ掻き傷を入れたこともある。クリームを塗って傷を目立たなくしたがもうオールソールの時期に来ているので、後継の靴として用意したのが右のUA別注トムラストのローファー。ただ、限定品なので出来ればこのアンラインドローファー、同じものをもう1足用意しておきたい。そうなるとブルックスのものが一番近いだろうか。

9 クロケット&ジョーンズ その1

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左は今まで履いてきたクロケット製ポールセン&スコーンネームのアンラインドチャッカ。15年以上前に購入、幾度も欧州旅行中履き続けたり、2回靴を丸ごと洗ったり、ヒールを交換したりと愛用してきたがそろそろ交代用の靴をと考え英国のぺディウェアに注文した。昔のタバコスェードはないようで代わりにスナッフスェードを選択、届いたのが右のクロケット製チャッカ。スナッフは「嗅ぎタバコ」のことなので似た色目だろうと思ったが正解だったようだ。幅は細目のDウィズだがラスト(シェイプ)やデザイン、全体の雰囲気がこれほど同じ靴が15年以上経っても購入できることに正直驚いている。クロケットの中で最高傑作の「CHUKKA」は、全てのメイカーのチャッカブーツの中でもベスト3に入る。この靴の後継を用意しておくことができて嬉しい。

10 クロケット&ジョーンズ その2

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ソールはヒドゥンチャンネルソールだった左のポールセンスコーンから右のクロケットでは通常のチャンネルソールになっている。現在のラストは#200だが、昔のポールセン&スコーンのラストも恐らくは同じものではないかと思う。Dウィズにはなっているが試着した限りではきつい感じはなく、むしろより足にフィットしていると感じる。短めにカットされたテーパードジーンズにこのチャッカを合わせ、上はドレスシャツとネイビーブレザーを合わせれば今時のイタリアンスポーティカジュアルといった雰囲気にピタリと合う。

イタリアのショップの人たちはクラシックスタイルを離れないところでジャケットやパンツをリフォームしたり、ボタンを付け替えたりしながら時々の流行を少しずつ取り入れた装いを楽しんでいるようだ。また、愛用品はいつも同じものを2ツ用意しておくと答えていた服飾業界の人が紹介されていたが、これも頷ける部分が多い。勿論全てのアイテムの替えを用意することは無駄でしかないが、長く身に付けたいものをセットで用意しておくことはファッションではなくスタイルを追求する大人の装いには大切な視点であることを、届いたばかりのクロケットのチャッカブーツを見ながら改めて実感している。

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コメント

こんばんは。
なるほどと読ませていただきました。ベンソン&クレッグ。サヴィル・ロウ界隈はやはりあそこのボタンですね。
ビスポークシューズも楽しみつつ、クロケット&ジョーンズも選択する辺り流石だなと思います。雑誌は商業が絡むせいか、疑問を感じる事が多く、クロケット&ジョーンズやトリッカーズの靴を「誉めるべきでは無い作り」とか書いてあったりします。しかし、それは勿論どこを目指して物作りをするかという話であり、エドワード・グリーンとジョン・ロブだけが素晴らしいわけでは無いですよね。イイモノというのは自分にとってイイモノだと思います。
テーラーさんからの2着目、ダブルの8ボタンブレザー(ボーティングジャケットと呼ぶそうです)来ました。8ボタンは僕の身長には勧めないかと聞きましたが「プリンス・チャールズも同じくらいの身長さ」と言われました。
全く「今風」じゃありませんが、サックヴィル・ストリートの老舗にオーダーする時点で「今風」じゃ無いですから(笑)。勿論、満足です。

管理人様

前々回のエプロンフロントの履いた感想も伺いたいです。
ところで、エドワード・グリーンの120周年記念モデルはどう感じられましたか?私は202の方を買いました。あのゴツさいいです。カントリー靴を記念モデルとしてリリースするエドワード・グリーンが益々好きになりました。英国の靴メイカーだという自覚を感じました。ジョン・ロブ・パリじゃやらない気がします。ジョン・ロブ・パリの記念モデルは、ジョン・ロブの原点であるヒールに金を隠せる靴をリリースして貰いたいです(笑)。

tsukahiroさん
ブレザーボタンで検索したところベンソン社くらいしか良さそうなところが出てこなかったのです。アメリカのウォーターバリー社でしたっけ?J.プレスの金ボタンを作っているところも調べたのですが気に入った物が見つりませんでした。改めてブレザーのボタンでいい物を探スことの難しさを実感しています。
さて、クロケットの靴については作りや値段等様々な評価が雑誌に載っていますが、ここのアンラインドチャッカのCHUKKAは傑作だと思います。値段、ラストのシェイプ、履き心地、色目とどれも文句なしで、同じ型の靴を2足用意したいと思う靴は滅多にありませんが、CHUKKAはその中の1足です。
そうそうエドワードグリーンの周年モデルは新宿の伊勢丹で見ました。オーダーしたカントリーシューズが届いたばかりなので購入しませんでしたが、あのモデルをリリースしたのは確かに意外でした。でも考えるとエドワードグリーンらしいかもしれませんね。ドーバーが大のお気に入りだった先代の遺志が受け継がれているのでしょうか。
グリーンの傑作靴といえば#808-ATTLE黒です。出来ればパープルレーベル仕様で同じものをもう1足欲しい候補です。
最後に、フォスターのカントリーはまだ慣らし履き中ですが今度のトランクショウに履いていこうと思っています。その頃には感想をお伝えできればと思います。

管理人様

なるほど。サックヴィル・ストリートのテーラーも同店のボタンでした。シティ・オブ・ロンドンかっこいいですよね。私はスリーライオンにしました。英国的ですしかっこいいです。英スポーツメイカーのUMBROもトレードマークにしてますが(笑)。ちなみにテーラーで「一番人気は?」と聞いたら「なぜかはわからないけどキツネ」と言われました。
ネット検索可能かはわかりませんが、ホーランド&シェリーもブレザーボタンをリリースしております。

偶然、ヒットしました。さすがですね。私はJプレスのファンですアランフラッサーも

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