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2009年5月 6日 (水)

Accent Color:差し色

服をコーディネイトする時にベースとなる基本色に対してアクセントとなる色をAccent color:差し色と呼ぶそうで、スーツスタイルでいえばネクタイの中の1色やチーフがそれにあたるだろうか。日本より長い間靴を履く生活習慣のある欧米になるとソックスを「差し色」にすることもあるようで、グレイやネイビーのベーシックなスーツにラベンダーやピンクのソックスを合わせる粋な「差し色」の使い方がブログに載っていて参考になる。

これがカジュアルスタイルではもう少し開放的で華やいだ雰囲気にするために「差し色」のより有効な使い方が鍵になる。チーフやストールなどの小物類は色だけでなく挿し方や巻き方に工夫が必要だし、シャツや特に面積の多いパンツ自体を「差し色」に使うコーディネイトがポイントになってくる。白を中心にカラフルなコットンパンツが昨年の春夏あたりから流行っているが、昔からイタリアを訪れる度に綺麗な色合いのコットンパンツを粋に履きこなす人を見かけた。9年前の夏フィレンツェで会ったアントニオリヴェラーノさんもその1人で、グリーンのパンツを思い切りカジュアルにそして格好良く履いていた。それを思い出して今回はグリーンのパンツを差し色に使ったコーディネイトを考えてみることにする。

1 ボトムスを「差し色」にしたコーディネイト

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ボトムスを差し色にする時はシャツやジャケットはベーシックな方が良いと思われがちだが、ネイビージャケットだとやや硬い印象になるので、インナーを無地からブルーとイエローの大柄のチェックに替え、同時にチーフもシャツの色を拾ったイエローのシルク素材にしてみた。これに白のパンツを合わせればマリンルックのイメージになるが、グリーンのパンツにするとまったく違った印象になる。靴はグリーンのパンツが淡いことを考え淡色のものを合わせ、靴下をインビジブルソックスにして素足履きの感覚でコーディネイトすると全体がまとまってくる。

2 ジャケットとインナー

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パッチポケットでアンコン仕立てのジャケットならば無地のシャツでも良さそうだが、写真のようなテイラードジャケットは仕立てが構築的なため、どうしてもオンタイムの印象が強い。単体で着るとかなり派手に見える大柄のチェックシャツもジャケット下では無難に見える。そこでポケットチーフをピークドパフスタイルにして分量を多く見せなるように挿してみたが、それでようやくネイビーのジャケットと釣り合いが取れてくる感じだろうか。このコーディネイトにグレーのウールパンツを合わせてはいけない。カラフルなパンツを合わせてこそ爽やかで華やいだカジュアルルックが完成する。

3 アイテム

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ベルトはルイヴィトンのダミエ柄で、ジャケットがバーニーズのイタリア製のもの。チェックシャツはカジュアルスタイルに重宝するオリアンのボタンダウン。そして主役のグリーンパンツはラルフローレンのもの。そういえばリヴェラーノさんはもう少し濃い目のケリーグリーンのパンツにブルー地のチェックシャツで素足にブルーのローファーと麻素材のオフホワイトベルトを合わせていた。同じ日に訪問したフィレンツェの名店マウロヴォルポーニの店員さんも白の長袖オックスフォードBDの袖を折り返してボルドーの鮮やかなコットンパンツにこげ茶のレザースニーカーをコーディネイトしていたことを思い出した。イタリアのお洒落な男性は春や夏に鮮やかなコットンパンツを履きこなすのが本当に上手いと思う。

4 靴のコーディネイト

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春から夏にかけて合わせる淡色の靴を並べてみた。左からロブのボンド、ランバンネームのC&J製ダーティバックス、ロブのアシュレイ 、そして一番右がパープルレーベルの白いドライビングシューズ。素足に履くには右側2足のスリッポンタイプがよいのだろうが、実際は中央左のダーティバックスも素足で履いている。ロブのボンドはかなりドレッシーな靴だが、それでも素足感覚で履くと、実際涼しいだけでなくリラックスした雰囲気も出せるので写真の4足は専らカジュアルな装いに合わせている。

5 ダーティバックスとドライビングシューズ  

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写真左のダーティバックスはフランスのブランド、ランバンのものでバーミューダという名前がついている。正にリゾートで履くタイプの外羽根式プレーントゥでソールはレンガ色のダイナイトでウォークオーバーを彷彿させる。クロケット&ジョーンズによるショップ別注品で、鳩目のアイレットもカジュアルスタイルを想定して作られているのだろう。右はラルフローレンネームのイタリー製ドライビングシューズ。表革だであっても白の靴はメンテナンスが重要で、白の輝きを保つために時々レザークリーナーで汚れを落とし、クリームを与えることを欠かしてはいけない。

6 ジョンロブのサマーシューズ

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ロブのサマーシューズ。どちらもスクェアトゥでドレッシーな印象だが、淡い色目な分カジュアルスタイルにも使える。左のボンドがラスト#8000で8.5-E、右のアシュレイはラスト#4596で同じ8.5-E のサイズ。スリッポンタイプのアシュレイの方が全長はやや短いがそれでもボンドと殆ど変わらないので、かなりロングノーズのローファーということになる。アンラインドの分アシュレイのほうが履き心地は柔らかいがボンドの方もロブらしく足元に華やかさ演出するデザインやシルエットが心憎い。

これから秋口までオンタイムに着る洋服の選択は暑さとの兼ね合いで何かと気をもむことが多くなりそうだが、週末やサマーバカンスの装いでは思い切った色を選んでコーディネイトしたり、素足に靴を合わせたりしながら肩の力を抜いてカジュアルドレスを楽しんでみたい。

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コメント

初めまして、毎回 楽しみにブログ拝見させて頂いております。 又、素晴らしい 逸品の品々 まことに 眼福ごちそうさまです。 つきましては、近頃 勢い、凄まじい 国産の品々 ビスポ プレタ 問わず 管理人様 どう お感じでしょう、 参考までにご意見 お聞かせ下さいませ。

春琴さん
当ブログへの訪問ならびにコメントを有難うございます。また、「毎回楽しみ」との過大なるお言葉恐縮いたします。
さて、国産のビスポプレタについてのご質問ですが、靴についてのことと解釈して考えさせていただきました。
実物を見ていないのでなんともいえませんが、福田 洋平さんの靴(フォスター&サンとは関係ないようですが)は綺麗だと思いました。それと横山 直人さん率いるSAIONもいいですね。SAIONのパターンオーダーでいいのでべべルドウェスト仕上げで(つまりフルハンドですが)注文してみたいなと思いました。

早速の御返事ありがとうございます。個人的には昨今 話題になる 造りの美しさ より LAST製作 及び パターンメイキングを御自身で される職人さんに依頼しております。スーツやジャケット等はいかがでしょう。最近 わたくしは もっぱら純国産 の ビスポークを嗜んでおります。

春琴さん
純国産のビスポーク、特にシャツについては私もトライしてみているのですが過去2度のオーダーでは襟の構造についてまだ課題があるようです。どこかお薦めのシャツ屋さんはありますでしょうか。
スーツやジャケットについては今の職人さんとの付き合いが長いこともあて日本の方にオーダーする機会が中々ありません。ただ、ここでアンコン仕立てのテイラードジャケットをネイビーで欲しいなと思っているのですが、既成でないとしたらどこか良いテイラーさんをご存知でしょうか?

返事、遅れまして申し訳ございません。 わたくしも、シャツに関しては、まったく おっしゃる通りだと思います。ヨーロッパ製 ビスポークとは、未だずいぶんと開きがある様思われます。アンコン スタイル につきましては、国内 国外 問わず職人に 至りましては、あらかじめ 客の体格 生地の筋 等 見極め容易に断る向きも多々あり難しい処では、ございますが、 大見返し 芯なし 裏地なし など 少々 乱暴な注文ではなく、肩 胸 等 適度なボリュームをもった ソフトコンシャスとでも申すのでしょうか その様な注文でしたら職人に快く 受けて頂いた、経験がございます。故 落合正勝氏 が御通いになられた 神戸の店などは その様な雰囲気に長けていると、お見受けしました。

春琴さん
色々とお教え頂き有難うございました。
やはりシャツは難しいようなのでしょうね。
靴で言えばアンラインドローファーが好きで、以前気に入った革でビスポークはどうかと提案したところ、お薦めしないといった雰囲気だったことを思い出しました。同じようにテイラーさんにアンコンのジャケットを頼むと、仕立て屋さんとしては一考せざるをえないのかもしれません。
アンラインドやアンコンというのは誂えのフィット感を得られない既成ならではの一つの回答かもしれないので、ベルベストなどの既成服をまずはあたってみることにします。

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