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2007年11月17日 (土)

名靴・・第3回

 機械によるウェルト靴の大量生産を可能にしたグッドイヤー製法はアメリカの発明だが、紳士靴の基本の形はその殆どが英国で生まれたものらしい。ブルックスやJ.プレスのサックスーツにリーガルの外羽根式ロングウィングチップをコーディネイトしていたが、英国を訪ねてダーツのある、ウェストがシェイプされたサイドベンツのスーツに内羽根式のフルブローグがスタンダードであることを知った。

それから次第に英国製の靴が靴箱の中を占めるようになる。ニューヨークに行ってもジョンストン&マーフィーやアレンエドモンズではなく、専ら英国製の靴を扱うチャーチズやエルメス、ポロ、ポールスチュアートで靴を購入した。時々ウェストンに行ったり、ブルックスのオールデン別注の靴を購入したこともあるが、ともかく英国製のウェルト靴を夢中になって買い求めていた時期が確かにあった。

チャーチズ・・・ディプロマット

Dipromat

ラスト#73はチャーチズ定番の木型で、5足所有している。中でもこのディプロマットはN.Y.店で購入した1足でやや細身のEウィズが気に入っている。ロンドンのショップでは計測器のデータを基に強引な感じでFかGウィズを勧めるのだが、N.Y.店ではEウィズでハーフサイズ上げた靴を出してきてくれた。15年経過したが最も履く黒の紐靴の1足である。

ジョンロブ・・・ボンド

Bond

ロングノーズでスクェアなラスト#8000を使用したツィルとカーフのコンビ靴「ボンド」。ジャーミンStの路面店にディスプレイされていたが日本未入荷のモデル。ただし、カーフ素材のものがOSAKAの名で限定販売されている。踵のRがやや直線的でその分縦のホールド感が弱く感じるが、ラストの形状からは想像できないほど履き心地は快適だ。

ジョンロブ・・・クロケット&ジョーンズ別注バロス

Barros

バロスはロペスと共に、ジョンロブ既成靴の初期から続くモデルだった。後にファクトリー純正になったが写真の靴はクロケット製の旧モデル。ただ、アルディラとタバコブラウンのカーフ素材はクロケットの通常モデルより上質だし、エプロンの機械式ステッチの入り方や独特のコンビネーションデザインが美しく、ジョンロブ既成靴の中でも傑作と言える。

エドワードグリーン・・・ラスト#808ドーバー

Dover808

ドーバーはエプロンやトゥのスキンステッチなど手作りの部分が多く、E.グリーンの傑作モデルとして紹介されることが多い。写真のドーバーはラスト#808にE.グリーンらしいチェスナッツアンティークで仕上げた1足。ハーフミッドソールならば一層返りがよかったのだろうが、それでもジャケットスタイルに欠かせない外羽根の靴としてベストな1足である。

オールデン・・・タンカーブーツ

Tunkerboot

オールデンの日本限定モデルは思わず購入したくなるモデルが多い。このタンカーブーツもアメリカでは買えない別注品である。クレープソールは素晴らしい履き心地だし、着脱の容易なフック装着が嬉しい。更にトゥステッチの入ったノルウィージャンフロントやバーガンディコードバン素材など様々な仕様を上手くミックスさせており、別注ブーツの傑作といえる。

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コメント

管理人様、楽しく拝見しました。
旧エドワードグリーン、クロケット製のバロス、プラダ買収前のチャーチなど、素晴らしいものばかりですね。1980年代から1990年代後半の靴は、無骨だけれど味がありますね。最近の英国靴は、マーケティングが先行していて、エレガントではあるけれど、かえってブランド自体の魅力が薄れてしまったような気がするのは私だけでしょうか。

きりはらさん
おっしゃるとおりで、最近のロングノーズの靴は確かに格好良いのですが、無骨な味のある英国靴が少なくなったような気がします。
もう既成靴は買わないと思っていますが、それでも、もし既成靴をもう1足買うとなったら、それはロブやグリーンではなく、クロケットでもチャーチズでもなく、きっと英国のトリッカーズか米国のオールデンだと思います。

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